AMD、「Pacifica」の詳細発表へ--仮想化技術でインテルと対決

Stephen Shankland(CNET News.com) 2005年03月08日 13時15分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 サンフランシスコ発--Advanced Micro Devices(AMD)は、同社の仮想化技術「Pacifica」の詳細を3月末までに明らかにし、ソフトウェアメーカー各社がこの機能を利用した開発に着手できるようにする。この技術は、コンピュータが同時に複数のOSを実行できるようにするものだ。

 Pacificaは2006年にAMDのプロセッサに搭載される予定だが、これは同様の機能を持つIntelの「Vanderpool Technology」(正式名称は「Intel Virtualization Technology」)より登場が遅れることになる。Vanderpool は今年中にチップへの搭載が予定されている。両社の技術が互換性を持つかどうかはまだ明らかになっておらず、一部のソフトウェアメーカーからは開発が複雑化することを懸念する声も上がっている。

 AMDのシニアソフトウェアストラテジスト、Margaret Lewisは先週開いた会見のなかで、「Pacificaの仕様は今月末までに公表する。Pacificaとほかの技術仕様との比較に関しては、仕様の公表後に詳しく話す」と語った。

 この会見に参加した一部の人々は、このような言い方に不安を感じている。IlluminataのアナリストJonathan Euniceは、「AMDがVanderpoolと全く互換性のない仮想化メカニズムを進めるような、極めて愚かな対応をするとは考えにくい」と語った。同氏によると、AMDがそうした動きに出れば、多くのソフトウェアメーカーから不満が噴出する可能性があるという。「適切な方向を目指すのであれば、頑なに明言を避けた理由が理解しがたい」(Eunice)

 サーバ上で複数のOSを同時に走らせる機能は非常に有効で、実際IBMやSun Microsystems、Hewlett-Packard(HP)から出ているメインフレームやUnixシステムでは、現在これが標準機能になっている。別々のOSを動かして、それぞれ異なるタスクを処理させれば、互いに干渉し合うことがないため、高速な処理が行える。

 これに対し、IntelやAMDでも、XeonやAthlonなどを積んだx86マシンにこの技術を搭載しようとしている。両社はまた、ローエンドサーバだけでなく、パーソナルコンピュータでもこの機能が望まれるようになると主張してる。

 IntelのGregory Bryant(デジタルオフィスプランニング/マーケティング事業部ディレクター)は、先週開催されたIntel Developer Forumのパネルディスカッションで、会社の仕事、個人的な作業、システム管理のアップデートというように、PCを複数のセグメントに分割して使うことができると語った。また、家庭のコンピュータユーザーがデジタルビデオを1つのパーティションで録画し、別のパーティションでは通常の作業を行うといった使い方もあると同氏は述べた。

 現在、x86マシンで複数のOSを同時に走らせるには、EMCのVMwareやMicrosoftのVirtual Serverなど複雑なソフトウェアを利用し、いわゆるソフトウェアベースの「仮想マシン」をつくり出す必要がある。

 また、この「hypervisor」市場には、これらの商用製品のほかに、Xenというオープンソースソフトウェアの選択肢もある。XenSourceという新興企業が開発を進めるXenには、コンピュータ業界の大手数社が支持を表明している。

 MicrosoftのVirtual Server、VMware、Xenのいずれの場合にも、プロセッサレベルで仮想化技術がサポートされれば、ソフトウェア開発ははるかに容易になる。また、Xenの場合にはIntelやAMDで働くプログラマーらが直接サポート機能の開発に力を貸している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連キーワード
クラウド基盤

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
トランザクションの今昔物語
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
「企業セキュリティの歩き方」
「サイバーセキュリティ未来考」
「ネットワークセキュリティの要諦」
「セキュリティの論点」
スペシャル
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
展望2017
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
より賢く活用するためのOSS最新動向
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
米株式動向
日本株展望
企業決算