2017年中堅・中小企業の運用管理に起きつつある変化と今後の展望

ノークリサーチは2017年の国内中堅・中小企業における運用管理の実態および今後の展望に関する調査を実施し、その分析結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ 2017年10月20日

<「IT管理体制」や「重視する管理対象」を踏まえた的確なニーズ把握が不可欠> ■業務システムやスマートデバイスを対象とした運用管理はPCやサーバと比べて遅れ気味 ■IT管理体制が兼任かつ6名以上の場合はクラウドサービスによる稼働監視ニーズが高い ■スマートデバイスやクラウドの普及がコスト削減を目的としたライセンス管理の契機となる

PRESSRELEASE(報道関係者各位)2017年10月20日

2017年中堅・中小企業の運用管理に起きつつある変化と今後の展望

調査設計/分析/執筆:岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニTEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2017年の国内中堅・中小企業における運用管理の実態および今後の展望に関する調査を実施し、その分析結果を発表した。本リリースは「2017年版中堅・中小企業のセキュリティ・運用管理・バックアップに関する利用実態と展望レポート」のサンプルおよびダイジェストである。
本リリースの内容は以下のURLにも掲載されております。
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<「IT管理体制」や「重視する管理対象」を踏まえた的確なニーズ把握が不可欠>
■業務システムやスマートデバイスを対象とした運用管理はPCやサーバと比べて遅れ気味
■IT管理体制が兼任かつ6名以上の場合はクラウドサービスによる稼働監視ニーズが高い
■スマートデバイスやクラウドの普及がコスト削減を目的としたライセンス管理の契機となる


対象企業:日本全国/全業種の500億円未満の中堅・中小企業
対象職責:以下のいずれかの権限を持つ社員
「情報システムの導入や運用/管理の作業を担当している」
「情報システムに関する製品/サービスの選定または決裁の権限を有している」
調査実施時期:2017年7月~8月
有効回答件数:1300社(有効回答件数)※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 (リンク »)


■業務システムやスマートデバイスを対象とした運用管理はPCやサーバと比べて遅れ気味
本リリースの元となる調査レポートでは、中堅・中小企業におけるセキュリティ・運用管理・バックアップ対策の取り組み実態を「PC関連」「スマートデバイス関連」「サーバ関連」「メール関連」「Webサイト関連」「ネットワーク関連」「その他の項目」(標的型攻撃対策など)といった幅広い観点から俯瞰している。その中でも運用管理は稼働監視、構成管理、資産管理など対象となる取り組みが多岐に渡る。以下のグラフは調査対象となった22項目に渡る様々な取り組みから4項目を抜粋し、中堅・中小企業全体における実施状況をプロットしたものだ。(「アプライアンス」「パッケージソフト」などの選択肢の説明は次頁を参照)
上記のグラフにおける「何も行っていない」の回答割合を見ると、資産管理についてはPCと比較してスマートデバイスにおける取り組みが遅れていることがわかる。また、稼働監視についてもサーバと比べて業務システムでは対策に若干の遅れが確認できる。だが、管理すべき対象がPC/サーバからスマートデバイスへと拡大し、運用管理を担う手段にクラウドやアプライアンスといった選択肢が加わる中で、中堅・中小企業における運用管理の取り組みにも変化が起きつつある。次頁以降ではそうした分析結果の一部をサンプル/ダイジェストとして紹介している。


