BEA Systemsは米国時間10月25日、1株21ドルの価格で買収交渉を開始することを受け入れるのであれば、買収希望者と交渉の場に就く用意があると発表した。
今回の発表は、BEAに対する合弁交渉開始の圧力が高まるなか行われた。Oracleは今週に入り、現在の買収提案に28日までに回答するように求めた。同社はBEAに1株17ドル、総額67億ドルを現金で支払うことを提案している。
「BEAを1株17ドルで買収するというOracleの提案はBEAを過小評価しており、BEAの株主にとって最善ではないと確信している。よって、BEAは今後も1株17ドルでOracleに売却されることに強く反対していく」とBEAはプレスリリースの中で述べている。
しかし、BEAは、「ここ数週間、Oracleは再三に渡って、交渉を開始する価格の提示をわれわれに求めてきたが、(BEAの)取締役会は、財務顧問会社のGoldman Sachsと相談した結果、1株21ドルの価格で、Oracleを含む第三者との交渉を認めるという結論を出した」とも述べている。
この場合、Oracleの買収額は約24%増の83億ドルになる。
Pacific Crest securitiesのアナリスト、Bredan Barnicleは、「今回のBEAの発表で私が朗報だと思うのは、(BEAの側から)売却の意志が示されたことだ。おそらく、最終的には、両社は中間となる1株19ドル程度で合意するだろう」と語っている。
何年もの間、業界では、BEAの最高経営責任者(CEO)で共同設立者であるAlfred Chuang氏は、会社の売却に消極的だと見られてきた。また、Oracleは、長年、BEAを買収候補と見なしてきた。
「Oracleは1株21ドルを支払うことができるし、それでも増収になる。しかし、Oracleのこれまでのコメントからは、1株17ドル以上を支払うつもりはないようだし、今後も変わらないだろう」(Barnicle氏)
BEAは、発表に先駆けて、金融関係者に対して非公式に、BEAの価値はSAPがBusiness Objectsに支払うと表明した金額と同等だと見なすべきだと語った。
「しかし、Business Objectsのライセンスの成長はBEAよりも大きい。けれども、この差は、Business Objectsはアプリケーション、BEAはプラットフォームを販売しているためだといえる」とBarnicle氏は指摘する。
一方、Sanford Bernsteinのアナリスト、Charles Di Bona氏は、BEAの1株21ドルという要求は高すぎて、Oracleといえども正当化できないと見ている。
「1株17ドルでも問題だと思う。多くの調整を行わなければ、17ドル(の増収)は難しいだろう」とDi Bona氏は述べている。
BEAはまた、事業への混乱を回避するため、関係者に対し、最終的には契約を結ぶという確約を提示することを求めていると述べた。
「問題は、BEAの発表を受けて、他の買収希望者が現れるかどうかということだ。私には、他に希望者が現れると思えない。他に誰も現れなければ、Oracleは競争のプレッシャーから解放され、余裕が生まれるだろう」(Di Bona氏)
名乗りを上げないと予想される業界大手の1つにSAPがある。監視委員会の見解に精通している情報筋に加えて、同社のCEO、Henning Kagermann氏はSAPがBEAに関心がないことを表明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