Kii:多くの実績を持つ日本発のIoTプラットフォーム/IoTソリューション

Kii
代表取締役社長
鈴木尚志氏
Kiiのセッションでは、代表取締役社長の鈴木尚志氏が登壇し、「IoT. Fast. Now. 簡単に立ち上げるPoC、そして決まったら即刻本格展開」と題して、Kiiのサービスや事例、IoT展開のポイントを紹介した。
Kiiは、モバイルアプリ向けのバックエンドサービス(MBaaS)をいち早く立ち上げ、日本発のグローバルサービスとして高い人気を誇ってきた企業だ。IoTについても、早くからIoTプラットフォーム/IoTソリューションを提供し、IoTに関するコンソーシアムを主催するなど、多くの大企業やスタートアップとビジネスを展開してきた。
例えば、KiiのIoTソリューションのひとつ、「Asset Monitoring」を利用している企業の1社に、米国でピザの自動販売機を展開する「24/7 Pizza Box」がある。ユニークなのは、地元のおいしいと評判のピザ店と提携し、その味を再現したピザを品切れなく、出来たての状態で提供していることだ。
「地元のピザ屋さんが遠隔でピザの調理時間を管理し、いつでも、その場で、最後の調理をした出来たてのピザを食べられる仕組みです。在庫はインターネットで店側が把握し、不足したら補充する、もし故障したら保守業者がいちはやく駆けつける、売り上げはオペレータ会社が管理をする、というように、ピザ店、保守業者、オペレータ会社がそれぞれ分業するビジネスモデルで全国展開しています。」(鈴木氏)
マネージドサービスのようにIoTプラットフォーム/IoTソリューションを利用できる
Kiiは、AWSの上に独自に実装したサービスをユーザーに提供し、AWSを意識することなく、さまざまなIoT機能を利用できるようにしている。具体的には、ユーザー管理やデバイス(モノ)の管理、データ管理、サーバ機能拡張などだ。
例えば、ユーザー管理やデバイス管理では、IoTサービスで必要となる顧客管理やユーザーのアクセス管理、デバイス認証、デバイスからのセンサーデータ収集などを簡単に利用できる機能を提供する。これらの情報は、顧客ごとに完全に独立した空間で管理し、パフォーマンスや可用性、セキュリティを確保する。また、データ管理では、IoTサービスに欠かせないデータ処理や分析も簡単に利用できるようになっている。
企業がビジネスを展開する際、IaaSを使ってシステム基盤を整備しようとすると、ソフトウェアのデザインやサーバの各種設定、セキュリティ対応、障害対応、機能拡張などは企業側が行い、運用とセキュリティの責任を持つ必要がある。Kiiのサービスでは、それら一切をKiiが行うため、企業はマネージドサービスのようにIoTプラットフォーム/IoTソリューションを利用できる。
「すでに日本でも多数の事例があります。関西電力が、インテル、ぷらっとホーム、Kiiと共同で行っている、一般住宅内に設置したセンサーのデータを用いたIoTビジネスの実証実験でも、Kiiのプラットフォームが使われています。」(鈴木氏)
鈴木氏は会場で実機デモも交えながら、IoTの取り組みが「いますぐにでも(Fast. Now.)」スタートできるものであることを重ねて強調した。