中堅・中小企業におけるフィジカルAIの取り組み状況と今後の課題/ニーズ

ノークリサーチは中堅・中小企業におけるフィジカルAIの取り組み状況と今後の課題/ニーズに関する分析結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ

2026-05-25 12:30

<生成AIとは異なる「フィジカルAI」に固有の市場動向を把握しておくべき> ■デジタルツインやサイバーフィジカルシステム(CPS)との相違点を理解しておくことが大切 ■中堅企業の先行導入を経て、今後は大企業の動きが本格化、小規模企業向けも要注目 ■初期費用の軽減と導入を推進する人材面の支援が不可欠、ネットワーク環境整備も重要
PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2025年5月25日

中堅・中小企業におけるフィジカルAIの取り組み状況と今後の課題/ニーズ

調査設計/分析/執筆: 岩上由高

ノークリサーチ(本社〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室 代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880URL:http//www.norkresearch.co.jp)は中堅・中小企業におけるフィジカルAIの取り組み状況と今後の課題/ニーズに関する分析結果を発表した。 本リリースは「2025年版 DX&AIソリューションの導入パターン類型化と訴求策の提言レポート」を元に個別の集計/分析を行う「ブリーフィングサービス」の実施例を紹介したものである。


<生成AIとは異なる「フィジカルAI」に固有の市場動向を把握しておくべき>
■デジタルツインやサイバーフィジカルシステム(CPS)との相違点を理解しておくことが大切
■中堅企業の先行導入を経て、今後は大企業の動きが本格化、小規模企業向けも要注目
■初期費用の軽減と導入を推進する人材面の支援が不可欠、ネットワーク環境整備も重要


■デジタルツインやサイバーフィジカルシステム(CPS)との相違点を理解しておくことが大切
企業におけるAI活用と言うと、多くの場合は「生成AIを用いたオフィス業務の効率化」を指すことが多い。だが、企業の本業に直結したAIの用途も存在する。その代表例が製造業、建設業、運輸業に特に関連の深い「フィジカルAI」である。
フィジカルAIとは 『カメラやセンサを介して現実空間の物理的な状況をリアルタイムに認識/把握し、AIを用いてロボットや車両などの機器を自律的に動作させる取り組みまたはその技術』 を指す。業種別の活用例としては、以下のようなものがある。
製造業:硬さや形状の異なるケーブルを触覚や視覚で判断し、適切な位置に配置する
建設業:図面と現場をその場で照合して、自走しながら墨出しラインを正確に書き出す
運輸業:倉庫内に想定外の障害物があっても、それを回避して自動ピッキングを行う
事前に決められた動作だけに縛られず、その場の状況に応じて適切な対処を行える点が従来の産業用ロボットなどにおける自動化とは異なる。似たような用語として、「デジタルツイン」や「サイバーフィジカルシステム(CPS)」があるが、Sense(認識)、Think(思考)、Act(動作)のサイクルをリアルタイムに行うかどうか?という点がフィジカルAIとは異なる。


■中堅企業の先行導入を経て、今後は大企業の動きが本格化、小規模企業向けも要注目
ノークリサーチが発刊している調査レポート「2025年版 DX&AIソリューションの導入パターン類型化と訴求策の提言レポート」では、右図のように9分野/48項目の技術視点および8分野/38項目の業務視点に渡るDX/ITソリューションの実施状況を集計&分析している。
右記の多岐に渡る項目の中、フィジカルAIに該当するのは技術視点、ロボット/ドローン/
3Dプリンタのグループの中の「自走ロボットや自動運転」である。(DX/ITソリューションの項目一覧は本リリース末尾に掲載)
そこで、製造業/建設業/運輸業における同項目の実施済み/実施予定の割合を年商規模別に集計した結果が以下のグラフである。 今後、フィジカルAIの用途はここで集計対象としている「自走ロボットや自動運転」(店舗/倉庫での運搬や現場での車両の運転などを自動化する)よりも更に広がっていくと予想される。 だが、現場におけるAIを活用したリアルタイム制御の普及状況を現段階で把握するという目的においては有用なデータと言える。
中堅企業は「実施済み」の値が最も高いが、「実施予定」はやや減少している。一方、大企業は「実施予定」が1割超に達しており、今後の伸びが期待できる。したがって、フィジカルAIについては中堅企業における一部の先進的な導入が見られた後、大企業で動きが本格化していくと予想される。一方、小規模企業や中小企業では「実施済み」と「実施予定」の合計が6~7%に留まっており、更なる普及のためにはフィジカルAIの適用場面を拡大していく必要がある。だが、小規模企業は実施予定が実施済みを上回っており、小規模企業層向けのDX/ITソリューションの有望テーマの1つになると考えられる。


