IDC Japanは2月20日、2013年の調査をもとに「全体(全社導入+部分導入+試験導入)」でのROIは426.4%、投資回収期間は10.7カ月という結果が出た。
クライアント仮想化製品の導入が、投資に対して4倍以上の効果があり、1年弱で投資コストを回収できることを意味している。2011年と2012年の調査結果と比較すると、ROIが年々向上し、回収期間は短縮しているという。
全体(全社導入+部分導入+試験導入)での1人あたりの投資効果を見ると、初期投資額は21万2402円、年次投資額は4万2447円、利益は68万8902円。エンドユーザーのクライアント仮想化製品の1日あたりの平均使用時間は1日8時間勤務と想定した場合、約3時間30分だった。
クライアント仮想化製品を使用している従業員の割合は30.9%。クライアント仮想化製品での生産性向上率は、エンドユーザーで28.3%、IT管理者とITスタッフが30.9%、企業全体で33.7%としている。
導入が進んでいる産業分野別に見ると、金融分野でのROIは575.9%で9.1カ月で投資を回収し、教育や自治体の分野ではROIは525.0%、投資回収期間は10カ月だった。IDCは、金融や教育、自治体の分野ではクライアント仮想化の導入実績が多く、具体的な導入効果が実証されていると説明した。