■IT管理体制が兼任かつ6名以上の場合はクラウドサービスによる稼働監視ニーズが高い
前頁で触れたように、中堅・中小企業においても運用管理の『実施手段』は従来のパッケージソフトだけでなく、クラウドやアプライアンスなど多様な選択肢が存在する状況となっている。また『管理対象』についてもPC/サーバ/ネットワーク/業務システム/スマートデバイスなど多岐に渡ることは言うまでもない。
こうした背景を踏まえて、本リリースの元となる調査レポートではPC / サーバ/ スマートデバイスといった複数の管理対象のそれぞれについて、以下のような選択肢を設けて運用管理の実施手段に関する詳細な集計/分析を行っている。
アプライアンス:専用の機器(ハードウェア)を導入する
パッケージソフト:ソフトウェアのパッケージを購入し、PCやサーバにインストールする
クラウドサービス:月額/年額で利用するクラウドサービスを利用する
アウトソーシング:必要な作業や役務を社外の業者に委託する
機器付属ツール:PC、サーバ、ネットワーク機器に付属するツールを利用する
手作業での対応:ツールやサービスは利用せず、従業員が手作業で対応する
何も行っていない:ツールやサービスは利用せず、手作業による対応も行っていない
以下のグラフは「サーバの稼働監視」における実施状況をIT管理/運用の人員規模別に集計した結果のうちで、「クラウドサービス」と「機器付属ツール」の回答割合を抜粋してプロットしたものだ。
IT管理/運用を担う人材が兼任であり、かつ人数が比較的多い(6~9名または10名以上)といったユーザ企業ではシステムの規模は相応の大きさにも関わらず、サーバ稼働監視の作業を効率化するツールを導入するだけの費用を捻出しづらい状況にある。こうした実態は「ITの管理/運用を担当する役割を持つ兼任の社員が6~9名いる」における「機器付属ツール」の回答割合が最も高いという結果にも表れている。また兼任でIT管理/運用を担っているユーザ企業がサーバ稼働監視を含む運用管理ツールを導入しようとすると、管理用サーバの導入/運用が障壁となることも少なくない。だが「兼任かつ6~9名または10名以上」のユーザ企業で「クラウドサービス」の回答割合が3割超に達することからもわかるように、今後はクラウドサービスが中堅・中小企業における運用管理の重要な担い手となる可能性がある。
ここでは22項目に渡るセキュリティ・運用管理・バックアップ対策の中から「サーバ稼働監視」を具体例として挙げたが、運用管理の製品/サービスを訴求するベンダや販社/SIerとしては幅広い『管理対象』と『実施手段』の視点から今後の販売施策を練っていくことが重要となってくる。


■スマートデバイスやクラウドの普及がコスト削減を目的としたライセンス管理の契機となる
中堅・中小企業を対象とした運用管理の製品/サービスを訴求する際には、「ユーザ企業のニーズ」を把握することも大切だ。
本リリースの元となる調査レポートでは前頁までに述べた「運用管理における現在の状況」に加えて、「運用管理に関連してユーザ企業が抱く今後のニーズ」についても、以下のような選択肢を元に詳細な集計/分析を行っている。
・従業員の質問に答えてPC操作を支援するサービスを利用できる
・ライセンスの過不足を把握し、最適な購入プランを提示してくれる(※)
・社外で利用するスマートデバイスも社内PCと一緒に管理できる(※)
・社内環境とクラウド環境を同一の製品/サービスで管理できる
・場所や端末に依存せず、常に同じ業務システムを利用できる
・システムの開発と運用を融合した体制(DevOps)が実現できる
・社内ネットワークに負荷をかけずにPC操作を制御/管理できる
・店舗や営業所のネットワーク機器を遠隔から設定/管理できる
・店舗や営業所のサーバやPCを遠隔から設定/管理できる
・その他:
・特にニーズはない
以下のグラフは上記に列挙した今後のニーズのうち、(※)を付けた2項目に関する結果を「PC関連以外で重要と考えるセキュリティ・運用管理・バックアップ対策の取り組み分野」を軸として集計したものだ。つまり、「スマートデバイス、業務システム、ネットワークなどの様々な管理対象から何を優先するのか?によって運用管理に関する今後のニーズがどう変わってくるか?」を示したデータということになる。(さらに調査レポートには上記の全項目を「年商」「職責」「従業員数」「業種」「所在地」「IT管理運用の人員規模」「ビジネス拠点の状況」といった様々な観点を軸とした集計結果が含まれる)
中堅・中小企業はライセンス順守の意識がそれほど高くないため、資産管理ツール導入は年商規模が比較的大きい企業層が中心だった。だが、スマートデバイスやクラウドの普及によってライセンス管理も複雑になってきている。そこで、ライセンス順守ではなくコスト削減を目的とした資産管理ニーズが発生してきている。実際、上記のグラフにおいても「スマートデバイス関連」を重視するユーザ企業においては「ライセンスの過不足を把握し、最適な購入プランを提示してくれる」の回答割合が高くなっている。また、「社外で利用するスマートデバイスも社内PCと一緒に管理できる」というニーズの回答割合が「標的型攻撃関連」を重視するユーザ企業で高くなっている点も注意が必要だ。従業員を標的とした悪意のある攻撃は社内のみとは限らず、中堅・中小企業も社外で被害に遭う可能性を懸念している実態が垣間見える。このように運用管理における今後のニーズを把握する上では年商/従業員数/IT管理運用の体制/ビジネス拠点数といった企業属性に加えて、「重視している管理対象は何か?」という観点も踏まえることが非常に大切となってくる。


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