2018年中堅・中小企業が抱えるIT投資課題を軽減する行政支援の活用(助成金/補助金など)

ノークリサーチは中堅・中小企業が抱えるIT投資課題とそれらを軽減するためにIT企業が活用すべき法制度支援策に関する調査を実施し、その結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ 2018年06月06日

<行政による支援策を適切に活用すれば、新たなIT導入提案の障壁を越えることができる> ■「IT導入補助金」だけでなく、中堅・中小企業の様々な課題に応じた支援策の適用が大切 ■助成金によって社内人材育成を支援し、継続的な人材活用ITソリューション導入に繋げる ■災害対策(BCP)から本格的なクラウド活用への展開時はクラウド選択理由の変化に注意 ■モバイルワークはテレワーク/在宅勤務より有望だが、助成金に頼らない活用提案が必要

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2018年6月6日

2018年 中堅・中小企業が抱えるIT投資課題を軽減する行政支援の活用(助成金/補助金など)

調査設計/分析/執筆: 岩上由高

ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は中堅・中小企業が抱えるIT投資課題とそれらを軽減するためにIT企業が活用すべき法制度支援策に関する調査を実施し、その結果を発表した。本リリースは「2018年版 DX時代に向けた中堅・中小ITソリューション投資動向レポート」のサンプル/ダイジェストである。

<行政による支援策を適切に活用すれば、新たなIT導入提案の障壁を越えることができる>
■「IT導入補助金」だけでなく、中堅・中小企業の様々な課題に応じた支援策の適用が大切
■助成金によって社内人材育成を支援し、継続的な人材活用ITソリューション導入に繋げる
■災害対策(BCP)から本格的なクラウド活用への展開時はクラウド選択理由の変化に注意
■モバイルワークはテレワーク/在宅勤務より有望だが、助成金に頼らない活用提案が必要


対象企業: 年商500億円未満の中堅・中小企業700社(日本全国、全業種)(有効回答件数)
対象職責: 企業の経営に関わるまたはITの導入/選定/運用作業を担う職責
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 (リンク »)


■「IT導入補助金」だけでなく、中堅・中小企業の様々な課題に応じた支援策の適用が大切
昨今では労働時間短縮や人材不足に対処するため、「業務効率化」に対する関心が高まってきている。以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業に対して「IT活用において今後重要度が高くなると考えられる事柄」(=解決したいと考える課題)を尋ねた結果の一部である。回答割合の高い項目を見ても、「労働時間短縮や人材不足に起因する業務効率化」への取り組みが重視されていることがわかる。
だが、中堅・中小企業がこうした取り組みを進める際は費用が障壁となりやすい。そのためIT活用提案を行うベンダや販社/SIerとしては行政などによる支援策(助成金や補助金など)を適宜活用することも重要となる。例えば、IT活用全般という観点では2017年に続き、2018年も経済産業省による「IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業)」が施行されている。1社当たりの補助率ならびに補助額は2017年の「案件総額の2/3、20~100万円」から、2018年は「案件総額の1/2、15~50万円」へと減少しているが、補助金総額は100億円(2017年)から500億円(2018年)と大幅に増加している。費用面の負担が大きい中小企業や小規模企業においては、より多くの企業がIT活用に踏み出す契機の1つになると期待される。
グラフ中に赤字で示したように 「IT導入補助金」以外にも中堅・中小企業が重視する事柄に対応する様々な支援策が存在する。本リリースの元となる調査レポートでは『中堅・中小企業がIT活用において重視する取り組みを後押しする支援策』(=ベンダや販社/SIerが活用すべき支援策)について詳しい分析を行っている。次頁以降ではそれらの一部をサンプル/ダイジェストとして紹介している。


