「AIのビジネス活用」に求められるITインフラのあり方を考える -市場も技術も変わり続ける時代に企業が持つべきマインドとは?

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2024-02-14 10:00

[PR]近年、IT分野で最もホットなトピックとなっている「AI」。企業がAIを自社の競争力に貢献する形で使いこなしていくために、どのような備えと考え方が必要なのだろうか。

 近年、IT分野で最もホットなトピックとなっている「AI」。ビジネスの領域でも、AIの持つパワーを生かした業務の自動化や効率化、そして新たな価値創出を実現することで、競争力強化を目指す企業が増えている。では、企業がAIを自社の競争力に貢献する形で使いこなしていくために、どのような備えと考え方が必要なのだろうか。

 朝日インタラクティブは、2024年2月8日にオンラインセミナー「ZDNET Japan Business&IT ClassWork supported by IDCフロンティア - “わが社”のビジネスに「AI」で新たなチカラを! ゼロからのAIビジネス立ち上げ基礎」を開催した。このセミナーでは、企業がAIの活用レベルを高めていく過程で直面する課題や対応策、AI時代に変化する「ITインフラ」に求められる要件、そしてAI活用に取り組むにあたり企業のIT担当者が持つべき視点などが示された。

 セッションは2部構成となっており、第1部ではデータセンターやクラウドサービスを展開するIDCフロンティアの担当者による、AIのビジネス活用において念頭に置くべき「ITインフラ」の課題をテーマとした講演。第2部では、ITインフラの変遷を長年見つめてきたエキスパートによるパネルディスカッションが行われた。

AIの進歩で変化したITインフラに求められる要件

 第1部は「AIの新規事業を始めるまえに知っておきたいITインフラの選び方」と題し、IDCフロンティア、事業推進本部 事業推進部の藤城拓哉氏による講演が行われた。IDCフロンティアはソフトバンクグループで法人向けのデジタルインフラサービスを提供する企業だ。データセンター、ネットワーク、クラウドといった主要なサービスと構成要素をすべて自社で設計しており、各レイヤを相互に連携させる仕組みの構築技術に強みを持つ。藤城氏は2009年より同社のクラウドサービスである「IDCFクラウド」のサービス開発、構築、運用に携わっており、現在は同クラウドとコンテナについてのサービス企画を主導する。

 藤城氏は、現在のAIブームの基礎となった潮流として、2015年前後における機械学習(ML)、ディープラーニング(DL)といった手法の進化や、2019年以降のChatGPTに代表されるLLM(大規模言語モデル)を用いた「生成AI」の登場を挙げた。この流れの中で、ITインフラに求められる要件も変化し、高度化してきたとする。ML/DLにおける学習には膨大な計算処理が必要となる。そこで「単純な計算を大量に並列処理できる」という特性から、以前は主に画像処理に使われていた「GPU」(Graphic Processing Unit)を、より汎用的な用途で利用する「GPGPU」(General Purpose GPU)が注目を集めるようになる。また、ChatGPTのような生成AIをサービスとして広く展開しようとすれば、ITインフラに対するリソースやパフォーマンス、可用性、安定性への要求は以前よりも大きくなる。

 こうした状況で顕在化するAI活用の課題として、藤城氏は「PoCまでは進むものの、ビジネスで活用できない」「予算不足でPoCさえ難しい」「コスト面、調達面、運用面でGPUの活用が難しい」といった項目を挙げた。

AI活用レベルに応じてインフラもステップアップ

 AI活用を検討する多くの企業が直面するこうした課題に対し、藤城氏は「クラウドファースト」を意識したインフラ構築を提案する。具体的なステップとしては、

     
  1. AIのSaaSを利用する
  2. GPUインスタンスを利用できるIaaSを利用する
  3. オンプレミスでGPUインフラを構築する

 となっており、企業ごとのAI活用レベルに応じて段階的に次のステップを検討するイメージになる。AI活用の検討段階におけるPoC(概念検証)などでは、SaaS形式のAIサービスを利用するのが、短期間かつ低コスト、さらに失敗時のリスクも小さく抑えることが可能な選択肢だ。SaaS型のAIサービスは近年の充実が著しく、メガクラウド各社が急ピッチで機能を拡充している。自社で提供したいサービスに合わせて、クラウド上で提供されているモデルをAPIで呼び出して利用するといったことも可能になっている。

