OSSフレームワーク採用には不安も
総合技術研究所 OSSセンター
利用技術二室 グループマネージャー
森川 憲一氏
コストを抑えて品質を落とさずに納期に間に合わせたい――。こうした課題が、従来にも増して短納期での対応を迫られるシステム開発の現場に対して、より強いプレッシャーとなっている。
品質・コスト・納期、これらQCDの問題を解決するために、オープンソースソフトウェア(OSS)のフレームワークを採用する開発現場が増えている。OSSフレームワークを採用することで、最新の技術を安価に活用することができるメリットがある反面、採用に不安を持ってしまうデメリットも持ち合わせているのが今の実情である。
まず最初に、OSSフレームワークは同じカテゴリに対して、その数が多すぎることから、どれとどれを組み合わせればよいのか分からないという取捨選択の悩みを抱えることになってしまう。次に、企業の情報システムで必要とされる共通機能が少ないという課題がある。OSS個々に提供される機能範囲が局所的であり、システム要件全体をサポートするには不十分なところもある。最後にもっとも重要な点であるが、技術面での問い合わせやサポートの窓口が不明瞭という点が挙げられる。トラブルが発生した時に、責任をもって対処してくれなければ、安心して利用できない。また、バグの迅速な修正というのも難しいというのが実情だ。
総合技術研究所 OSSセンター
利用技術二室
山口 周志氏
こうしたデメリットを抱えたままでは、スピード感ある開発はできないし、生産性を高く維持することもできないだろう。
これらの問題を解決する際の選択肢の一つとして検討に値するのが、日本ユニシスが提供するOSSフレームワーク「Maia™」になる。同社総合技術研究所OSSセンターの森川憲一氏がこう語る。
「Maiaは、検証済みOSSフレームワークをベースに構成されています。また、共通機能を独自に実装、さらにはサポート体制を整備していることで、OSSフレームワークを採用する際の不安を打ち消すことができます」