2015年中堅・中小企業におけるネットワーク関連のIT投資規模と今後の投資意向

ノークリサーチは2015年中堅・中小企業におけるネットワーク関連のIT投資規模と今後の投資意向の調査を実施し、分析結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ

2015-05-20 13:00

<新たなネットワーク技術の普及には時間を要する、顧客を選別した既存商材の訴求も必要> ■大企業やデータセンタ用途での新たなネットワーク活用は中堅・中小企業にはまだ波及せず ■成長率は全般的に低めだが、中小企業層に対する無線LAN活用訴求は今後も有望な施策 ■同一業種でも投資意欲の異なる企業が混在、有望顧客を確実に選定する取り組みが重要
PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2015年5月20日

2015年中堅・中小企業におけるネットワーク関連のIT投資規模と今後の投資意向

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2015年中堅・中小企業におけるネットワーク関連のIT投資規模と今後の投資意向の調査を実施し、分析結果を発表した。本リリースは「2015年版中堅・中小企業におけるIT投資の実態と展望レポート」内の「ネットワーク」分野に関するサンプルおよびダイジェストである。


<新たなネットワーク技術の普及には時間を要する、顧客を選別した既存商材の訴求も必要>
■大企業やデータセンタ用途での新たなネットワーク活用は中堅・中小企業にはまだ波及せず
■成長率は全般的に低めだが、中小企業層に対する無線LAN活用訴求は今後も有望な施策
■同一業種でも投資意欲の異なる企業が混在、有望顧客を確実に選定する取り組みが重要


対象企業規模: 年商5億円以上~500億円の国内企業
対象職責: 企業経営もしくはITの導入/選定/運用作業に関わる職責
対象業種: 全業種(農業/林業/狩猟業/漁業/鉱業を除く民間企業)
対象所在地: 日本全国
サンプル数: 771社(有効回答件数)
調査実施時期: 2015年1月~4月
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照
(リンク »)


■大企業やデータセンタ用途での新たなネットワーク活用は中堅・中小企業にはまだ波及せず
以下のグラフは年商5億円以上~500億円未満の中堅・中小企業におけるネットワーク関連の投資規模を算出したものである。
中堅・中小企業全体の平均成長率( 2014年~2019年)は0.70%に留まり、基幹系システムやスマートデバイスなどの他分野と比べると成長率はやや低い値となっている。
大企業向けやデータセンタ用途ではSDN(Software Defined Network)などに代表される新たな取り組みが活発化しているが、現段階においてはそうした新たな動きが中堅・中小企業におけるネットワーク関連投資に直接的な波及効果を与えるまでには至っていない。そのため、中堅・中小企業向けのネットワーク関連ソリューションの訴求においては、企業規模や業種別に見た場合にネットワーク環境整備が不足していたり、品質改善を望んでいるセグメントを見つけ出し、そこに対してアプローチをしていくことが直近での確実な施策になってくると考えられる。
以下のグラフでは詳細な投資項目の数値は省略しているが、本リリースの元となる調査レポートでは詳細項目毎に年商別/業種別/所在地別の市場規模および成長率を算出している) 次頁以降ではそうした分析の一部を紹介している。