 「SaaS型のAIサービスは、リクエスト数に応じた従量課金なのでスモールスタートが容易だ。その半面、汎用サービスであるため“かゆいところ”に手が届かないといった不満も出やすい。サービスが軌道に乗ってくると、従量課金のコスト増や、自社データを学習させた高精度なモデルを使いたいといったニーズに対応する必要も出てくる」(藤城氏)

 この段階に到達すると、ITインフラも第2ステップ、つまり「IaaS」が視野に入る。自社でAIモデルを作成する場合には、学習のための「データ」を蓄積するインフラに加え、「学習用」(モデル作成時)と「推論用」(モデル利用時)のインフラを整える必要が出てくる。学習用のインフラでは、学習時に大量の計算処理が必要になるため、必要な時に十分なGPUリソースが利用できることが望ましい。また推論用のインフラにはサービス要件に合った可用性や運用体制が求められる。例えば推論させるデータを、レイテンシーを短くして処理させたい場合や、多くのリクエストがある場合にはGPUが必要となってくる。

 PoCを経てビジネスでのAI利用が本格化すると、より高い精度を求めてモデル改善の頻度は増加する。ある段階を超えると、IaaSでGPUを利用するよりも、GPUハードウェアを調達してオンプレミスで運用したほうがコスト面で有利になるタイミングが訪れる。そこで課題になるのは、一般的なサーバーよりも繁忙時の電力消費や発熱量が大きくなるGPUサーバーを適切に運用できる環境の確保だ。IDCフロンティアでは、データセンターにおいて高負荷サーバーの運用に最適化した「高負荷ハウジングサービス」を提供しており、既に多くの企業がAI向けITインフラの運用に活用しているという。

 「IDCFクラウドは、IDCフロンティアが所有するデータセンターやネットワークをフルに活用した国産IaaSであり、SLA 99.999%の高いサービス品質、性能、料金設定などで外資系メガクラウドに対する優位性を持つ。AI領域でも既に多くの日本企業で活用実績があるので、“AIをどのように自社サービスへ取り入れていけばいいか”といった段階から、気軽に相談をいただきたいと考えている」(藤城氏)

図版

「AI活用時代のITインフラのあり方」を業界エキスパートが提言

 第2部ではIDCフロンティアの藤城氏に加えて、IP DREAMで代表取締役社長を務める下山二郎氏、日本仮想化技術の代表取締役社長兼CEOである宮原徹氏をパネリストに迎え、「どうするAIビジネス創出のためのインフラ選定」と題したパネルディスカッションが行われた。ファシリテーターはZDNET Japan編集長の國谷武史が務めた。

 IP DREAMの下山氏は、電電公社時代に現在のNTTへ入社。企業通信システム本部、AT&Tベル研究所(米国)調査員、NTTタイ事務所、国際事業部などを歴任し、中国-日本-米国広帯域海底ケーブル敷設事業やM&A、アジアや中国等における新規事業開発を推進した通信業界のオーソリティーだ。2004年には、キャリアの中で培った情報通信技術、およびAIへの知見を生かしたソーシャルイノベーションを目指して起業。現在は、企業向けDXサービス提供をはじめ、“モノをクラウド化”する事業の創出と社会実装に注力する。

 日本仮想化技術の宮原氏は、外資系データベースベンダーでプロダクトマーケティングに従事した後、2006年に独立して日本仮想化技術を設立。仮想化技術に関する情報発信やコンサルティングのほか、現在はエンタープライズ分野におけるクラウドネイティブ実現のための自動化やCI/CD、DevOpsなどのサービス提供に取り組んでいる。

 ディスカッションでは、企業のITインフラ、そして通信技術の変遷をつぶさに見てきたエキスパートの視点から、AIをビジネスに取り入れ行く際の課題や持つべき視点について議論が行われた。

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