PHPとは
(ピーエイチピー,Personal Home Page,)
PHPとは、スクリプト言語の一種で、サーバーサイドで動作し、HTMLの文書内に統合される形で記述されることを特徴とするプログラミング言語のことである。
動的なWebページを生成するために用いられる。
PHPのプログラムは、HTML内にPHP用の要素を示す特別のタグを設けて、その中に記述される。
通常PHPプログラムを含むファイルは、拡張子に「.php」が付けられる。
ファイルの実行時には、クライアントに出力される前にWebサーバー上で処理される。
PHPのインタプリタは、Apacheのモジュール(mod_php5など)として組み込まれ、Apacheと一体になって実行されるため、CGIの実行によるサーバーサイドプログラムよりも高速である。
PHPは、JavaやC言語、C++と類似の構文を持っている。
変数定義、関数定義、クラス定義、継承、例外処理などが実行可能である。
PHPは、HTMLの中にスクリプトを埋め込む形で用いることができ、それ自体が「テンプレート」でもあるため、簡単に使うことができる。
フォームデータなどのHTTP要求を簡単に解析できる仕組み、MySQLやPostgreSQLとの接続、PDFの生成など、利用頻度の高そうな機能が標準レベルで多数組み込まれている。
小規模な会員データや商品データを格納するデータベースとそのデータを検索したり表示したりするWebデータベースシステムのような小規模な動的サイトであれば、PHPを用いて迅速に構築することができる。
また、オブジェクト指向の機能や、アプリケーションフレームワークを活用することにより、ある程度の大規模な開発にも対応できる。
このような特徴により、PHPは多くのWebアプリケーション開発者から支持を得、多くのWebサイトで採用されている。
PHPは、1995年にRasmus Lerdorfが。
自分のホームページを生成するために「PHP/FI」(Personal Home Page/Forms Interpreter)と呼ばれるPerlモジュールを作成したことから始まったとされる。
その後エンジン部分がC言語で書き直され、大幅に性能が向上した。
1998年にPHP 3.0が発表され、機能が大幅に強化され、急速に普及した。
2000年には、PHP 4.0が発表され、基本的なオブジェクト指向プログラミング機能が追加された。
2004年には、オブジェクト指向機能が本格的に整備され、PHP 5.0が発表された。
PHPのオブジェクト機能は、単一継承やカプセル化が利用でき、Java同様のtry catch構文による例外処理も可能となっている。
なお、PHP 4.0からは、Zend社が作成したZendエンジンがコアに採用され、インタープリタの性能が大幅に改善されている。
PHPの正式名は、当初「Personal Home Page Tools」であったが、その後「PHP Hypertext Preprocessor」という再帰的頭字語が与えられた。
PHPには、PEARのライブラリ群、mojavi、Ethna、symfony、CakePHP、CodeIgniter、ZendFrameworkなどのWebアプリケーションを効率的に構築できるフレームワークや、Smartyのようなテンプレートエンジンなど多数の外部ライブラリが存在している。
JavaのStrutsのようなMVCモデルや、Ruby On RailsのようなRAD(Rapid Application Development)を利用した開発が可能となっている。
また、PHPには、コマンドライン版も存在しており、これによりシェル上でも実行できるため、PerlやRubyのような使い方も可能である。
またWindowsやMac OSなどのUNIX以外のプラットフォームでも利用可能である。
用語解説出典
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