ACCESS:セゾン自動車火災保険:
「顧客とつながることで安心を提供」のIoTサービス
セゾン自動車火災保険
商品業務部 副長
和田宙也氏
ベンダーセッションの最後は、ACCESS IoT事業本部の植松理昌氏と、セゾン自動車火災保険 商品業務部の和田宙也氏が登壇。「セゾン自動車火災保険とACCESSが語る IoT x “おとなの自動車保険” 〜“もしものためにいつもつながる”を実現したノウハウや開発秘話公開〜」と題する講演を行った。
セゾン自動車火災保険は2017年7月から、IoTを活用した新サービス「つながるボタン」の提供を開始した。つながるボタンは、自動車の運転席近くに取り付けて、何か困ったことがあったら、そのボタンを押すだけで電話相談や事故の駆けつけを受けることができるというサービスだ。
業界として初めて“ボタン”というハードウェアを使ったIoTサービスを提供したこともあり、昨年11月の発表時から大きな話題になった。その開発を担当したのがセゾン自動車火災保険の和田氏で、実際のハードウェアやサービス開発を指揮したのがACCESSの植松氏だ。
保険会社の立場でみると、保険サービスにはさまざまな課題があったという。例えば「ネット型保険はWebで売っておしまい」「他社との差別化を図りにくい」「代理店型と違い、担当者がいないと万が一の時に不安」などだ。
「お客様とつながることで安心を提供し、つながりの価値を高めるための情報取得をサービスにすることを考えました。ただ、技術開発には課題もあります。そこでACCESSさんに相談し、サービスの共同開発に取り組みました」(和田氏)
「ボタンを押すだけでつながる」サービス
ACCESS
IoT事業本部 取締役 執行役員CTO 兼 IoT事業本部 本部長
植松理昌氏
ACCESSは、組み込み機器や組み込みソフトウェア開発に強みを持つベンダーだ。植松氏は、契約者のほとんどが持っているスマートフォンとセンサーデバイスをBluetoothで連携させることを考案。デバイスを自動車に後付けして、走行時のデータや事故時衝撃を取得し、個人のさまざま情報と連携することで、「ボタンを押すだけでつながる」サービスに仕上げていった。
「サービス開発ではAWSを活用し、新しいサービスを迅速に立ち上げながら、スケールアウトにも柔軟に対応できるようにしました。また、既存の顧客データは既存のデータセンター上でセキュアに管理されていて、AWSクラウドと連携する仕組みです」(植松氏)
そのうえで植松氏は、IoT開発のポイントとして、コンセプト検討からPoC、デバイス提供、サービス構築、運用までをワンストップで行うことを挙げ、それができるのがACCESSの強みだとアピール。
最後に「ITと接点が少ない業種では、社内説得も含めて大きなチャレンジになります。そのチャレンジを実現できれば、一歩ずつ私たちの身の回りのサービスも進化していくはずです」と話し、講演を締めくくった。
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