奈良先端大、国内初のインタラクティブ4K超高精細映像研究システムを導入

日本SGI 株式会社（社長：佐藤年成、本社：東京都渋谷区）は、奈良先端科学技術大学院大学（学長：安田國雄、所在地：奈良県生駒市）に、ソニーの4Kプロジェクションシステム（SXRD）を中核として、200インチ（横:4500mm×高:2380mm）の大型ガラススクリーンに高精細な画像を表示する、インタラクティブ超高精細映像研究システムを構築して納入したことを発表しました。

今回、奈良先端科学技術大学院大学が全学共有設備として導入した超高精細映像研究システムには、ソニーの4KプロジェクタSONY SRX-S110を採用しました。現行のハイビジョンテレビ映像の4倍の超高精細（横：4096×縦：2160画素）映像をリアルタイムに生成しながら、インタラクティブに双方向の入出力が可能な研究システムとしては、国内の大学として初となる先進的なシステムです。
同大学では本システムを、様々な教育・研究において利用し、また国内外の大学や研究所、さらに企業とも協力して、4Kの豊かな表現力を活かしたコンテンツの制作やインターフェースの研究・開発を積極的に連携していきます。

本システムは、同大学情報科学研究科の1階ロビーに設置され、従来の研究室内での教育、研究での利用に留まらず、オープンな全学共有設備として広範な活用を目指します。また大学への来客、訪問者向けに、大画面で視覚的な効果の高いプレゼンテーション設備としても期待されています。

本プロジェクションシステムは、リアルで高精細な映像を鮮明に表示できるため、デジタルシネマなどエンターテイメントの分野では導入が進んでいます。しかし、国内の大学および研究機関における、4Kの超高精細映像をインタラクティブに入出力処理が可能なシステムは、他に例のない最新システムとなります。

同大学では、この超高精細映像研究システムの導入により、ハイビジョン映像の先を見据えた、超高精細の画像処理、生成技術の基礎技術の確立に向けた先進的な研究を推進していく予定です。また4Kという新次元の高解像度の映像を活かした最先端の可視化研究をおこなっていきます。

奈良先端科学技術大学院大学は、世界最高水準の大学院づくりを推進し、文部科学省「21世紀COEプログラム」の研究拠点にもなっています。

また同大学の情報科学研究科では、人間とコンピュータの円滑なコミュニケーションの実現を目指した研究に取り組んできました。そのため、常にその時代の最新の映像デバイスを積極的に導入して、そのデバイスの特性を活かした可視化の研究において様々な成果を出しています。
代表的な研究例として、大型のマルチスクリーンに当時の平城京の様子を忠実に再現し、自由に歩き回ることができる仮想体験システム「バーチャル平城京」を開発し、VR（バーチャルリアリティ）技術により、古代の遺跡を可視化する研究で高い評価を得ています。また、バイオイメージングや三次元顕微鏡イメージングなど新領域の可視化技術の開発にも挑戦しています。

日本SGIは、新システムの納入にあたり、これまで大型の可視化システムを多数構築してきた経験とノウハウを活かして、コンサルティングと構築を担当しました。そして、4Kプロジェクタにダイレクトに映像を出力する超高精細対応の映像生成用のコンピュータをはじめ、HDカメラ、画像センサ、PLAYSTATION 3、Blu-ray等のマルチ画像の各種入出力機器、さらに7.1chサラウンドシステムなどを組み合わせて、インタラクティブなインターフェース機能を実現した研究システムを構築しました。

ユーザのコメントこれまで、長年にわたり、様々な可視化の研究をしてきました。そのため、常に最新の映像デバイスを研究設備として積極的に導入してきました。今回は4Kという豊かな表現力を持つ超高解像度を活かすため、オープンな設備として学生・研究者の想像力を大いに刺激して、新たな次元のコンテンツやインターフェースを創り出すことを狙っています。
また学外の研究者や企業とも積極的にコラボレーションをして、先進のシステムを活かした最先端の研究を、共同で推進していきたいと考えます。

奈良先端科学技術大学院大学　副学長　千原國宏

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奈良先端科学技術大学院大学に導入されたインタラクティブ超高精細映像研究