電磁誘導式ペンと静電容量タッチ方式の2系統入力を実現
次は操作性からLatitude STの特徴について注目してみたい。
ディスプレイのサイズは10.1インチ。「携帯性に優れ、ドキュメント類を支障なく表示できる大きさ」(垂見氏)だ。タッチパネルにはイスラエルのN-trig社が開発した「DuoSenseデジタイザ」が採用されており、電磁誘導方式の高感度デジタルペン機能によって正確で繊細な筆記や描画を可能だ。4本以上の指を使って画面上で効率的に操作できる、投影型静電容量方式トゥルーマルチタッチ機能も装備しており、ユーザーは必要に応じて2通りの入力方法を自由に選択できる。
ペンは本体にすっぽりと格納することができ、ストラップ用のホールも備わっている。Windowsスレートなのにペンが付属していない端末や、ペンを本体に収納できない端末もある中で、こうした設計は親切だ。また、Latitude STでは一連のキーボード操作である「Ctl-Alt-Del」をワンキー化した専用ボタンが用意されていることも、Windowsを知りつくしたデルならではの細かい気遣いだ。これなら、万が一画面がフリーズしてしまい、ソフトウェアキーボードも使えない際にも、何とか対処ができるだろう。
PCと同じアンチウイルスソフトも適用可能
次に、セキュリティや管理・運用性はどうだろうか。
タブレット端末を活用する上で最も注意しなければならないのが、紛失や盗難による情報漏えいである。Latitude STにはTPM(Trusted Platform Module)チップが内蔵されており、マイクロソフトのBitlockerによってドキュメントからパスワードまでドライブに保存したファイルは全て自動的に暗号化される(Windows 7 Home Premium版を除く)。
また、社内ユーザーに端末を配布する際には業務に必要なアプリケーション類をインストール済みの形で配布するが、非Windows OSのタブレット端末では大変な手間がかかる。ここへの配慮も万全なのが情報システム部門には嬉しい配慮だ。
Latitude STは、ネットワーク越しに、インストール済みのディスクイメージを個々の端末に展開できます。サーバー上にマスターイメージを作り、ネットブートの手法を使い一気に配信することで、大きな手間をかけることなく端末の大量配布が可能です
と垂見氏は強調する。
この仕組みを応用すれば、既存のPCに適用していたアンチウイルスソフトをLatitude STにも適用することができるので、ライセンスを追加するだけでセキュアな管理が可能だ。さらに、マイクロソフトのSCCM (Microsoft System Center Configuration Manager)と連携することにより、既存のIT資産管理を含む、IT環境をシンプルに管理することができるようになるという。
- Dell、Latitude、Latitude ST、DELLロゴは、米国Dell Inc.の商標または登録商標です。
- Microsoft、Windows、Windows 7 professional 、Microsoft System Center Configuration Managerは米国Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。
- その他の社名および製品名は各社の商標または登録商標です。