◆ 国内初の大規模CCUS展示会「CCUS WORLD」に出展、CO2MPACT(TM)シリーズのコンセプトを紹介
三菱重工業はこのほど、多様な産業分野への適用拡大を目的に商用化した小型CO2回収装置「CO2MPACT(TM)(コンパクト)」の中型クラスとして、標準設計ベースの量産型フルモジュールコンセプトを採用したニューモデルを投入し、CO2MPACT(TM)シリーズのラインアップを刷新しました。コンパクトで汎用性の高いモジュール比率を最大化することにより、従来のプラント建設で大きなボリュームを占める現地作業においての効率化・省力化や工期の短縮が可能となります。今回の刷新により、CO2MPACT(TM)は0.3トン/日の「CO2MPACT(TM)モバイル」と1トン/日以上の「CO2MPACT(TM)フルモジュール」のラインアップとなります。
今回のニューモデルである「CO2MPACT(TM)フルモジュール」では、1トン/日~200トン/日のレンジにて顧客の排ガス源に合わせた最適なCO2回収量を提案することが可能となります。また、コンテナサイズのモジュール化とプレファブ化※を90%以上に拡大したことで、設置先での現地工事の建設作業が大幅に低減され、これまで現地で実施されていた溶接工事は95%の削減効果が期待できます。新しいCO2MPACT(TM)シリーズは、”手軽さ”・”軽快さ”・”機動力”・”容易性”といったCO2MPACT(TM)の開発コンセプトを継承しています。今後、各産業分野における実証設備向けに納入実績がある「CO2MPACT(TM)モバイル」とのラインアップにより、当初目論見である導入計画からアフターサービスまでの「お客様サポート体制」をより強化していきます。
なお、三菱重工グループは、10月の2日(水)から4日(金)まで幕張メッセで開催される国内初の大規模なCCUS(CO2の分離・回収・利用・貯蔵:Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)展示会である「CCUS WORLD」に出展、CO2MPACT(TM)シリーズのコンセプトや当社グループの成長領域であるCCUSバリューチェーンの取り組みなどについてデジタルツールを活用して紹介します。また2日には、当社のGXセグメントCCUS担当セグメント長代理である長安 立人(ながやす・たつと)が、「三菱重工の中期経営計画におけるCCUS事業化推進」について基調講演を行う予定です。
三菱重工グループは2040年のカーボンニュートラル達成を宣言し、エネルギー需要側・供給側双方の脱炭素化に向け戦略的に取り組んでいます。このうちエネルギー供給側の脱炭素戦略である「エナジートランジション」における柱の1つが、多種多様なCO2排出源と貯留・利活用をつなげるCCUSバリューチェーンの構築です。この柱を引き続き強化することに努め、独自のCO2回収技術を活用したCCUS事業を強力に推進するとともに、ソリューションプロバイダーとして温室効果ガス排出削減に地球規模で貢献し、環境保護に寄与するソリューションの開発をさらに進めていきます。
※ 事前に工場で部材を加工し、現地で組み立ておよび据え付けを行う工法です。
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三菱重工グループのCO2回収技術について
三菱重工グループは、1990年から関西電力株式会社と共同でCO2回収技術KM CDR Process(TM)やAdvanced KM CDR Process(TM)の開発に取り組んでいます。2024年9月現在、これらの技術を用いたプラントを18基納入しています。Advanced KM CDR Process(TM)には、アミン吸収液KS-1(TM)に技術改良を加えたKS-21(TM)が採用されています。KS-21(TM)は、KS-1(TM)と比べて再生効率に優れ劣化も少ないといった特長を持ち、優れた省エネルギー性能と運用コストの低減および低いアミンエミッションが確認されています。
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