アプリケーション開発企業を経て起業。インフラにも強く、現在、大規模データセンタにてインフラの運用管理業務を受託。 並行してアプリケーションの受託開発も行っており、実益と趣味を兼ねてクラウドサービスを使いたおしている。
「ニフティクラウドを使い倒したエンジニア」として、こちらに登場したA氏を覚えているだろうか?そのA氏が最近、ニフティクラウドをさらに使いたおし、知人の事業立ち上げにも協力しているというのだ。新たに起業するのは、元同僚のアプリケーションエンジニアB氏。 ニフティクラウドは、事業のスタートアップ場面でどのように活用されたのか?さっそく取材班は両氏に話を伺った。
なぜニフティクラウドに決めたのか?繰り返したくない、アクセス過多の苦い経験
![サーバダウンに悩むエンジニア](/storage/2011/08/24/19a619a7f7b638b9078a96ff7eb992c7/35006426_01.jpg)
B氏は長年、アプリケーション開発に従事してきた。その傍ら、自らコンシューマーに受け入れられるサービスを開発し、ついに念願の事業化に踏み切ったのだ。だが悩みの種は、B氏にインフラ設計や管理の経験がないこと。実は過去、アクセス過多でサーバ処理能力が限界に達し、多くのユーザーから不満が噴出してしまった苦い経験も持っている。
これからは、一度の失敗も命取りになる--。そこで登場したのが、「ニフティクラウドを使い倒した」元同僚A氏というわけだ。
クラウド選びの優先順位は管理性・運用性・コストの順
相談を受け駆けつけたA氏は、まずサービス基盤にクラウドサービスを採用することを強く薦めた。その理由はこうだ。
クラウドサービスが有利なポイントとして、第1に挙げたいのは『管理性』と『運用性』です。Bさんはインフラの専門外ですし、管理・運用の負荷は小さいほど良い。最低限の規模で事業を立ち上げ、開発から運用まで一人で担当するならクラウド一択でしょう。しかも、わかり易いUIをもつクラウドサービスを選ぶことが重要になります。
次に重要なのは、やはりコスト。有名な「米国A社」や「米国B社」のクラウドも、『使った分だけを払う』従量課金である点や、品質の面では悪くない。しかし、インフラに詳しくないBさんが管理・運用するには分かりづらいUIが多く、詳しい人が対応する必要が出てしまうでしょう。サードベンダーがニフティクラウドの様な分かりやすいUIを提供してくれている場合もあるが、機能が不十分だったり、有償の場合が多く、インフラ代と合算すると必ずしも割安とは言えない。であれば、同等レベルの機能と分かりやすいUIを持ち、なおかつ低コストのニフティクラウドを薦めます
(A氏)
A氏は加えて、「価格というコストだけを見れば最近流行のVPS(仮想専用サーバ)も利用料金が手頃で魅力的ですが、VPSはサーバ単体を管理する意味合いが強く、本来の目的である、サービスのインフラ全体を管理するのには向きません。また、スペックアップやスペックダウンなどでは柔軟性にやや欠け、急なアクセス増減への対応が大変で、商機を逃がしてしまう可能性や、余剰なリソースを用意してしまう可能性があります。こういった隠れたコストを考えると、管理性、運用性、コストの3条件をクリアしたクラウドが最適な判断です」と説明する。
![従量課金の図](/storage/2011/08/26/744b562cf7f36a923cf4d5326bbb0f38/35006426_01.gif)
A氏のワンポイント!
クラウドはセルフサービスが基本。ニフティクラウドはUIの使い勝手の良さで評価が高く、同レベルのクラウドと比較してコストの手頃さも魅力。