シーメンスPLMソフトウェア、“Product Innovation Agenda 2010”と題する 最新レポートで発表された各業界の戦略に対しコメントを発表

~Aberdeen Group、5つの主要な業界を対象に調査した最新レポートで、 製品の収益性向上と製品化までの期間短縮の鍵を握る製品開発の効率性を考察~

シーメンスPLMソフトウェア

2008-11-11 15:00

シーメンス産業オートメーション事業部のビジネスユニットであり、 製品ライフサイクル管理(PLM)ソフトウェアや関連サービスにおいて 世界をリードするPLMプロバイダである、シーメンスPLMソフトウェアは 本日、Aberdeen Groupが発表した業界別調査レポートの内容に対して コメントを発表しました。Aberdeen Groupは、イノベーションを創出して 収益性の高い製品を開発するためのベスト・プラクティスを確認することを 目的にベンチマーク調査を実施し、 その結果を“Product Innovation Agenda 2010”と題するレポートに まとめました。さらに、このレポートで、Aberdeen Groupは5つの業界に おける製品開発戦略を調査し、その各業界における主要な課題を 分析しました。
航空宇宙/防衛、自動車、コンシューマ製品、ハイテク/エレクトロニクス、
産業機械の5つの業界を対象に、Aberdeen Groupが2008年10月に
発表した最新調査レポートでは、それぞれの業界における主な戦略的
取り組みと課題、そして、各メーカーが競合他社に先駆けてイノベーティブな
製品を市場投入するために、どのように最善の製品開発戦略を実施する
ことができるかを明らかにしました。

「Aberdeen Groupの調査レポートで、製品性能の向上と製品開発プロセスの
効率化が全業界の製造企業に共通した大きな課題であることが明らかに
されました。製品開発コストと製品ライフサイクル・コストの削減圧力が
急速に強まるなか、イノベーティブな製品を競合他社に先駆けて市場投入し、
企業が成長していくためには、全社を上げて製品開発の効率性を向上させ、
イノベーションを繰り返し可能な標準プロセスに変換する必要があります」と、
シーメンスPLMソフトウェアのインダストリ・マーケティング担当
バイスプレジデントのLeif Pedersenは述べています。

「ほぼすべての業界の経営者が一番に挙げている課題は、製品の
収益性向上であることが、当社の調査によって明らかにされました。
しかし、その一方で、マーケティング・ウィンドウ(製品寿命や収益機会)が
短くなり、顧客からのコスト削減圧力が高まるなど、収益性を悪化させる
大きな課題を抱えていると、すべての業界が報告し、事態は複雑化して
います。このような課題を解決しながら、収益性の目標を達成するには、
どの業界も製品のイノベーションを促進し、収益性を強化し、
製品開発コストを削減できる製品開発のベスト・プラクティスを
採用することです」と、Aberdeen Groupの製品イノベーション&
エンジニアリング・プラクティス担当リサーチ・アナリストの
Michelle Boucher氏は述べています。

Aberdeen Group発表の業界別調査レポートの要約を以下に紹介します。

航空宇宙/防衛産業
航空宇宙/防衛産業のOEMメーカーとそのサプライヤは、
製品開発に多大な費用と時間を投入しなければ製品を市場に
送り出すことはできません。さらに、承認を得るまでにきわめて長い時間を
要することもあり、製品リリースは遅れがちになります。レポートでは、
この業界の企業は製品開発プロセスを絶えず改善することによって
製品の収益性を向上させようとしていると報告しています。これらの企業は
製品のイノベーションよりも製品開発の効率性向上の方により多くの
関心が向けられているとしています。この業界で最も高い伸びが見込める
製品開発手法はリーン・コンセプト(無駄を排除した製品開発コンセプト)の
導入であり、現在33%の導入率ですが、2010年には78%となり、
年率136%で増大すると予想しています。

また、競合他社に先んじて製品を市場投入するには、OEMメーカーと
サプライヤが共にイノベーションの意思決定を中央に集権化、
あるいは関係者間で調整を図っていく必要があり、そのためには、
この拡張エンタープライズの各メンバー間に立ちはだかる垣根を
取り払うシームレスな製品ライフサイクル管理プラットフォームを
構築する必要があるとしています。

