資産管理ツールはベンダーのサポート力も重視
ほとんどの企業にとって、IT資産の管理は重要な業務の1つである。何らかの専用ツールを使うこともあれば、表計算ソフトに手作業で記入することもあるだろうが、何らかの手法を用いて、自社の状況を把握しようとしているはずだ。
組織が小さく、例えばビルの1フロアに収まる目の届く範囲であれば、表計算ソフトを用いた手作業でも、それほど苦ではないだろう。しかしながら、企業規模が100名を超えるような中小規模になり、目の届かない資産が増え始めると、こうした管理ではいずれ破綻を迎えてしまう。そこで用いられるのが、資産管理ツールだ。
一般的な資産管理ツールは、単なるハードウェアやソフトウェアの棚卸しにとどまらず、セキュリティ対策やコンプライアンス対応、ヘルプデスクなど、さまざまな運用業務を支援・強化し、管理者の負荷を軽減するために用いられる。実現される機能が非常に多岐に渡るため、製品の選定は難しい。
すでに何らかのツールを導入している場合で、もしライセンス等の更新時期が近づいているようであれば、資産管理の要件について改めて検討してみるのもよいだろう。ニーズに合わせて豊富な機能を持っているように見えて、要件にマッチしていなかったり、不足していたりするケースは少なくない。
もし新たに専門のツールを使いたいと考えてる場合には、自社にはどのような資産があり、どのような管理を行っているのか、棚卸しから始めたい。まだ規模が小さな企業であれば、当初はそれほど複雑な機能を必要としないかもしれない。管理担当者が他の業務を兼任していることも多いため、ライセンスの柔軟なツールを選定し、まずは管理支援の機能から導入するという方法もある。
いずれのケースにしても、最も重要なことは、資産管理ツールを提供するベンダーのサポートである。繰り返しになるが、資産管理ツールの機能は多岐に渡るため、使いこなすためには相応の訓練が必要である。また、システムの構成要素が資産管理ツールそのものだけでなく、OSや他のアプリ及びネットワーク構成など関連するため、障害の発生ポイントがわかりにくいという特徴もある。何か疑問や問題が生じたときに、迅速かつ適切なサポートが受けられることは、非常に重要なことだ。
情報技術開発は、10年にわたり資産管理ツールを取扱っており、LANDESKを皮切りとして近年新たに「BMC FootPrints Asset Core」の提供を手掛けはじめた、資産管理ツールのプロフェッショナルベンダーだ。多くの実績に基づく資産管理のノウハウを蓄積しており、両メーカーと密な関係を築いて、各ツールのメリット/デメリットを知り尽くしているからこそ、企業のニーズに合わせて、運用設計からツール導入、運用サポートまで幅広く提供できる。
今回は、同社が提供してきたユーザー事例からいくつかピックアップし、LANDESK Management SolutionsとBMC FootPrints Asset Coreの導入効果やポイントについて紹介しよう。
全国各地のデバイスを効率よく管理できるLANDESK
大手金融業のシステム子会社であるA社では、全国各地で勤務する外交スタッフが用いる約2万台ものノートブックPCの管理を担っていた。スタッフにとって、PCや業務ソフトウェアは営業活動の生命線でもある。業務とソフトウェアが常に最新バージョンであり、問題なく稼働することが非常に重要であった。
A社では、多数のデバイスを適切に管理し、エンドユーザーにサポートを提供するため、高性能な管理機能を提供するLANDESK Management Solutionsを採用し導入に踏み切った。管理対象が膨大かつ高品質なサービス提供を求められることから、A社ではLANDESKのインベントリ管理やヘルプデスク、ソフトウェア配信といった機能ごとにチームを形成し、それぞれ管理業務を行っていた。
LANDESKでは、大規模環境でも柔軟な運用管理を行えるようにするための機能が搭載されている。その1つが、管理者にロールとスコープを適用できる機能だ。これにより、管理者アカウントごとに管理可能な範囲を限定することで、上述のような分担が可能になるというわけだ。例えば、複数の事業部ごとにロールとスコープを分けて、管理を委任するという手法を採っているユーザー企業もある。
A社がLANDESKを選定するにあたって、特に注目したのは、ソフトウェア配布の機能であった。スタッフが用いるPCでは、取り扱う情報の機密性も相まって、OSのセキュリティアップデートや業務ソフトウェアのバージョン管理などが必須である。しかし、全国各地で用いられている約2万台ものPCをオンサイトでメンテナンスするわけにもいかない。かといって、単純な配信ではネットワークに大きな負荷をかけるし、外出先のPCのアップデートが困難になる。
LANDESKのソフトウェア配布機能は、市販ソフトウェアからネイティブな業務アプリまでさまざまなアプリ配信が可能であり、特筆してネットワークに負荷をかけず、効率的に配信できる様々な機能をもつところが特長である。配信が行われたタイミングでオフラインであったPCは、オンラインになった時点でアップデートが再配布されるという機能も搭載されており、バージョンの一貫性が保たれる。ネットワーク帯域を圧迫しないためのターゲットマルチキャスト、セグメント内部で配信を完結させるピアダウンロードや動的な帯域幅調整機能等が実装されており、スムーズに配信を管理できているとのことだ。
![]() IT資産管理・エンドポイントセキュリティ対策をスマート且つシンプルに! |
![]() 大規模環境かつグローバル対応ができるIT資産管理とは? |
![]() PC資産の調達から廃棄までワンストップでマネジメント! |
![]() 『所有から利用へ』サービス提供型での即時活用可能なIT資産管理ソリューションとは? |