■助成金によって社内人材育成を支援し、継続的な人材活用ITソリューション導入に繋げる
冒頭のグラフからも確認できるように、「IT活用の計画立案/提案/推進を担える社内人材の育成」は中堅・中小企業が今後のIT活用において最も重視する事柄の1つである。
社内人材育成に関連した行政主導の支援策としては厚生労働省による「人材開発支援助成金」が挙げられる。これは従業員の職業能力開発を計画し、それに基づく訓練を実施した企業に対して、訓練に要した経費などの一部を助成するものだ。
2018年時点の「人材開発支援助成金」は7つのコースから構成されており、IT関連スキルだけでなく、機器の取り扱い技術、営業時の交渉スキル、マネジメント能力など幅広い人材開発に適用することができる。以前は「キャリア形成支援制度導入コース」の中に「セルフキャリアドック制度」というものがあり、キャリアコンサルタントからの指導を受けるだけでも助成金の支給対象となっていた。 現在は「キャリア形成支援制度導入コース」は廃止されており、ユーザ企業が自ら計画を立案して訓練を実施することを重視した制度となっている。そのため、ベンダや販社/SIerがユーザ企業を支援する際にも「人材開発のゴールを明示した助成金申請のサポート」が求められてくる。
当然ながら、ベンダや販社/SIerとしては助成金の申請を支援するだけでなく、生産性の向上に繋がる人材関連のIT活用を提案/訴求することが求められてくる。本リリースの元となる調査レポートでは40項目に及ぶITソリューションを選定し、様々な観点からニーズ動向を集計/分析している。下記はその中の「人材の活性化」に該当する項目の一覧である。
「B2-1.従業員のモチベーション向上」: 業務状況を元に従業員の心理状態を把握/可視化し、上司や外部カウンセラーが助言を行う
「B2-2.人材データベースの有効活用」: 従業員情報を顔写真や趣味なども含めて自己登録形式で共有し、人材情報の見える化を図る
「B2-3.動画を用いたノウハウの共有」: 成功事例や研修内容を動画で撮影し、複数の店舗や事業所に配信して業務ノウハウを共有する
「B2-4.パート/アルバイトの労務管理」: パート/アルバイトの面接調整、勤怠管理、給与通知などをPCやスマートフォンで管理/実行する
「B2-5.従業員のメンタルヘルスチェック」: 従業員の挨拶する声などを分析し、感情やストレスの状態を把握して事故や疾病を予防する
「B2-6.スキルや経歴に基づく人員配置」: 従業員の経歴やスキルをデータベースとして収集/整理し、最適な人員配置を分析/発見する
「B2-7.カメラによる不正や過労の監視」: ヒトの挙動を認識できる監視カメラを用いて、従業員の不正行為や過重労働を発見/抑止する
助成金の活用によってユーザ企業が「最初の一歩を踏み出すための社内人材の育成」へと取り組んだ後は、上記に列挙したような「人材の活性化を継続的に支えるITソリューション活用」へとステップアップしていく必要がある。そのためには企業規模に応じて、適切なITソリューションを使い分けることが重要となってくる。
例えば、以下のグラフは上記のうちで、※1と※2の導入予定割合を年商別に集計した結果である。「従業員のメンタルヘルスチェック」に対するニーズは年商規模が大きくなるにつれて徐々に高くなるが、 「人材データベースの有効活用」は全体を3つのグループに分けて捉える必要があることがわかる。