■初期費用の軽減と導入を推進する人材面の支援が不可欠、ネットワーク環境整備も重要
続いて、IT企業がユーザ企業に対してフィジカルAIを訴求する際に留意すべき課題やニーズを確認していく。以下のグラフはフィジカルAI(自走ロボットや自動運転)のDX/ITソリューションを実施済み/実施予定の製造業/建設業/運輸業(全年商帯)に対して、DXに取り組む際の課題を尋ねた結果のうちで以下の条件に合致するものを抜粋したものだ。
条件1: 全体平均と比較して、フィジカルAIを実施済み/実施予定の場合の回答割合が10ポイント超高い
条件2: 協働ロボット(ロボットとヒトの協働作業)を実施済み/実施予定の場合と比べて10ポイント超高い
つまり、全体と比べて回答割合が高く、かつ協働ロボットと比べても回答割合の高いフィジカルAIに固有の課題とは何か?を示した結果となっている。フィジカルAIを実現するロボットは高度なカメラ/センサやAIを備えているため、協働型ロボットと比べて価格は高くなりやすい。(※B)
すると、フィジカルAIを推進するには社内を啓蒙/説得できる人材が必要となってくる。(※A)こうした状況がグラフにも表れていると捉えることができる。IT企業側としてはライセンス体系の工夫による初期費用の軽減やユーザ企業社内での投資対効果算出における支援などの取り組みを検討することが重要となってくる。
さらに、以下のグラフは前述と同じ条件の下で、IT企業に必ず実施して欲しいと考えるDX支援策(ユーザ企業のニーズ)を集計した結果である。まず※2や※4が示すように、上記に述べた課題項目の裏返しとしてのニーズ項目が挙げられていることが確認できる。(※A⇒※2、※B⇒※4)
また、最新技術を駆使したDX/ITソリューションはユーザ企業にとっても新たな挑戦となる。そうした場合には成果報酬型の契約を期待する傾向がある。フィジカルAIについても、それが当てはまることを※1の結果は示している。
フィジカルAIはリアルタイムであることが要となるため、遅延を生じないネットワーク環境が必要となる。※3が示すようにユーザ企業もそれを理解している。IT企業がフィジカルAIを訴求する際はネットワーク環境の整備も視野に入れておくことが大切だ。本リリースではフィジカルAIに着目したが、本リリースの元となる調査レポートには次頁以降に列挙した多岐に渡るDX/ITソリューションの実施状況に関する調査データが収録されている。調査レポートを元に個別の集計/分析を行う「ブリーフィングサービス」を活用することによって、特定のDX/ITソリューションに焦点を当てた詳細な分析および提言を得ることができる。(ブリーフィングサービスについては下記の11ページを参照)
市場調査/コンサルティングのご案内と手引き (リンク »)


