シールドサーバとエッジサーバの多段構成によるTCP最適化で業務を支える
エンドユーザのリクエストには最寄りのキャッシュサーバである「エッジサーバ」が対応するというのは、一般的なキャッシュサーバ活用と同じだ。しかし「エッジサーバ」にコンテンツが存在しなかった場合には、「シールドサーバ」と呼ばれる上位のキャッシュサーバにリクエストを行う。そして「シールドサーバ」にもコンテンツがなかった場合、つまり都度処理が必要なものなどに関しては、元の「オリジンサーバ」にリクエストを行う。
ここでは、最寄りサーバにキャッシュがなかった際の問い合わせ先となる「シールドサーバ」の存在がポイントだ。
「シールドサーバ」は「オリジンサーバ」と近い位置に設置されるため、この2者間の通信は遅延が発生しづらい。もちろん「エッジサーバ」はエンドユーザと近く、こちらも快適な通信が期待できる。問題となるのはミドルマイルになる「エッジサーバ」と「シールドサーバ」の間だが、この部分をTCP最適化することでアップロードとダウンロードの両方を高速化する。つまり、単純なキャッシュだけでは対応できない部分についても高速化を行っているのだ。
そして、導入も非常に容易であるという特徴を持っている。新規導入にあたって必要なのは、CDNetworks側ドメインにて必要な設定を行い、その後お客様側でドメイン・ネーム・サーバ(DNS)の誘導先をCDNetworksに変更するだけ。ビジネスを止めることなく、即座に利用開始できるというのは大きな魅力だ。
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導入効果はSAPが徹底検証済
CDNetworksのDWAがどれだけの力を持っているのかはっきりと表れているのが、SAPソフトウェア&テクノロジーのグローバルパートナーとして、「SAPパートナーエッジプログラム」に参加しているということだ。この参加にあたってはSAPがCDNetworksと協力し、SAPのグローバル協同開発センターでテストを実施している。
テストは、グローバルなエンドユーザがSAPアプリケーションを利用することを想定して実施。サードパーティの測定ツールを利用した結果、ログイン時のレスポンスタイムが650%向上するという結果が得られた。
グローバルアクセス時のドキュメント・ダウンロード時間の平均は66%向上し、グローバルアクセス時のエンドユーザレスポンスタイムも平均52%向上。毎分のトランザクション処理能力も2倍に拡大している。
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なにより重要なのは、こうした高速化の恩恵が世界中どこからのアクセスでも受けられるということだ。グローバル展開する企業にとって、各国の通信事情の差は悩ましいものだろう。SAPも、一般的なインターネット網を介してアプリケーション配信を行った場合、アクセスする場所によるレスポンスタイムの誤差は最大500%に達するとしている。遅延が甚だしくなれば処理エラーも発生するが、CDNetworksのDWAを活用した場合にはウェブアプリケーションにとって重要な、信頼性が高く高速な接続が得られる。
十分な検証の上で採用されたCDNetworksのDWAについて、企業における活用を前提とした解説と、SAPによるテストの詳細についてはホワイトペーパーでご確認いただきたい。
また、今回紹介したCDNetworksのDWAの仕組みや効果について、代表的な企業アプリケーション「SAP ERP」導入事例を踏まえた詳細が聞けるプライベートセミナーが11月28日(木)に開催される。SAPの企業アプリケーションを利用している企業や、遠隔地からのパフォーマンスや信頼性が課題となっている企業などにとって、貴重な情報収集の機会になるだろう。ぜひ足を運んで、自らの目で チェックしていただきたい。
<イベントの詳細はこちらから>
URL:http://www.cdnetworks.co.jp/seminar/1406/