三菱自動車工業は、CADデータとCAEデータの統合管理と、解析業務プロセスの最適化と情報トレースの効率化を目的として、シーメンスPLMソフトウェアの製品ライフサイクル管理システム「Teamcenter」を採用した。シーメンスPLMソフトウェアが4月20日、発表した。
三菱自動車は、マルチCAD対応の管理機能や製品データの一元管理機能を提供するTeamcenterのシミュレーション・プロセス管理ソリューションを採用している。高度に複雑化した自動車の性能検証を確実に実施するために、製品開発での設計業務と解析業務の双方に対してタイムリーに情報を伝達する必要があったため。シーメンスPLMソフトウェアでは、Teamcenterはカスタマイズすることなく、これらの機能を提供する唯一のソフトウェアだとしている。
Teamcenterの採用により、三菱自動車は常に最新の情報に基づいて解析業務を行える。加えて、解析結果から元の設計データを検索したり、逆に設計データをもとに、このデータで実施された解析結果を検索可能にする情報トレースの仕組みも構築するという。
三菱自動車では開発フロントローディングプロセスのさらなる効率向上を見込んでいる。また、今後の新車種開発で、解析分野ごとに順次Teamcenterの適用を拡大していきたい考えだ。