この10年間、提携関係を築き上げてきたIntelとMicronが米国時間7月28日、新しいメモリストレージ技術を共同で発表した。
トランジスタを使用しないこのプラットフォームは「3D XPoint」と呼ばれる。Intelによれば、3D XPointでは、今日の市場に出回っているあらゆるメモリ技術から、性能、密度、動作性、不揮発性、コスト上の優位性を良いとこどりしたという。
IntelとMicronは、1989年にNANDフラッシュが登場して以来、新しいメモリカテゴリが発表されるのは今回が初めてだと述べる。
3D XPointは現在市場で提供されているNANDソリューションと比較して、少なくとも1000倍高速に動作し、1000倍の耐久性を持つという。
XPointの名称に3Dが追加されたのは、3D構造の隅々までメモリセルが積層されたクロスポイントアーキテクチャに由来する。最初のバージョンは、2つのメモリ層に格納されたダイ当たり128Gbの容量で構成される。
垂直導体が1280億個のメモリセルと1ビットのデータを格納する各セルを接続する。
IntelのNon-Volatile Memory Solutions Group(不揮発性メモリソリューションズグループ)のシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるRob Crooke氏は、28日朝に行ったメディアプレゼンテーションで、「これは、多くの人が不可能と考え、達成しようと試みて諦めたことだ」と述懐した。
IntelとMicronの幹部陣は、今後生成されるデータの量をほのめかし、これからの5年間に世界中で約44ゼタバイトが生成されるとの予測を紹介した。ちなみに、1ゼタバイトは10億テラバイト。
IntelとMicronによると、両社は3D XPointをベースとする製品の開発に既に取り組んでおり、2015年中に一部の顧客にサンプルのロールアウトが開始される予定だという。
具体的な製品名は明かされなかったが、Crooke氏はゲームからモバイルヘルスケア、DNA研究まで、ありとあらゆる可能性を列挙した。
例年より少し早い8月18日~20日にサンフランシスコでIntelの年次カンファレンス「Intel Developer Forum」(IDF)が開催されるので、そこで新たな発表があると思われる。
「Skylake」(IntelのPC向け第6世代「Core」プロセッサの開発コード名)も2015年後半に登場する予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。