■災害対策(BCP)から本格的なクラウド活用への展開時はクラウド選択理由の変化に注意
本リリース冒頭のグラフを見ると、「災害対策の備えとしての遠隔地システムバックアップ」も19.9%と高い回答割合を示しており、中堅・中小企業がIT活用を進める際の重要事項となっていることが確認できる。
2017年11月に気象庁は従来の「東海地震に関連する情報(予知情報)」の発表を取りやめ、より広い地域を対象とした「南海トラフ地震に関する情報」の発表へと切り替えた。その背景には「地震の発生を予知することは難しい」という判断があったと言われている。「南海トラフ地震に関する情報」は平常時と比較した時の巨大地震発生の可能性を相対的に評価するのみで、巨大地震が発生する可能性については言及しない。したがって、ユーザ企業としては「巨大地震に対する警戒の呼びかけがあった時点で行動すれば良い」というわけにはいかなくなってきた。さらに、2011年の東日本大震災以降も各地で中小規模の地震が続いており、風水害などに見舞われる地域も出てきている。 「災害対策の備えとしての遠隔地システムバックアップ」を重視するユーザ企業の割合が比較的高いという結果にはこうした背景が関連していると考えられる。
こうした災害対策(BCP)に対する行政の支援は主に地域毎に実施されている。例えば、東京都の場合には東京都中小企業振興公社を通じて「BCP実践促進助成金」による支援を行っている。また、大阪府では大阪府商工会連合会と連携して「専門家派遣によるBCP策定支援」などを展開している。ベンダや販社/SIerとしては、こうした地域毎の支援制度を活用して、ユーザ企業の啓蒙や費用負担の軽減を図りつつ、災害対策を目的としたITソリューション提案を行うことが重要となってくる。
災害対策(BCP)においてはクラウドが有効な実現手段の1つとなる。したがって、 「災害対策の備えとしての遠隔地システムバックアップ」は中堅・中小企業に対するクラウド活用提案の第一歩と位置付けることもできる。次のステップとして本格的なクラウド活用へと進んでいくためには、「中堅・中小企業がどのような理由でクラウドを選ぶのか?」を知っておく必要がある。
本リリースの元となる調査レポート「2018年版 DX時代に向けた中堅・中小ITソリューション投資動向レポート」の姉妹編である
「2018年版 中堅・中小IT活用シーン別クラウド導入の実態/予測レポート」では20項目超に渡る選択肢を設け、「クラウドを選択した理由」や「クラウド活用における課題」を尋ねている。以下のグラフはそれらの選択肢の一部に関し、「クラウドを導入予定」のユーザ企業における回答割合から、「クラウドを導入済み」のユーザ企業における回答割合を引いた値をプロットしたものである。つまり、値がプラス(グラフの横棒が右に伸びている)の項目は今後増えると予想されるクラウド選択理由、値がマイナス(グラフの横棒が左に伸びている)の項目はこれまでは多く挙げられたが、今後はそれほど増えないと予想されるクラウド選択理由ということになる。 上記のグラフを見ると、今後は「プログラミングせずにアプリケーションが作成できる」および「高度なセキュリティを実現できる」といった選択理由が「ハードウェアやミドルウェアの調達/設置が必要ない」や「OSやミドルウェアの更新作業を外部に任せられる」といったコスト削減に関連する選択理由よりも増えていくと予想される。このように、行政の支援による災害対策を本格的なクラウド活用へと繋げていくIT活用戦略を練っておくことが大切だ。( 「2018年版 中堅・中小IT活用シーン別クラウド導入の実態/予測レポート」の詳細については本リリース末尾を参照)


■モバイルワークはテレワーク/在宅勤務より有望だが、助成金に頼らない活用提案が必要
中堅・中小企業が「業務効率化」に取り組もうとする背景には「働き方改革」も深く関係している。「働き方改革」が対象とする範囲は多岐に渡るが、当初は「多様な働き方の実現」にも期待が集まり、テレワークや在宅勤務の導入が中堅・中小企業においても進むという見方も一部にあった。しかし、冒頭のグラフを見ると「働き方改革に沿ったテレワーク/在宅勤務の推進」の回答割合は15.6%に留まっており、他の項目と比べるとやや低い値となっている。
また、「業務の効率化に向けたモバイルワークの推進」の回答割合(18.4%)が「働き方改革に沿ったテレワーク/在宅勤務の推進」を若干上回っていることから、ベンダや販社/SIerにとっては「テレワーク/在宅勤務」より「モバイルワーク」の優先度がやや高くなってくると考えられる。 ここで注意すべきなのが、行政による支援策が対象とする「テレワーク/在宅勤務」や「モバイルワーク」の範囲だ。働き方改革に関連して厚生労働省からは「時間外労働等改善助成金」が支給されており、取り組みに応じて「時間外労働上限設定コース」「勤務間インターバル導入コース」「職場意識改善コース」「団体推進コース」「テレワークコース」の5つの選択肢が提供されている。 モバイルワークも広義にはテレワークに含まれているが、上記の「テレワークコース」は在宅もしくはサテライトオフィスでの勤務のみが対象であり、モバイルワークは含まれない。したがって、ベンダや販社/SIerがモバイルワークによる業務の効率化を提案する場合には助成金に頼らない別の工夫が必要となってくる点に注意が必要だ。
効率的なモバイルワークを実現するためにはスマートフォンやタブレットといった「スマートデバイス」の活用がカギとなってくる。
したがって、助成金に頼らないモバイルワーク訴求を成功させるためにはスマートデバイス市場を理解することが必要となる。
本リリースの元となる調査レポート「2018年版 DX時代に向けた中堅・中小ITソリューション投資動向レポート」の姉妹編である「2018年版 中堅・中小向け通信/ネットワーク関連サービスのニーズ予測レポート」ではスマートデバイスを利用する具体的なIT活用場面、導入理由、利用における課題などについて詳しい集計/分析を行っている。以下のグラフは同調査レポート内の「スマートデバイスを利用する際の課題」のうち、3つの選択肢を選んで年商別に集計した結果である。
上記のグラフを見ると、年商5億円未満では「端末調達の費用負担が大きい」の回答割合が高く、依然として端末導入コストが障壁となっている状況が確認できる。一方で、年商30~50億円では「同一端末内でのデータ連携が難しい」が多く挙げられているが、これは本来はノートPCで対処すべき業務場面にスマートデバイスを適用した結果として端末内のデータ連携が必要となっている可能性もある点に注意が必要だ。さらに年商100~300億円や年商300~500億円ではシステム規模や利用人数も拡大するため、「対応すべき機種やOSの種類が多すぎる」の回答割合が高くなるここでは課題項目のごく一部を例示しているが、スマートデバイスを利用する際の課題は年商規模によって大きく異なってくることがわかる。働き方改革に起因する「業務効率化」を進めるためには「モバイルワークとそれに伴うスマートデバイス活用」のように、「行政による助成金の範囲(テレワーク/在宅勤務)には含まれないが、ユーザ企業の取り組み意向が高い領域」に着目することが大切だ。 ( 「2018年版 中堅・中小向け通信/ネットワーク関連サービスのニーズ予測レポート」の詳細については本リリース末尾を参照)


