AI活用の最適解――クラウドとオンプレミスの両立
企業はAIを積極的に活用すべき時代に突入しつつある。AI活用においてクラウドは非常に有効で、最新モデルへのアクセス、豊富な開発ツール、スケーラブルな学習環境、「Microsoft Foundry」のようなエコシステムが整っている。しかし実際には、オンプレミス環境でもモデルを稼働させたいというニーズが少なくない。
デル・テクノロジーズ株式会社 公共営業統括本部 ヘルスケア営業部 アカウントレプレゼンタティブの田中秀典氏は、「AI開発の主戦場はクラウドであり、最新のモデルやツールがそろっています。一方、医療機関や公共機関のみならず、さまざまな業界において、データを外部に出せない、あるいはリアルタイム処理が必要といった要件があります。クラウドをうまく活用しながら、データやAIモデルの主権(ソブリン)を自社で握ることの必要性が高まっています」と説明する。

オンプレミス環境でのAI運用の機運が高まっている
そうしたハイブリッド環境 ―― ハイブリッドAIを実現するためのオンプレミス基盤として「Azure Local」が注目されている。
クラウドの体験を「そのまま」持ち込む――Azure Localが広げる3つの可能性
Azure Localは、従前の「Azure Stack HCI」から大幅な進化を遂げ、汎用的な仮想化基盤(Hyper-V)、仮想デスクトップ基盤(Azure Virtual Desktop)、AI活用基盤(AI・Azure Kubernetes Service)という3つのユースケースで活用できる。AI基盤であれば、「Azure Arc」を経由して、クラウド(Azure AI)とオンプレミス(Azure Local)を一元管理し、クラウドで開発したモデルをオンプレミスでそのまま実行できる。クラウドとエッジ、デバイスを一体として統合的なAI活用を達成する手法だ。

Azure Localの3つのユースケース
デル・テクノロジーズ インフラストラクチャー・ソリューションズ営業統括本部 マイクロソフト ソリューション部 ビジネス開発マネージャーの津村賢哉氏は、「Azure Localは、Azureの体験そのものをお客さまの環境に持ち込むことができるソリューションです。クラウドで構築・開発した環境をそのままオンプレミスで動かせる、これは非常に大きな価値です」と強調する。
オンプレミスのAzure Localには、クラウドで開発、公開されている「Azure AI Services」での学習済みモデルを展開できる。言語処理、音声解析、画像処理といった汎用的な機能に加えて各種業界向けのAIアプリがあり、すぐに利用を始められる。実際に既存のアプリから医療DXを始める方針を採っている医療機関の事例もある。そうしてノウハウを蓄積したのちは、「Azure AI Studio」や「Azure Machine Learning」を活用してさらにモデル開発を進めてもよい。
「クラウドで開発したAIサービスをそのままオンプレミスで動かせることで、現場でのリアルタイム処理が可能になります。これがAzure LocalでのAI活用の大きな強みです」(津村氏)

Microsoft Azure AIの包括的なアーキテクチャ概要
マイクロソフトとの36年の「共創」が支える――
デル・テクノロジーズが提供するAzure Localの真価
デル・テクノロジーズは、Azure Localをハードウェアやサポートを含めたソリューションとして提供している。同社は、マイクロソフトと共に36年にわたってイノベーションを起こし続けており、Microsoft HCI/Azure Localにおいては最上位のPremier Solutionsを提供できるパートナーとして、継続的なテストや更新の自動化、包括的なサポートを提供している。
ハードウェアの領域においても、強力な「PowerEdge」サーバーを中核としてAzure Localに最適化された「Dell AX System for Azure Local」に注目したい。最新のNVIDIA GPUを搭載し、強力なコンピューティングパワーを提供するプラットフォームだ。

Dell AX System for Azure Localの製品ラインナップ
「デル・テクノロジーズの強みは、ハードウェア、OS、ハイパーバイザー、S2D(Storage Spaces Direct)まで含めてワンストップでサポートできる点です。お客さまが当社以外からAzureなどのライセンスを購入された場合でも、デル・テクノロジーズが包括的にサポートします」(津村氏)
Azure Localの導入初期においても、デル・テクノロジーズとマイクロソフトの支援は心強い。日本マイクロソフト(品川オフィス)の「DEJIMA」にはデル・テクノロジーズ専用の展示環境が用意されているほか、デル・テクノロジーズ(大手町オフィス)のカスタマーソリューションセンターでは概念実証(PoC)を実施できる環境が用意されている。プロジェクトの促進やリスク低減など、多様なニーズに応えられる。
Azure Localは、クラウドの強力なパワーやエコシステムを活かしながら、オンプレミスでの運用ニーズにも応えるハイブリッドAI基盤を実現できるソリューションである。そしてマイクロソフトとデル・テクノロジーズのタッグが、Azure Localの最適な活用方法を見いだし、DX/AIの取り組みを加速するはずだ。

