実績が示す「データベースのクラウド移行」のススメ

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2017-09-08 16:00

[PR]ZDNet JapanおよびTechRepublic Japan主催、AWS Partner Network協賛で、クラウドの中心的存在である「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」をテーマにした5週連続セミナーが開催された。

 ZDNet JapanおよびTechRepublic Japan主催、AWS Partner Network協賛で、クラウドの中心的存在である「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」をテーマにした5週連続セミナーが開催された。2017年7月26日に行われた第5回のテーマは「データベース」。基調講演とパネルディスカッション形式の特別講演では、データベースをAWSに移行するにあたっての検討事項、そしてAWS移行後のメリットや課題などについて実践的な情報が詳しく紹介された。ここでは、その内容をレポートする。

基調講演:Oracle DatabaseからAmazon Auroraへの移行で大きなメリット


アットホーム
情報システム部
物件管理システム開発グループ グループ長
鈴木孝幸氏

 基調講演には、アットホーム 情報システム部の鈴木孝幸氏とブレインフィード 代表取締役の大向邦英氏が登壇。「OracleからAmazon Auroraへの移行とオンプレミスとの連携」と題し、アットホームのクラウドデータベースへの移行事例を紹介した。

 今年創業50周年を迎えるアットホームは、不動産情報を全国の不動産業者に提供する企業だ。従業員は1385名、売上高は約244億円(2016年5月期)で全国の主要都市に40事業所を構える。同社のサービスへの加盟・利用不動産店数は全国5万3000店以上に達する。

 主な事業は、不動産の図面を配布するサービスや、不動産業務の総合支援サイト「ATBB」、不動産情報サイト「アットホーム」の提供などだ。AWS化したのは、これら情報サイトで画像を配信するシステムだという。

 「サイト上の物件情報に表示される間取りや外観、内装などの画像です。点数は約6億5000万件で、アクセス数は1日あたり1億数千万件。物件数の増加や1物件あたりの画像点数の増加に伴って、ストレージへのI/Oが遅くなるといった問題が懸念されていました」(鈴木氏)

 そこで実施されたのがデータベースとして使用していたOracleのAmazon Aurora (以下、Aurora) への移行だった。


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パフォーマンスは同等で運用はかなり楽に


ブレインフィード
代表取締役
大向邦英氏

 旧システムでは、Oracleが接続するSANのI/O性能の限界に近づいていただけでなく、ストレージの容量追加やDBサーバのメモリ追加のたびに作業が発生したり、キャッシュヒット率向上のためのチューニングが必要だったりといった運用面の課題があった。また、DBのライセンスフィーや増加したSANストレージのコストも問題だった。

 2016年7月から稼働したAWS上のシステムでは、Oracle RACを採用する代わりに、HAProxy経由でクラスタ化したAuroraに接続する仕組みにした。またオンプレミス側のDBとのデータ連携にDMS(Database Migration Service)を採用。

 「インスタンスダウンの際のフェイルオーバーは1分以内。RACがほぼ即時切り替わるのに比べると時間はかかりますが、その点は許容範囲でした。一方、ストレージの障害がすぐに全体の障害とはならない点は大きなメリット」(大向氏)

 移行後は、RACとほぼ同等の参照性能を実現し、大量更新などの際に発生していた性能劣化は改善した。運用についても、パラメータチューニングがほとんど不要になり、容量追加作業がなくなった。費用が半額程度になったことも大きいという。

 鈴木氏は「アットホームの他のシステムもAWS化を進めていく予定です」と今後の展望を示した。


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