PostScript

用語の解説

PostScriptとは

(ポストスクリプト,PS,Adobe PostScript,)
PostScriptとは、Adobe Systemsによって開発された、プリンタの描画を制御するためのプログラミング言語(ページ記述言語)の名称である。
PostScriptでは3次ベジェ曲線と呼ばれる曲線の描画方式が用いられており、文字や図形などのすべての要素のアウトライン(輪郭)が、始点、終点、コントロールポイントとそれらの座標値から算出して描画される。 プリンタに対して文字の種類や印字位置をきめ細かく指定することが可能であり、また、プリンタごとの個別の機能や性能に依存しない出力が期待できるという利点がある。 これによって、ドットインパクトプリンタなどに比べてはるかに高品質な印刷が可能となり、また、手元のプリンタで仕上がりを確認した後に印刷業者の高解像度の出力機で大量印刷に回すといった流れが可能となる。 PostScriptは1984年に開発され、Apple Computerが開発したレーザープリンタであるLaserWriterにおいて1985年に初めて採用された。 それからPostScriptはMacintoshとともにDTPの分野におけるデファクトスタンダードとして利用されるようになった。 2008年現在もPostScriptはページ記述言語の標準仕様となっており、Adobe Systemsによれば、欧米の商業印刷物の75%がAdobe PostScript技術を搭載した装置によって制作されているとされる。 PostScriptは、初登場以来いくつかの主要なバージョンが発表されている。 1985年から提供された最初のバージョンは「PostScript Level 1」と呼ばれている。 1990年に発表された「PostScript Level 2」では、カラー印刷や、日本語をはじめとする2バイト文字へ対応された。 1996年に発表された「PostScript 3」では、MacintoshやWindowsが標準で搭載する書体136種をあらかじめ含んでおり、フォントを置き換えずに出力できるようになっている他、グラデーションの表現や画像ファイルの出力に関する品質や速度を向上させている。 グラデーションの表現は、イメージセッタなどの高解像度機器では4096階調のグレースケールが表現でき、画像については、JPEG、GIF、PNG、あるいはPDFなどの各ファイル形式のファイルを、PostScriptへ変換することなく出力できるようにしている。

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