グローバルデータレポートにより、国連の「持続可能な開発目標」に向けた研究の方向性が明らかに

クラリベイト・アナリティクス 2019年04月03日

From 共同通信PRワイヤー

2019年4月3日

クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社

グローバルデータレポートにより、国連の
「持続可能な開発目標」に向けた研究の方向性が明らかに
ヨーロッパの研究の優位性と、環境・健康科学の二つの焦点を
Web of Scienceのデータが明示

クラリベイト・アナリティクスのWeb of Science Groupの研究部門であるISI(Institute for Scientific Information)より発表された新しいレポートは、国連の持続可能な開発目標*(SDGs)を通じて地球規模の研究がどのように発展し、貧困を解消し、不平等を減らし、気候変動の影響に対処するかを明らかにしています。
   
新レポート「持続可能な開発目標に関する研究の構造を俯瞰する」は、17の持続可能な目標の達成にむけて推進する、世界の研究活動の進展を俯瞰するためのトップダウンの視点を提供しています。高品質でバイアスのないWeb of Scienceの引用索引データと、ISIの熟練した分析を組み合わせて、政府、資金提供者、NGOなどの政策立案者に情報を提供しています。

今回のデータ分析により、SDGsに関する研究では、環境・農業・サステナビリティサイエンス、または健康・ヘルスケアという大きな二つの領域に焦点があてられていることが示されました。そして「水の供給と衛生管理」のような小さな研究分野が、先に上げた二つの大きな領域を結合するような位置付けとなっています。これらの学際的なトピックは、ある分野の知識を別の分野にも活用することができるため、しばしば政策的に関心を持たれています。

ISIの研究分析責任者、デビッド・ペンドルベリー(David Pendlebury)は次のように述べています。「国連の持続可能な開発目標は、貧困の終焉、気候変動の影響への対処など、人類が直面している大きな課題を取り上げ、わずか15年で世界を変えることを目指しています。私たちはWeb of Scienceのデータを活用して、研究がこれらの共通の目標に向けて方向づけられていることを確認し、世界の研究と発見における重要なテーマを特定しました。この分析は、根拠に基づいた意思決定を支援するという点で、政策立案者や資金提供者にとって興味深いものになるでしょう。」

トロント大学及びアガ・カーン大学の教授であり、2018年の臨床医学分野の高被引用論文著者でもあるズルフィカー・ブッタ(Zulfiqar Bhutta)氏は次のように述べています。「学者や研究者は、野心的でありつつも達成可能なSDGsへの取り組みを助けるために、根拠に基づいた戦略や研究を支持するという点において特別な役割を担っています。このレポートは、そのプロセスにおける重要なベンチマークです。」

レポートは、地域がどのように連携しているかを調べ、SDG研究の俯瞰図を提供しています。俯瞰図は、関連する研究論文をクラスタ化し、それらのクラスタ同士の相互関係を示しており、以下のような点が明らかになりました。

• ヨーロッパの国々がSDG研究において最も存在感を示しており、北米とアジア太平洋地域はそれよりは貢献度は低く、ほぼ同様の論文数となっています。
• 対照的に、アフリカ、アラブ諸国、およびラテンアメリカは、SDGsがこれらの地域の主要な関心事であるにも関わらず、研究への参加は小規模に留まっています。
• SDG研究を推進する上で最も影響力のある研究者の一部は、学際的知識を持っているため、複数の主題分野にまたがって研究をしています。一方で、一つの分野に集中してより深く研究を行う研究者もいます。
• 専門分野においてアジェンダを設定し、リードして行くのは、必ずしも大規模研究機関ではありません。たとえば、「エコシステムサービスと持続可能性への適応」におけるキープレイヤーは、ストックホルム大学とワーゲニンゲン大学です。
• 「栄養と子供の発達」など一部のクラスタは、2015年から2018年の間に、平均増加率と比較して2倍の速さで論文数が成長しています。
• 「エコツーリズムとフェアトレード」など、一部の研究分野では前年と比較して成長が鈍化しています。
• レポートでは、「小児がんの発生率」などの新たな研究テーマを特定しています

レポートでは、「水の供給と衛生管理」、「先住民の健康と健康管理」、という政策関連の二つのクラスタを深く掘り下げて分析しています。レポートの最後では、SDG研究におけるイギリスの活動を取り上げ、イギリスが最多数の論文を生み出している研究分野を示しています。

* 2015年に国連全加盟国によって採択された「持続可能な 開発のための2030年アジェンダ」は、現在そして未来の、人々と地球の平和と繁栄のための共通の青写真を描いています。その中心にあるのは17の持続可能な開発目標(SDGs)であり、これは世界的なパートナーシップにおける、すべての先進国および発展途上国による行動の緊急の呼びかけです。気候変動への取り組みや海洋、森林保全に取り組む一方で、健康と教育を改善し、不平等を減らし、経済成長を促進する戦略と密接に関連して貧困その他の窮乏を乗り越えなければならないと認識しています。

レポートはこちらからダウンロードできます。
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