本リリースの元となる調査レポート

『2025年版 DX&AIソリューションの導入パターン類型化と訴求策の提言レポート』
DXソリューションを技術視点(9分野、計48項目)および業務視点(8分野、計38項目)に基づく、5つの導入パターン類型に整理し、個別分析サービス(オプション)による個々のユーザ企業に向けたDX提案の施策/提言までカバーした次世代型の調査レポート。
昨今注目を集める生成AIについても、サービスシェア、適用する業務場面、ユーザ企業の課題/ニーズといった最新動向を網羅。
【対象企業属性】(有効回答件数:800社、調査実施期間:2025年5月)
年商: 5億円未満(241社) / 5億円以上~50億円未満(222社) / 50億円以上~100億円未満(127社) /100億円以上~300億円未満(85社) / 300億円以上~500億円未満(65社) / 500億円以上(60社)
業種: 組立製造業(114社) / 加工製造業(106社) / 建設業(101社) / 卸売業(101社) / 小売業(74社) /運輸業(76社) / IT関連サービス業(103社) / 一般サービス業(125社)
従業員数: 20人未満 / 20人以上~50人未満 / 50人以上~100人未満 / 100人以上~300人未満 /300人以上~500人未満/ 500人以上~1,000人未満 / 1,000人以上~3,000人未満 /3,000人以上~5,000人未満 / 5,000人以上
地域: 北海道地方 / 東北地方 / 関東地方 / 北陸地方 / 中部地方 / 近畿地方 / 中国地方 /四国地方 / 九州・沖縄地方
IT管理/運用の人員規模(12区分): IT管理/運用を担う人材は専任/兼任のいずれか?人数は1名/2~5名/6~9名/10名以上のどれに当てはまるか?
ビジネス拠点の状況(5区分): オフィス、営業所、工場などの数は1ヶ所/2~5ヶ所/6ヶ所以上のいずれか?ITインフラ管理は個別/統一管理のどちらか?
職責(4区分): 経営層またはIT活用の導入/選定/運用に関わる職責
【分析サマリ(調査結果の重要ポイントを述べたPDFドキュメント)の章構成】
第1章: DXの取り組み概況
企業全体としてのDX実施段階およびDX分野別(技術視点9分野/業務視点8分野)の取り組み状況を集計/分析
第2章: 実施済み/実施予定のDXソリューション
技術視点48項目、業務視点38項目のDXソリューションの実施状況(実施済み/実施予定)を集計/分析
第3章: DXの課題とIT企業に求める支援策
DXに取り組む際の課題(計23項目)およびIT企業に必ず実施して欲しいと考えるDX支援策(21項目)を集計/分析
第4章: DX導入パターン類型と追加個別分析サービス(オプション)
企業属性、DXの全体状況、DX分野別の取り組み状況に基づく5つのDX導入パターン類型について詳述し、さらにオプションとして利用可能な追加個別分析サービス(個々のユーザ企業の属性やDX活用状況を元にDX導入パターン類型を特定し、実現したいDX提案のために何をすべきかを分析/提言)の実施内容を解説
第5章: 生成AIの活用概況とサービスシェア
生成AIの活用状況(実業務に適用 or 試験利用など)および8カテゴリ、37項目に渡る生成AIサービスの利用中および利用予定の社数シェアを集計/分析
第6章: 生成AIサービスを適用する業務場面
4カテゴリ/20項目に渡る業務場面を提示し、生成AIサービスの適応有無を集計/分析
第7章: 生成AIサービスの課題とニーズ
生成AIサービスを活用する際の課題(計18項目)および活用する際に必須と考える事柄(ニーズ)(16項目)を集計/分析
第8章: 生成AIサービスに拠出する費用
生成AIサービスの利用に際して年間で拠出する合計費用(万円)を集計/分析し、それを元に2025年の生成AIサービス市場規模を年商別、業種別、地域別に算出
【発刊日】 2025年6月16日 【価格】 225,000円(税別) 【レポート案内】 (リンク »)


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当調査データに関するお問い合わせ

株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-10 武蔵野ビル5階23号室
TEL 03-5361-7880 FAX 03-5361-7881
Mail: inform@norkresearch.co.jp
Web: www.norkresearch.co.jp
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