イニシャルコストをTCOで逆転するという発想で
三邉氏:そうですね。HCIの場合、冗長構成を考えて1ノードがダウンしたときを考慮して4ノードで設計することが多いです。その場合、ぎりぎりで500万におさまることもあります。ただ、ハイパーバイザーのソケットライセンスやソフトウェアのライセンスなどを考慮すると、実際に業務で使っていくなら1000万円程度を想定していただく必要があります。HCIは集約率が高く数百から数千VMまで対応します。逆に、数十VMしか動かさないというなら、むしろオーバースペックになってしまうのです。
宮原氏:スモールスタートという言い方をすると、安く始められるように感じてしまいますよね。でも、実際は最初にどのくらいのVMを乗せていくのかをきちんと見極めておく必要があるのですね。
三邉氏:はい。かりに300万円の予算ならHCIではないアプローチがいい。HCIでスモールスタートと言った場合、言葉のイメージ以上に多くのVMが乗ると考えておくといいでしょう。
川田氏:初期コストで比較すると、ベンダー間や旧来のシステム構成と比較してもほとんど差がないこともあります。そのため、その部分だけにフォーカスするのではなく、どの程度運用負荷が軽減され、長期的な運用を行った場合にトータルコストがどの程度下がるかという観点なども含めてコスト試算を、ぜひ行っていただければと考えています。
三邉氏:TCOという観点ですね。休日のシステムアップグレードにどのくらいのエンジニアの人件費がかかっているか、障害対応にどのくらい工数がかかっているかといったところまで含めて。
宮原氏:最初に1000万円かかってもTCOでみると安くなっていく。多少かかってもTCOで逆転するという発想が大事ですね。
三邉氏:はい。そこで川田さんがおっしゃったワンクリック操作の良さや、アプライアンスとして提供するメリット、ワンストップサポートなどが生きてくるのです。
HCIが向くシステムと向かないシステム
三邉氏:例えば、XCシリーズでは、Nutanixさんのワンクリックのコンセプトを引き継いでいて、ワンクリックでシステムのアップグレードができます。HCIはソフトウェアスタックの集合体ですから、バージョン間の差異が問題になりやすい。HCIの環境をお客様自身でゼロから構築すると、バージョンアップの際の手間が非常に多くなります。一方、アプライアンスは出荷時からバージョンアップの際に問題がでないよう検証しています。そのため、ワンクリックで簡単にアップグレードするといったことが可能なのです。また、問題が発生しても、サポート窓口は一本化できます。特にXCシリーズは、インテル® Xeon® プロセッサーを搭載するPowerEdgeを使っていますから、BIOSも含めてアップグレードできますし、iDRACのリモート管理機能をそのまま使うこともできます。
宮原氏:ソフトウェアのバージョンの違いは、運用に大きく関わってくる問題ですね。
三邉氏:はい。HCIではライフサイクルマネジメントの観点が非常に重要です。ソフトウェアのアップデートが頻繁にあるので、いつアップデートするのか、互換性の確認をどう行うのかをしっかり把握しておく必要があるのです。その部分まで含めてHCIをアプライアンス製品で導入いただければ、運用に入ってからの工数とコストが大きく削減できTCOで考えると、お客さまがイニシャルコストだけを注目して独自に構築された場合とではコストが逆転します。
川田氏:Nutanixもビジョンとして「エンタープライズクラウドOS」を掲げています。クラウドのような動きの速い進化と同様に、様々な機能追加、性能向上を目的としたバージョンアップを頻繁に行っています。そして、お客様が容易かつ安全にバージョンアップできるようにシンプルな操作画面、ハイパーバイザーとは独立してアップグレードできるような仕組みを提供しています。
三邉氏:HCIのアプライアンスの中でもXCシリーズがVxRailと異なるのはそこですね。例えば、vSANならvSphereと統合されているので、vSANだけをバージョンアップすることはできません。vSANを利用するVxRailは、vSphereのバージョンとセットでアップデートする必要がありますが、XCシリーズは単独でNutanixのバージョンアップが可能です。もちろんその分、整合性の事前テストが必用にはなりますが、そこはアプライアンス製品としてライフサイクルマネージメントとして提供します。
川田氏:お客様はハイパーバイザーのバーションをそのままで、Nutanixのバージョンアップのみで、お客様は最新機能をご利用していただけるメリットがあります。また、お持ちの古い世代と新しい世代のノードを組合せてご利用いただけますので、保守切れなどによるシステム移行の際、移行作業が容易に行えるため、ハードウェアのライフサイクル管理の観点でもお客様から高くご評価を頂いております。
宮原氏:Dell EMCでは、HCI製品を提案するときにどういった分け方をしているのでしょうか。
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