本リリースの元となる調査レポート
『2018年版 DX時代に向けた中堅・中小ITソリューション投資動向レポート』
中堅・中小市場の攻略に不可欠となる40項目に渡る新たなIT活用場面(ITソリューション)の活用意向を網羅
【サンプル/ダイジェスト】
「2018年 MA/チャットボット/スマートスピーカ/ロボットなどによる顧客対応改善への投資意向」
(リンク »)
「2018年 「働き方改革」とは異なる堅実な「人材の活性化」を実現するITソリューション投資動向」
(リンク »)
「2018年 中堅・中小企業における自動化およびRPA関連ソリューションへの投資動向」
(リンク »)
「2018年 現場作業の効率化に繋がるIoT/デバイス関連ソリューションへの投資動向」
(リンク ») 【レポート案内(サンプル属性、設問項目、試読版など)】 (リンク »)
【価格】180,000円(税別)


本リリース内で紹介された姉妹編の調査レポート(各180,000円税別)

『2018年版中堅・中小IT活用シーン別クラウド導入の実態/予測レポート』
中堅・中小企業がクラウドに期待する事柄の変化やクラウド導入に繫がるIT活用場面(ITソリューション)を徹底分析
【サンプル/ダイジェスト】
「2018年 中堅・中小企業におけるクラウド種別(IaaS/PaaS/SaaS)と課題&ニーズの変化動向」
(リンク »)
「2018年 中堅・中小企業における間接業務のオンライン化/ペーパレス化とクラウドとの関係」
(リンク »)
「2018年 中堅・中小企業におけるクラウド型RPAに対するニーズ傾向と今後の課題」
(リンク »)
【レポート案内(サンプル属性、設問項目、試読版など)】 (リンク »)

『2018年版中堅・中小IT活用シーン別スマートデバイス導入の実態/予測レポート』
PCや専用機器の代替だけではない、新たなスマートデバイス活用提案に向けた市場分析と提言を集約した必携書
【サンプル/ダイジェスト】
「2018年 中堅・中小企業におけるスマートデバイス導入の理由と課題および端末選定の実態」
(リンク »)
「2018年 中堅・中小企業向けのスマートデバイス導入に繋がるITソリューションの探索」
(リンク »)
【レポート案内(サンプル属性、設問項目、試読版など)】
(リンク »)


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株式会社 ノークリサーチ
担当:岩上 由高
〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705
TEL 03-5244-6691 FAX 03-5244-6692
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www.norkresearch.co.jp

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