さまざまな課題を抱えるERPパッケージの実情
企業がビジネスを展開する上で必要な各種情報を一元管理し、経営に有効活用するためのERPパッケージ。情報活用が重要な役割を担う現代において、ERPパッケージを導入している企業は約4割に達するというデータもある。
しかし一方で、ERPパッケージを導入しても「期待外れだった」「想定していたような効果が出ない」といった、理想と現実の違いを思い知らされるケースは意外に多い。これは、パッケージ選びに失敗していたり、基礎となる業務プロセスの見直しや標準化などが行われていなかったりするほか、データ構造全体の最適化が図れていないことも大きな原因となっている。
たとえERPパッケージを導入しても、ビジネスを行うにあたって個別に必要なアプリケーションは増え続けるもの。これらは個別に最適化を考えるのが必然で、ERPによる全体最適化とはどうしても相容れない部分がある。その結果、情報連携力に欠けた中途半端な状態ができあがってしまうわけだ。
こうした状況の大半は、今まで製品やベンダーを変えても解決できなかった。ERPパッケージは企業としても安い買い物ではないだけに、買い換えを含めたコストは痛手となるだろう。そんな中、企業の抱える課題を解決すべくアグラが提供しているのが「AGRA」だ。
従来とは異なるアプローチで情報の完全統合を実現
「AGRA」は“個々の業務を行う基幹系は個別最適化し、情報系で全体最適化を行う”という、今までのERPパッケージとはまったく異なるアプローチで情報の完全統合を実現している。
従来の情報系システムでは、基幹系データベースや個人所有のデータを収集し、一元的なデータベースやDWH(Data WareHouse)を構築していた。しかしこの方法では、新規分析や情報の切り口を変えたい時にかなりの時間と工数をロスしてしまう。結果として、変化の激しい現代のビジネス環境に対応するのは難しいだろう。また、課題ごとに新たなスクリプトやデータマートが乱立し、再利用や管理が困難な状態も招いてしまう。
一方でAGRAが採用しているのは、基幹システムなどから取得した各種データを保存し、必要に応じて自由に取り出せるデータ基盤を中心とした情報系システムだ。DWHと異なる点は、人の考え方に沿った「仮想統合論理モデル」によってデータの一元化を行うということ。この仮想統合論理モデルに沿って実データをつなぐマッピング機構により、既存の基幹システムに一切手を加えることなく、情報系で全体最適化が図れるのである。また、新規分析のたびに抽出ロジックを構築することなく、好きな時にデータを検索・結合して取り出せるのも魅力といえる。
データ基盤を中心とした情報系システムのイメージ
クリックで拡大 |
情報系で全体最適化を行う「AGRA」
クリックで拡大 |
さらに、専門知識なしで関連する情報を次々に取り出せる「芋づる検索」が行えるのも特徴のひとつだ。この機能を使うと、実データを見ながら素早く試行錯誤的にデータをつなげて見ることが可能。データ統合やデータマートの作成が容易なほか、高速な外部データベースシステムで実行するためのロジックとしてエクスポートしたり、さまざまな情報系アプリケーションで使ったりすることもできる。
「人の考え方」に沿ってデータをつなぎ、”芋を次々に掘り出すように”つながりによって情報を取り出していく。
このように「AGRA」は情報の完全統合に加えて、企業の情報活用を加速してくれるソリューションだ。従来のERPパッケージに不満を持っていた企業は、ぜひ活用していただきたい。