オープンソースのFirefoxブラウザとThunderbird電子メールクライアントが再度アップデートされる。これは、サードパーティー製拡張機能の一部が意図せず停止する問題を解消するためのものだが、Firefoxは先週新しいバージョンが出されたばかりだった。
今回のアップデートにより、FirefoxとThunderbirdは各々バージョン1.0.6となり、またMozilla Suiteはバージョン1.7.10にアップデートされると、Mozilla Foundationの関係者は同グループの開発者向けニュースブログのなかで述べている。
Firefoxは先週バージョン1.0.5がリリースされたばかりだが、どうやらこのアップデートに含まれるセキュリティ関連の修正が問題を引き起こしたようだ。
「先週投入した1.0.5アップデートで行ったセキュリティ機能強化の一部が、1.0.4以前のバージョンで動作していた多数の拡張機能に影響を与えた可能性が高い。1.0.6をリリースする前にできるだけ多くの問題を特定/解決したい」(先の関係者)
アップデートが間近に迫っているため、Mozilla Foundationは開発者に対し、同ソフトウェアを英語圏以外の市場に対応させるローカライズ作業を一時中断するよう呼びかけた。だが、この動きが一部から批判を買っている。
ある開発者はローカライゼーション用ニュースグループに、「Firefox 1.0.5のポーランド語版が存在しない理由を尋ねる電子メールが、ポーランドのFirefoxユーザーから山のように来ている」と書いている。
この開発者はさらに、「あと数日もすれば、米国以外ではFirefoxのイメージが悲惨な状態になる」とも付け加えた。
バグレポートの掲示板では、別の開発者がMozilla Foundationを強く非難した。
「en-US(米語版)1.0.5のリリースに合わせて、(1.0.4にある)深刻なセキュリティ関連のバグがすでに公表されているなかで、いまでも数千万人のユーザーが1.0.4を使っている」(開発者)
この開発者は、Mozilla Foundationに対し、サポートするすべての言語のバージョンを同時にリリースするように求め、外国語版投入を遅らせれば、各国の開発者らが同グループのブランドを売り込むために行ってきた努力の成果が無駄になると述べた。
アップデートされたソフトウェアはテストバージョンが公開されており、同グループではサードパーティーの開発者に対して拡張機能の動作確認を呼びかけている。
「ウェブコンテンツやイベントとやりとりする拡張機能が変更の影響を最も受けやすい。(セキュア電子メール拡張機能の)Enigmail for Thunderbirdのようなメール処理用拡張機能や、Mozilla Suiteも徹底的にテストすべきだ」(同グループ関係者)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