ものづくりにおける新しい設計のあり方とは --PTCが目指す方向性を探る

ZDNet Japan Ad Special 2019年02月28日 16時00分

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[PR]「第30回 設計・製造ソリューション展(DMS)」に出展したPTCジャパンのミニセッションの一部をご紹介

PTCジャパンは、2019年2月6~8日に開催された「第30回 設計・製造ソリューション展(DMS)」に出展。同社3次元CADソリューションの次期リリース「Creo 6.0」の一部機能の紹介をはじめ、『ものづくりにおける新しい設計のあり方』をテーマにした展示やミニセッションを行ったほか、製造業におけるARの活用例を紹介した。セッションの一部を紹介しつつ、PTCが目指す方向性をみていこう。

設計プロセスの各段階に対応すべくシミュレーション機能の統合を進める

 PTCでは近年、シミュレーションや解析にまつわるテクノロジーの強化に力を入れており、自社での研究開発はもちろん、優れたテクノロジーを持つ企業の買収や業務提携も推し進めてきた。それらのテクノロジーはCreoに統合され、次期リリース予定のCreo 6.0では異なるルーツを持つ複数の解析テクノロジーが利用できるようになる。PTCは、なぜこうした取り組みを進めているのだろうか。

 その答えは、それぞれの解析テクノロジーを使う場面の違いにある。ミニセッション「PTCの考える設計の将来像」では、設計プロセスの各段階に応じて各テクノロジーが役立つことを紹介していた。

 上流側からみていくと、2018年にPTCが買収したFrustumのジェネレーティブデザイン技術、同じく2018年に業務提携を行ったANSYSの解析技術、そしてPTC自身が開発してきた解析技術が、それぞれ「生成」「反復」「検証」のプロセスに対応する。

 Frustumのジェネレーティブデザイン技術は、設定された設計目標や要件などに基づき、コンピュータが自動的に機械部品の形状を作成するというもの。例えば鋳造や鍛造などといった加工方法も要件として加味し、それぞれの製造要件に適した形状の作成ができる。このテクノロジーは今後1年ほどの期間をかけてCreoに統合され、2020年リリース予定の「Creo 7.0」に取り入れられる計画だ。

 できあがった形状に対し、さらに詳細を詰めていく過程で活躍するのが、PTCのパートナーになったANSYSの解析技術だ。Creo 6.0には、ANSYSの「Discovery Live」が「Creo Simulation Live」として統合される計画だ。本ツールの最大の特徴は、解析結果が迅速に得られる点だ。設計を変更すればほぼリアルタイムに結果を表示されるため、形状の調整や素材の変更などを反復的に行って方向性を確認しつつ、最適な設計へ導いていくことができる。

 一方、PTC自身が開発してきた解析技術「Creo Simulate」では、より詳細な解析が可能だ。物理現象を高度にシミュレートするため、ある程度まで詳細設計が進んだ段階での検証作業などに適している。

 Creo 6.0では他にも、「Creo Flow Analysis」「Creo Topology Optimization」といったシミュレーション駆動の設計を可能にするツールが提供される。前者は熱流体解析、後者はトポロジ最適化による設計を支援するためのものだ。いずれもCADに統合されてシームレスに使えるようになっており、これらのツールの結果をそのまま設計作業に生かすことが可能になる。

 なお、Creo製品スイートのパッケージは2018年に再編成されており、Creo 6.0もそれを受け継ぐことになる。大きな特徴は、最も基本的なパッケージ「Creo Design Essentials」が、以前の最小構成パッケージより大幅に拡充され、基本的な設計作業のほとんどに対応できるようになった点だ。

設計以降の製造、検査プロセスやAR/IoT活用においても製造業の課題に対応

 さらにPTCでは、設計より後の製造や検査などのプロセスにおいても、各社3Dプリンタへのインタフェースや、部品の自動検査などといったテクノロジーを通じて、3D設計データを活用したフローの確立を進めている。Creo 6.0では、3Dプリンタを使う上で必要となる付加製造に関する機能も搭載される計画で、より使いやすくなる。

 PTCでは近年、製造やサービス、スキル教育などの領域にも力を入れている。例えば、フィジカル(物理的存在)に関わるデジタル技術、具体的にはARやIoTといったテクノロジーだ。

 多くの製造業では、製品の複雑化や顧客の要求の高度化が進む中、十分なスキルを持つ従業員の確保が困難になりつつあるといった課題を抱えている。ARやIoTは、そういった課題に対する解決策として期待される。

 ARが効果を発揮するユースケースは様々だ。例えば組立やメンテナンスの手順をARで示すことにより、作業員のスキルや知識を補い、生産性や作業効率の向上、ひいてはコスト削減などの効果が期待できる。また、高いスキルを持つ技術者が遠隔地から、現場の作業員に対しガイダンスを行うといった場面でも役立つ。

図:製造現場におけるARのユースケース 図:製造現場におけるARのユースケース
※クリックすると拡大画像が見られます

 一方、ARを産業に活用する上で課題になりがちなのが、そのコンテンツ作成だ。ARエクスペリエンスを容易に作り上げられるよう、PTCではARコンテンツ開発プラットフォーム「Vuforia Studio」を提供している。ARコンテンツの作成や配信を容易に行えるプラットフォームで、専用のARビューアアプリを無償で提供するほか、「Microsoft HoloLens」もサポートするなど手軽に活用できる点が大きな特徴だ。IoTソリューション「ThingWorx Foundation」を通じてIoTデータを取り込むこともでき、実データを様々な形のAR表示に生かすことができる。

PTCとANSYSのもう一つの連携
「デジタルツイン」におけるIoT活用

 PTCと業務提携を結んだANSYSは、幅広い分野をカバーする解析ソフトウェアのリーディングカンパニーだ。1970年に構造解析ソフトの会社として設立された後、数々の企業を買収して多彩な解析技術を取り入れて製品に統合してきた。同社のソフトは、どの分野の解析でもトップクラスの機能を持ち、それらを連携させて活用することができる。第30回設計・製造ソリューション展の会場内ステージでANSYSとPTCは、Creo 6.0とは別の形での両社の連携に関する合同セッションを行っていた。そのテーマは、現実と全く同じ挙動を示すコピー(双子:ツイン)をデジタルな環境に作り上げる「デジタルツイン」である。

 ANSYSが持つ、対応範囲・性能の両面で優れた解析ソフトウェア技術はデジタルツインにおいても重要な存在だ。同社ではこのテクノロジーを基礎に、デジタルツイン構築のためのソリューション「ANSYS Twin Builder」を提供している。そして、「ANSYS Twin Builder」は、PTCのThingWorksに代表されるIoTプラットフォームを介して現実のデータを取り込み、デジタル上の“双子”と連携させることが可能だ。これにより、様々なメリットが得られるようになる。

図:デジタルツインとIIoT(産業IoT)との連携から得られるメリット
図:デジタルツインとIIoT(産業IoT)との連携から得られるメリット

 さらに両社では、産業コンポーネントが実環境でどのように動作し、反応するかを予測するためのデジタルツインを実現するフレームワークも開発。IoTデータを生かしたデジタルツインでの解析結果により、メンテナンスサービスの品質向上やコスト削減、現実には困難な長期運用試験などが可能になる。

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