■成長率は全般的に低めだが、中小企業層に対する無線LAN活用訴求は今後も有望な施策
ここでのネットワーク関連投資とは、社内に設置するスイッチ、ルータ、ファイアーウォールといったネットワーク機器の購入費/保守費、インターネットアクセス回線利用料、VPNの利用料、ネットワーク関連機器の監視/運用に関する各種サービスの利用料を指す。ただし、サーバ やPCなども含めた運用管理の一環としてネットワークも管理対象としている場合の費用は「運用管理システム」に含まれる。 ネットワーク関連については以下の項目に関するIT投資規模を算出している。(前頁グラフの凡例に該当する項目)
・有線LAN
社内で利用するスイッチ、ルータなどの有線ネットワーク機器の購入費用および開発元/販売元に支払う保守費用の年間合計額を指す。
・無線LAN
社内で利用する無線LANルータなどの無線ネットワーク機器の購入費用および開発元/販売元に支払う保守費用の年間合計額を指す。
・リモートアクセス
社外からのリモートアクセスを行うために必要なハードウェアやソフトウェアの購入費用および開発元/販売元に支払う保守費用、またはリモートアクセスを実現するサービス利用費用の年間合計額を指す。
・接続回線
光ファイバ、専用線、ADSL/ISDNによるインターネット接続回線サービス利用料の年間合計額を指す。
・VPN
インターネットVPN、IP-VPN、広域イーサネットおよびそれらの混在によるVPN利用に必要な初期投資およびサービス利用料の年間合計額を指す。
・ネットワーク監視/運用サービス(遠隔)
遠隔(リモート)で社内ネットワーク機器の監視/運用を担うサービスの年間費用合計額を指す。
・ネットワーク監視/運用サービス(常駐)
常駐の社外人員を配置した上で社内ネットワーク機器の監視/運用を担うサービスの年間費用合計額を指す。
・ネットワークセキュリティ
ファイアーウォール、IPS/IDSなどのネットワークセキュリティ機器の購入費用および開発元/販売元に支払う保守費用の年間合計額を指す。
左記のグラフは上記の投資対象項目ごとに算出した年平均成長率を表したグラフである。
ネットワーク関連は他の分野と比べて全般的に成長率が低くなっているが、無線LANについてはその中で比較的高い値を示していることがわかる。
とくに年商帯の低い中小企業層における成長率が総体的に高くなっており、スマートデバイスの社内アクセスポイントを兼ねた無線LAN環境の整備といった訴求が有望になってくるものと予想される。


■同一業種でも投資意欲の異なる企業が混在、有望顧客を確実に選定する取り組みが重要
冒頭でも述べた通り、ネットワーク関連については企業規模や業種別に見た場合にネットワーク環境整備が不足していたり、品質改善を望んでいるセグメントを見つけ出すことが重要となる。本リリースの元となる調査レポートではネットワーク関連の投資規模算出に加えて、今後の投資意向に関する詳しい分析も行っている。
実際に尋ねている項目としては以下のようなものが挙げられる
【ネットワーク関連の相談先がどのように変化していくのか?】
「スマートデバイス活用を提供する販社/SIerにネットワーク関連も相談する」
「クラウドサービスを提供する販社/SIerにネットワーク関連も相談する」
「セキュリティ対策を提供する販社/SIerにネットワーク関連も相談する」
「ネットワーク関連はネットワークに特化した販社/SIerに相談する」
【今後の投資対象となるネットワーク機器/サービスはどれか?】
「セキュリティ対策機器の役割はASP/SaaSで代替していく」
「社内のルータやスイッチは無線対応のものに変更する」
「アクセス回線サービスをさらに高品質なものに変更する」 or 「~さらに安価なものに変更する」
「モバイル回線サービスをさらに高品質なものに変更する」 or 「~さらに安価なものに変更する」 or 「~新規に導入する」
「WANサービスをさらに高品質なものに変更する」 or 「~さらに安価なものに変更する」 or 「~新規に導入する」
以下のグラフは今後の投資意向に関する集計/分析の具体例として、「建設業」と「運輸・通信業」を対象に尋ねた結果
の一部をプロットしたものである。(分析対象となる年商、業種、所在地などの企業属性については右記のURLを参照 (リンク ») )
運輸・通信業は建設業と比べて「WANサービスをさらに高品質なものに変更する」の回答割合が高いが、同時に「WANサービスをさらに安価なものに変更する」の回答割合も高くなっている。つまり、同じ業種の中でもWANサービス関連の単価を引き上げる顧客層と引き下げる顧客層が混在していることになる。
運輸・通信業に限定した場合の市場規模推移(ここでは省略しているが、調査レポート内では業種別の詳細な市場規模算出結果も含まれる)を見てみると、運輸・通信業におけるWANサービスの成長率は他の業種と比べて高い値となっており、投資に意欲的な顧客層が運輸・通信業全体の成長を牽引する形となっている。
このように、同じ業種の中でもネットワーク関連投資に意欲的な企業層を如何に捉えるか?が極めて重要となってくる。


調査レポート最新刊のご案内

以下のURLより本リリースの元となる調査レポート 『 2015年版中堅・中小企業におけるIT投資の実態と展望レポート』の詳細および「試読版」をご覧いただくことができます。
(リンク ») 2015IT_usr_rep.pdf
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本データの無断引用・転載を禁じます。引用・転載をご希望の場合は下記をご参照ください。
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株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705
TEL 03-5244-6691 FAX 03-5244-6692
inform@norkresearch.co.jp
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