国内サーバー市場は、2004年から下げ止まり傾向を示しています。前年比成長率は、2004年はマイナス1.7%、2005年はマイナス2.1%でした。2006年上半期も前年同期比1.3%減と、小幅の減少に留まりました。x86サーバーが好調を維持しており、市場を牽引しています。これに対して、2004年と2005年はプラス成長だったRISC & IA64サーバーは、既存製品の更新需要が一巡したためマイナス成長に転じました。IDC Japanサーバー グループマネージャー中村 正弘は「x86サーバーの需要は引き続き旺盛であり、出荷台数は13四半期連続で2桁成長を続けている。ただし、2006年上半期は、IDCが想定していたよりも平均単価の下落が進んだ。これが、今回、予測を下方修正した主要因となっている。しかし、修正幅はわずかであり、市場が下げ止まり状態にあるという見方に変更はない」と述べています。
IDC Japanは、2006年の国内サーバー市場規模を前年比3.7%減の6,667億円と予測しています。2004年から3年連続の微減となります。x86サーバーは、需要が引き続き強く、前年比4.0%の成長を遂げると見込んでいます。一方、RISC & IA64サーバーは、2005年に大型案件が重なったことの反動もあり、前年比9.2%の減少となる見込みです。また、2006年における国内サーバー市場の総出荷台数は前年比10.3%増の62万9,000台と予測しています。出荷台数の2桁成長は3年連続となります。
2010年の国内サーバー市場規模は6,192億円と予測しています。2005年~2010年の年間平均成長率はマイナス2.2%となります。2010年までマイナス成長が続きますが、各年の縮小幅は5%未満に収まるとIDCはみています。x86サーバー市場の拡大が、市場全体の縮小を抑制します。「国内サーバー市場は、明らかにx86サーバー中心の市場構造に転換しつつある。2005年の国内サーバー市場におけるx86サーバーの占有率は38%だった。これが、2006年には40%を超え、2010年には50%に達するであろう」と中村正弘は述べています。
また、2010年の国内サーバー市場の総出荷台数は78万6,000台と予測しています。2005年~2010年の年間平均成長率は6.6%となります。x86サーバーが年間平均7.4%で増加するとみています。この結果、2010年にはx86サーバー単独で74万台に達する見込みです。
注: 上記「x86サーバー」は、現在一般に「IAサーバー」と呼ばれている、x86アーキテクチャのプロセッサーを採用しWindows、Linuxなどオープン系のOSを搭載したサーバーです。Itaniumプロセッサーを搭載したサーバーやベンダー独自OSを搭載したサーバーはx86サーバーに含めません。「RISC & IA64サーバー」は、Itaniumプロセッサーを採用しオープン系のOSを搭載した「IA64サーバー」とRISCプロセッサーを採用し主にUNIXを搭載した「RISCサーバー」の合計です。「ビジネスサーバー」は、オフコンなど、メインフレーム以外のプロプライエタリ系サーバーです。
今回の発表は、IDC Japanが発行した調査レポート「国内サーバー市場 2006年上半期の分析と2006年~2010年の予測」(J6010107)に、その詳細が報告されています。
(※レポートの詳細についてはIDC Japanへお問合せ下さい。)
(※本リリースはこちらでもご覧いただけます。 (リンク ») )
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