シーメンスPLMソフトウェアのNX7、CAD/CAM/CAEツールの生産性と 製品開発の判断プロセス支援における新たな常識をつくる

~統合CAD/CAM/CAEソリューション全体に大規模な機能追加~ ~新たにHD-PLMのテクノロジ・フレームワークを発表~

シーメンスPLMソフトウェア

2010-05-20 15:00

シーメンス産業オートメーション事業部のビジネスユニットであり、
製品ライフサイクル管理(PLM)ソフトウェアや関連サービスにおいて
世界をリードするPLMプロバイダである、シーメンスPLMソフトウェアは
本日、同社の統合CAD/CAM/CAEソリューションであるNX(TM)に
新たに多くの機能が追加・拡張されたことを発表しました。

シーメンスPLMソフトウェアは、ソフトウェア全体に追加された
新機能をはじめとするNX 7の最新の機能を2010年上海万博で
発表しました。同時に、NXとシーメンスPLMソフトウェアの
デジタル・ライフサイクル管理ソリューションであるTeamcenter(R)が、
新しいHigh Definition Product Lifecycle Management(以下、HD-PLM)の
テクノロジ・フレームワークを初めてサポートすることになったことも
発表しました(HD-PLMプレスリリースを参照*1)。

「当社の新しいHD-PLMのテクノロジ・フレームワークは、
製品開発における判断プロセスを変革し、お客様とPLM業界に
絶大な価値をもたらす直感的なバーチャル環境を提供します。
本日の発表は、数多くの機能が拡張されただけでなく、製品の設計、
解析、部品製造のさまざまなソフトウェア・モジュール全体に新たな
機能が追加された点で非常に重要です。これらの機能によって、
エンド・ユーザの生産性は最大80%も向上するでしょう」と、
シーメンスPLMソフトウェアの製品設計ソリューション担当
バイスプレジデントのJoan Hirschは述べています。


●製品開発における精度の高い(High Definition)判断プロセス
シーメンスPLMソフトウェアは、昨年発表したHD3D環境を今回の
最新リリースで機能拡張し、HD-PLMのテクノロジをすべての
エンタープライズ向けソリューションに実装するビジョンの実現に
動き始めました。HD3Dは、グローバルに分散した製品開発環境に
おけるユーザ間の理解、コラボレーション、判断を下す上で必要な
情報を直感的なビジュアルで提供するHD-PLMのテクノロジ・
フレームワークの下でNXとTeamcenterのパワーをひとつに
結び付けます。

HD3DはHD-PLMの4つの基本機能上に構築されています。
ユーザが担当する業務に必要なデジタル情報にアクセスすると、
ユーザの見たい形式で表現できる製品開発判断プロセス支援・
解析機能、コラボレーティブな判断プロセスを支援してユーザの
作業を積極的に支援する機能、情報を直感的な方法でユーザに
提示してユーザの理解を明確化する機能、そして、確立された
ベスト・プラクティスに照らしてユーザの判断プロセスを検証する
機能です。属性データのリストをナビゲートし、それを3Dの
製品モデルに手動で関連付けるのではなく、HD3Dは
インタラクティブなナビゲーション機能を使用してPLMデータを
ビジュアルに理解できるようにし、必要に応じてさらに詳細な
データへとドリルダウンできます。ユーザは製品を3Dで表示する
ことにより、適切な情報へのアクセスが容易となり、プロジェクトの
ステータス、設計変更、チームの責務、課題、問題、コスト、
サプライヤなどのさまざまな属性に関する質問にもすぐに
回答できるようになります。さらに、色分け、画面上でのタグ付け、
凡例などの機能があり、製品開発における問題や判断プロセスの
基準をビジュアルで迅速に評価・理解できるようにします。

HD3DはNXの各種検証/チェック・ツールと連動し、ビジュアルによる
直接的なインタラクションを通じて、製品設計の要件検証に要する
時間を短縮します。検証結果は豊富なビジュアルでフィードバックされる
ため、ユーザは開発プロセスを通じて重要な機能要件を
モニターしながら、製品品質を維持・向上させるための
判断プロセスを迅速にかつ確実に行えるようになります。

「シーメンスPLMソフトウェアは、今回のリリースにより自社の広範な
製品ラインにおけるHD3DとHD-PLMの統合に向けて、大きな
舵取りを始めました。NXとTeamcenterを使用して、データベースに
埋もれがちなデータを適切な形態でグラフィカルに可視化する
ことによって、製品開発のさまざまな課題や問題になりそうな
ボトルネックを迅速に評価できるようになります。これはすなわち、
製品開発プロセスに関与する各ユーザが適正な情報に基づき、
自信を持って実に効率的に判断できるようになるということです。
その結果、生産性を最大限に引き出すことになります」と、
DEVELOP3D誌の共同創業者であり、編集長のAl Dean氏は述べています。


