HP BladeSystem Matrixで仮想化環境を最適化
IT専門調査会社であるIDC Japanの調査では、2009年第2四半期現在、国内x86ブレードサーバー市場において日本ヒューレット・パッカード(日本HP)が8四半期連続で出荷台数シェアナンバーワン*1を獲得していることが報告されている。
*1 Source: IDC Worldwide Quarterly Server Tracker Q2 2009

エンタープライズ ストレージ・サーバー事業統括 ISSビジネス本部 ソフトウェアプロダクト&HPCマーケティング部
大江隆夫氏
日本HPのブレードサーバーが好調な理由のひとつに、VMware と組み合わせの導入が標準となっていることが挙げられる。日本HPの大江氏は、「HPの営業は、VMwareと一緒に提案することにまったく不安を感じていない。」と話す。今後、日本HPはそれを更に拡張し、仮想化を実現するために必要なハードウェア、ソフトウェアで構成される「HP BladeSystem Matrix」と呼ばれるコンセプトを提供していく。
同氏は、「サーバーの最適化で仮想化は不可欠ですが、運用管理面から見ると仮想サーバーが増えることは物理サーバーが増えることと同じです。そこで単にサーバーの最適化を考えるのではなく、システムの全体最適化を考えることが必要です」と話す。
HP BladeSystem Matrixでは、物理サーバーや仮想サーバーの管理はもちろん、ストレージ、障害管理、電力管理、遠隔操作などの機能を搭載した統合管理ツール「HP Insight Dynamics - VSE」によりHP BladeSystem Matrixの運用最適化を実現する。2009年8月末より開催されたVMworld 2009では、今後、vCenter Serverと「HP Insight Control」を相互連携する機能が提供されることも発表された。
サーバーからクライアントまで、トータルな仮想化を推進
日本HPではまた、VMware Viewを活用したデスクトップ仮想化の分野でもナンバーワンを目指している。大江氏は、「デスクトップ仮想化により、すべての情報をサーバー上で管理し、クライアント側に情報を残さないシンクライアント環境が実現できます。これにより強固なセキュリティを実現できます」と話している。
そのほか仮想化のメリットをVMware vSphereのデモを交えて紹介する「Bladeと仮想化はじめてセミナー」を2005年1月より隔週開催し、2006年7月からは毎週開催に強化。このセミナーには、2007年1月〜2009年5月末の期間で延べ5,000名以上が参加している。
大江氏は、「毎回満席の状態で、数週間待たなければ参加できないほど盛況です」と話す。さらにVMware Viewによるデスクトップの仮想化をテーマにした、「はじまる!デスクトップ仮想化。HPシンクライアントセミナー」も月2回開催。セキュリティへの関心の高まりから人気となっている。
こうした日本HPの総合的な取り組みが評価され、VMwareの「Regional OEM Partner or the Year 2009」も受賞している。