自動車業界
顧客や販売店からの値引き圧力が強まるなか、自動車メーカーでは
製品開発コストの削減がどの業界よりも大きな課題になっていると
報告しています。製品開発コストの削減目標を達成する上で効果が
期待されるのがデジタル・シミュレーション技術の利用です。
Aberdeen Groupのレポートによると、自動車業界では、
デジタル・シミュレーションと製造プロセスにおける
デジタル・プロトタイプ製作は現在28%の導入率ですが、
2010年には85%となり、年率240%の高率で導入事例が増大する
ものと見ています。製品の挙動をバーチャルで予測することによって、
物理プロトタイプの製作にコストを掛ける前に問題を発見できるように
なります。

自動車メーカーが製品開発の効率性を向上させるには、
PLMへの投資を増やし、オープンなイノベーション戦略を採用し、
既存の情報資産をナレッジの取得と再利用に活用し、エンジニアリングの
決定・変更による影響を可視化する必要があるとしています。

コンシューマ製品業界
競争の激しいこの業界では、自社の製品がプレミアム価格で棚に
陳列されることを目標に、イノベーティブな製品の市場投入にしのぎを
削っています。しかし、新製品を投入したとしても、競合他社が類似製品を
出してすぐに追い付き、収益性の低下から製品コストの削減圧力が絶えず
強まることとなります。コンシューマ製品のメーカーがどの業界よりも
コスト削減に多くの関心を示しているのも当然のことといえます。
したがって、コンシューマ製品のメーカーでは、イノベーティブな製品の
市場投入をどれだけ効率的に行うかが大きな課題になっています。
Aberdeen Groupのレポートによると、コンシューマ製品業界は
どの業界よりもイノベーションをパフォーマンス指標に照らして測定し、
またオープンなイノベーション・プロセスを採用し、製品イノベーションの
責任は経営幹部が担っていると報告しています。この業界で最も高い
伸びが予想される製品開発手法は、製品開発の標準指標の導入であり、
現在24%の導入率ですが、2010年には74%となり、年率208%で増大すると
予想しています。

コンシューマ製品のメーカーが製品コストの問題を解決し、
組織の生産性を向上させ、製品開発サイクルを短縮するには、
PLMへの投資を増やすしかないとしています。PLMを活用すれば、
設計の決定・変更によるコストや製造可能性への影響を明確に
可視化でき、製品開発にリーン・コンセプトを徹底導入できるように
なります。

ハイテク/エレクトロニクス業界
ハイテク/エレクトロニクス業界では、どの業界よりも自社製品の
知的財産価値の保護と向上に多くの関心が向けられています。
知的財産の保護を大きな課題として挙げた企業数は、
他の業界に比べてハイテク/エレクトロニクス業界で2倍高いと
報告しています。この業界で最も高い伸びが予想される製品開発の
イノベーション手法は、イノベーションのパフォーマンスを測定する
標準指標の導入であり、現在28%の導入率ですが、2010年には71%となり、
年率154%で増大すると予想しています。この指標を導入すると
パフォーマンスを可視化できるため、製品開発の成功率の向上、
コスト削減、予想可能なイノベーションの創出を実現できるように
なります。

ハイテク/エレクトロニクス業界のメーカーが効率性を上げて
製品開発サイクルを短縮するには、PLMへの投資を増やし、
オープンで無駄のないイノベーション戦略を採用し、既存の情報資産を
ナレッジの取得と再利用に活用し、製品の知的財産の価値を最大化する
必要があるとしています。

産業機械業界
産業機械メーカーも他の業界と同様、顧客からの値引き圧力に直面し、
それでいて品質基準を落とすことなく短い納期での製品納入を
迫られています。産業機械メーカーでは、製品ライフサイクルの
コスト削減と品質基準を満たした上での迅速な製品化が大きな課題に
なっていると報告しています。この業界で最も高い伸びが予想される
製品開発手法は、ナレッジの取得と再利用の改善であり、
これを実行している割合は現在27%ですが、2010年には70%に向上し、
年率159%の勢いで増大すると予想しています。製品ライフサイクルの
コスト削減を大きな課題として挙げた企業数は産業機械メーカー全体の
3分の1にのぼり、他の業界よりも25%も多い結果となっています。