●製品設計の生産性の常識を変える
NX 7には、HD-PLMがサポートされたことだけでなく、製品開発の
生産性の常識を変える数多くの新機能と拡張機能が搭載されて
います。たとえば、CADアプリケーションとの密接な統合における
拡張機能には、スケッチの効率的な作成、フリーフォーム・
モデリングの手法を変革するシンクロナス・テクノロジの強化、
2Dの設計と製図機能を大幅に強化した新しいDraftingPlusツールの
搭載など、各種の高速設計機能があります。

・ 2Dプロファイルの作成と位置合わせを簡単に実行し、拘束と
モデリングの意図を自動的に推測する新しい高速設計ツールが
搭載されています。その結果、モデルをゼロから作成するために
要する時間を最大50%短縮することができます。

・ 画期的なシンクロナス・テクノロジとNXのフリーフォーム・
モデリングとの統合により、インポートしたモデルも含めてすべての
ジオメトリを簡単に操作することができるようになり、高度な
形状作成プロセスのあり方を大きく塗り替えます。ユーザは
簡単なプリズムや解析ジオメトリを使って設計を開始し、次に
高度な形状作成ツールを使って複雑で有機的なモデルを非常に
短時間で作成できるようになります。

・ シンクロナス・テクノロジにはその他にも、フィーチャ・パターン、
アセンブリ、薄肉ジオメトリ、ブレンド、面取り、ジオメトリの効率的な
再利用などの多くの機能が追加されています。

・ NXのDraftingPlusは、NXの2D機能と3Dモデルとの統合をさらに
強化する新しい設計ツール・セットです。ロール・ベースの
インターフェースにより、2D設計に必要な適切な作業環境が
ユーザに用意されるほか、曲線のパワフルな作成・編集ツールなどの
ロバスト性の高い機能や、2D曲線から3Dジオメトリを作成する
機能などを使用することによって、操作手順が短縮され、製品の
設計プロセスを効率化することができます。NX DraftingPlusは、
2Dと3Dの設計ワークフローを単一のシステム上で完全統合するため、
2D CADシステムを別に使用する必要がなくなります。


●製品の解析とシミュレーションの生産性の常識を変える
設計と解析の両プロセスを統合するNX環境は、設計の進展に伴って
実施される製品のパフォーマンス検証に要する時間を大幅に
短縮することが既に実証されていますが、NXの最新リリースでは、
CAEに対してかつてないほど多くの機能が強化されています。
製品設計との統合をさらに強化し、デジタル・シミュレーション・モデルと
実測のテスト・データとを関連付ける新しいツールを提供する
これらの機能は、連成解析ソリューションにおけるNX CAEの
リーダーの地位を一層強固にし、CAEの生産性の常識を
一新するものです。その結果、エンジニアはより短時間でより
適切な判断を下せるようになり、高品質な製品の開発を推進する
ことができます。

・ NX 7は、複雑なジオメトリの処理、薄肉部品のメッシュ作成、
ビームとボルトのモデリングなどを支援する新しいモデル作成
ワークフローを提供し、設計プロセスとの統合強化とCAEの大幅な
生産性向上を実現します。さらに、積層複合材の解析ワークフローを
大幅に改善し、設計と解析との双方向のデータ・フローを効率化する
数多くの機能拡張が行われています。また、アセンブリの
有限要素モデリングを直感的に行えるようにすることで、大規模で
複雑なモデルの操作を容易にし、設計の忠実性の向上に伴い
モデルをシステム・レベルで更新できるようにします。

・ NX CAEでは、これまでになく広範なソルバー技術との統合が
強化されています。構造解析や熱解析、流体解析はもちろんのこと、
弾性体の耐久性解析や運動解析など、新しい統合連成解析
ソリューションが追加されています。機械機構における部品の
弾性解析は、それがジオメトリに影響を及ぼして重大な設計問題に
発展しかねないため、重要な解析となります。NX 7なら、
機械機構の性能と耐久性に及ぼす部品の弾性の影響評価に、
弾性変形と剛体運動を組み合わせた高忠実度のモデルを使って
設計を検証することができます。

・ NX 7に2つの新しいCAE製品が導入されました。
NX Finite Element (FE) Model CorrelationとNX FE Model Updatingです。
これらの新製品は、CAE解析者のニーズに合わせてカスタマイズできる
直感的なユーザ・インターフェースを持った解析指向のシステムで、
モデルの解析、予備テストのプランニング、テストと解析の関連付け、
モデルの更新を実行できる完全統合システムを提供します。

「解析の結果、設計変更が必要になったときは、シンクロナス・
テクノロジを使って簡単に設計を変更することができます。
メッシュの再作成も実に簡単なため、設計サイクルが大幅に
短縮しています」と、Damen Shipyards社研究部門のプロジェクト・
エンジニアであるJerry Baffa氏は述べています。


