開発効率は10倍になることも 手厚い技術サポートも魅力
東氏は、同社のInfragistics Ultimateを採用することによる開発効率向上のメリットについて、次のような図で説明する。
「UIコントロールが必要となる開発を1〜4のレベルに分けるとすると、弊社の製品が効果を発揮するのは2~3の範囲です。データグリッドやチャートなどよくあるUI要件なのに思った以上に複雑な要件を持つもの、あるいは、ガントチャートやスケジュールなど、事実上スクラッチ開発が困難な大型のUIコントロールです。これらは最低でも2倍以上、場合によっては10倍以上の効果が見込めます」(東氏)
実際、ガントチャートやスケジュールを一から開発するのは現実的ではない。優れたUIを持った部品が提供されているのだから、それを使えば開発効率は劇的に向上するというわけだ。こうした部品にはOSSとして無償で利用できるものがある。OSSを利用すればコスト面での効果も大きいと思いがちだが、必ずしもそうではないという。
Infragistics Ultimateのような商用製品がOSSと大きく異なるのは、継続的な開発体制と顧客への充実したサポート体制が提供されることだ。だが、日進月歩で進化するUI/UX開発の現場では、コミュニティベースのサポートではバグや機能不足の修正が追いつかないこともある。事業の継続を担保するという意味で、商用のサードパーティ製UIコントロールの利用が浸透しているという。
特にインフラジスティックスが強みとするのがサポートだ。開発・サポート拠点は、アメリカ、イギリス、インド、ブルガリア、ウルグアイ、日本などにあり、製品サポートを多言語でのグローバルサポートを提供している。国内でも日本語による回数無制限のオンラインサポートを標準で提供するほか、電話やオンサイトでのサポートも提供する。
特筆すべきはサポートにあたるスタッフのスキルレベルの高さだ。エンジニアとして経験を積んだ人材がサポートにあたっており、要件定義や設計のアドバイスから実装の技術サポートまでをこなす。同社の顧客満足度調査の結果からも、顧客の多くがこれらのサポートへの高い満足度を理由に製品を選択し続けていることが分かっている。
たとえば「グリッドの内容をエクセル出力したいのですが、特定の列および行はエクセルへ出力したくありません。簡単に実現可能でしょうか?」といった質問があったとする。サポートでは、どうすればいいかを解説するだけでなく、サンプルコードも併せて送付し実装に役立てることができるようにする。日本語はもちろん、グローバルでのサポートであるため、たとえばオフショア拠点側で現地のサポートとやりとりするといったことも可能なのだ。また、本当に急いで解決しなければならない課題がある場合に、電話や対面によるより深いコミュニケーションの方法が選択できる事も安心につながっている。
ビジネス成長に向けた「Infragistics Ultimate」活用も
Infragistics Ultimateが対応するUIコントロールは、Windows Forms、WPF(Windows Presentation Foundation)といったWindowsアプリケーションを中心に、HTML5、Silverlight、ASP.NET、ASP.NET MVCなどのWebアプリケーション、iOS、Android、Xamarinといったモバイルアプリケーションなど多岐にわたっている。Visual Studioのアドオンとして提供され、開発環境とシームレスに連携できるため、要件定義からテストまでの開発のライフサイクルに組み込んだ利用が可能である。
製品リリースは年2回行われ、市場のニーズに合ったUI/UX開発ができる。ライセンスは開発者単位で発行される年間サブスクリプションで、配布用のランタイムライセンスを必要とせず、幅広いプラットフォームに対応できる。スイート製品のInfragistics Ultimateの場合で19万8,000円(税抜)、Infragistics Professionalの場合で16万8,000円(税抜)だ。これらは製品のトライアルとして無償利用ができるが、トライアル版製品でも通常の製品サポートとまったく同じサポートを受けることができることも大きな魅力となっている。
「UIは目に見えるため、想像と実際にギャップが生まれがちです。それが手戻りとなり、開発の生産性を落とすことにもつながっています。UIコントロールは、白紙のうえでUIを描いていくような難しい、誤解を生みやすい作業ではなく、ビルディングブロックを積み上げていくように要件定義や設計で活用することができます。もちろんその段階で作ったUIは、実装やテストなどの後工程でもそのまま活用できます。UIコントロールへの発想を変え効率的な開発をすることで、ビジネスをさらに成長させていってほしいと考えております」(東氏)
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