産業機械メーカーが製品ライフサイクルのコスト削減の課題を
解決するには、製造プロセスやサプライチェーンなどの
下流プロセスを可視化し、意識をイノベーションの創出に全社的に向け、
製品開発にリーン・プロセスを採り入れ、PLM環境を構築する
必要があるとしています。

調査方法
Aberdeen Groupは230社余りのメーカーを対象に収益性の高い
製品イノベーションの開発手法について調査しました。
メーカーが製品イノベーション、製品開発、設計、エンジニアリングを
どのようにうまく管理しているかを評価するため、
5つのパフォーマンス指標に照らして各企業のパフォーマンスを
ベンチマークし、結果を次の3つのクラスに分類しました:上位クラス(上位20%)、
下位クラス(下位30%)、業界平均クラス(残りの50%)。
また、当初目標とした製品リリース、製品コスト、製品開発予算、
売上、ライフサイクル・コストを満たした製品の割合についても
調査しました。

企業の意識が製品の収益性改善に向かうとき、
継続的に解決すべき課題は市場投入期間の短縮、開発コストの削減、
知的財産の価値の保護です。シーメンスPLMソフトウェアの
製品ライフサイクル管理ソリューションがこれらの課題を解決して、
企業のイノベーション・プロセスの変革をどのように支援するかの
詳細については、下記のサイトをご覧ください。
(リンク »)
Aberdeen Groupの最新調査レポートの全文は、下記のサイトで
見ることができます。

・ (航空宇宙/防衛産業)Promoting Product Development Efficiency for
Aerospace and Defense
(リンク »)

・ (自動車業界)Promoting Product Development Efficiency for Automotive
Goods
(リンク »)

・ (ハイテク/エレクトロニクス業界)Promoting Product Development Efficiency
for High Technology Companies
(リンク »)

・ (産業機械業界)Faster to Market without Sacrificing Quality and
Lifecycle Profitability in Industrial Equipment Manufacturing
(リンク »)

・ (コンシューマ製品業界)Promoting Product Development Efficiency for
Consumer Packaged Goods
(リンク »)

シーメンスPLMソフトウェアについて
シーメンスPLMソフトウェアは、シーメンス産業オートメーション事業部の
ビジネスユニットで、PLM(製品ライフサイクル管理)ソフトウェアおよび
関連サービスにおいて世界をリードするPLMプロバイダです。
これまで世界5万1,000社のお客さまにサービスを提供し、
550万ライセンスにおよぶソフトウェア販売実績を上げています。
米国テキサス州プラノを本拠地として、オープンな
エンタープライズ・ソリューションの提供を通じてグローバルな
イノベーション・ネットワーク環境を実現し、企業間・パートナー間の
コラボレーションを促進させ、ワールドクラスの製品・サービスの
供給・普及に貢献しています。シーメンスPLMソフトウェアの製品や
サービスに関する詳細はwww.siemens.com/plmにてご覧いただけます。

シーメンス産業オートメーション事業部について
シーメンスインダストリーセクターに属する
シーメンス産業オートメーション事業部(ドイツ・ニュルンベルク)は、
オートメーション・システム、低圧制御機器、産業用ソフトウェアの
分野で世界をリードしています。製造・加工業界向けの標準製品から、
自動車生産設備や化学工場全体の自動化を含む全産業、
全システムに向けたソリューションまで、その取り扱い品目は
多岐にわたっています。産業オートメーション事業部は業界屈指の
ソフトウェア・サプライヤとして、製品の設計、開発、製造、販売、
各種保守サービスに至るまで、製造企業のバリューチェーン全体を
最適化します。

注意:SiemensおよびSiemensのロゴは、Siemens AGの登録商標です。
その他の商標、登録商標、サービス・マークはそれぞれ各所有者に帰属します。
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