●部品製造の生産性の常識を変える
CAMとCMM(3次元測定機)の機能が統合したNXは、世界で最も
高度な部品製造のためのソフトウェア・ソリューションです。
NX 7では、特定のプログラミング・タスクを実行する作業環境に
ユーザをガイドして、ターボ機械の複雑な部品をプログラミングする
時間を大幅に短縮する新しいアプリケーションと、CMMの
オフライン・プログラミングの効率性を最大化する新しい
アプリケーションを実装し、部品製品の生産性の常識を変えます。

・ NX Turbomachinery Millingは、5軸マルチ・ブレードの複雑な
回転部品のNC(数値制御)プログラミング時間を短縮します。
ブリスク(ブレードディスク)やインペラーの加工に適したこの
統合NX CAMアプリケーションは、作業環境固有の自動化機能を
提供し、これらの複雑な部品加工の最適ツールパスを作成する
タスクを大幅に簡素化します。この新しいアプリケーションは、
ポスト・プロセッサの出力から直接実行できるマシニング・
シミュレーションなどの数多くの既存のNX CAM機能でサポート
されており、NXプログラミングにおける判断プロセスを支援します。
NX Turbomachinery Millingは、一般的なミリング加工用ソフトウェアの
半分の時間で高品質なプログラミングを可能にします。

・ NX CMM Inspection Programmingは、CMMと部品を含む
3Dソリッド・モデルの作業環境内で機能します。3Dの設計モデルに
付加されたPMI(製品製造情報)データから自動化機能により、
検査機能とプローブの計測パスが直接作成されるため、検査の
プログラミング時間を最大80%短縮することができます。
この統合アプリケーションには、CMMプログラミングの決定を
検証するシミュレーション機能と衝突回避機能や、
CMMプログラミングの効率性を大幅に向上させる3次元測定機と
プローブのライブラリ・コンテンツが実装されています。

「NX Turbomachinery Millingは、ブリスクとインペラーの
プログラミングに特化したアプリケーションであり、NCプログラマの
生産性を大幅に向上させると共に、高度に自動化されたNX CMMの
機能により検査プログラミングがPLMプロセスにとって欠かせない
重要な要素となっています。NXの最新リリースは、
シーメンスPLMソフトウェアが目指す部品製造の生産性を新たな
レベルに押し上げました」と、CAD/CAMの著名なコンサルタントであり
ライターのCharles Clarke博士は述べています。

シーメンスPLMソフトウェアは本日、2010年上海万博でNX 7の
概要を発表し、また、米テキサス州ダラスで来月開催される
Siemens PLM Connection Americas User Conferenceにおいても
その概要を発表します。NX 7の詳細については、
(リンク »)
をご覧ください。

*1 「シーメンスPLMソフトウェア、製品ライフサイクルにおける
判断プロセスを変革する新しいテクノロジ・フレームワークを発表」
(リンク »)

シーメンスPLMソフトウェアについて
シーメンスPLMソフトウェアは、シーメンス産業オートメーション事業部の
ビジネスユニットで、PLM(製品ライフサイクル管理)ソフトウェアおよび
関連サービスにおいて世界をリードするPLMプロバイダです。
これまで世界6万3,000社のお客さまにサービスを提供し、
約670万ライセンスにおよぶソフトウェア販売実績を上げています。
米国テキサス州プラノを本拠地として、数多くの企業と協働して、
豊富なアイデアを価値ある製品に変えるオープンなソリューションを
提供しています。シーメンスPLMソフトウェアの製品やサービスに関する詳細は
www.siemens.com/plmにてご覧いただけます。

シーメンス産業オートメーション事業部について
シーメンスインダストリーセクターに属する
シーメンス産業オートメーション事業部(ドイツ・ニュルンベルク)は、
オートメーション・システム、工業用制御機器、産業用ソフトウェアの
分野で世界をリードしています。製造・加工業界向けの標準製品から、
自動車生産設備や化学工場全体の自動化を含む全産業、
全システムに向けたソリューションまで、その取り扱い品目は
多岐にわたっています。産業オートメーション事業部は業界屈指の
ソフトウェア・サプライヤとして、製品の設計、開発、製造、販売、
各種保守サービスに至るまで、製造企業のバリューチェーン全体を
最適化します。シーメンス産業オートメーション事業部は全世界で
約39,000人の従業員を擁し(2009年9月30日現在)、2009年度の
総売上高は70億ユーロを達成しています。詳細は
www.siemens.com/industryautomationをご覧ください。

注意:SiemensおよびSiemensのロゴは、Siemens AGの登録商標です。
NXとTeamcenterは、米国およびその他の国における
Siemens Product Lifecycle ManagementSoftware Inc.または
その子会社の商標または登録商標です。その他の商標、登録商標、
サービス・マークはそれぞれ各所有者に帰属します。

*NXおよびTeamcenterの詳細は下記よりご覧いただけます。
・NX:
(リンク »)
・Teamcenter:
(リンク »)
本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

【企業の皆様へ】企業情報を掲載・登録するには?

御社の企業情報・プレスリリース・イベント情報・製品情報などを登録するには、企業情報センターサービスへのお申し込みをいただく必要がございます。詳しくは以下のページをご覧ください。

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]