2017年中堅・中小企業における販売・仕入・在庫管理システムの導入社数シェアとユーザ評価

ノークリサーチは2017年の国内中堅・中小企業における販売・仕入・在庫管理システムの導入社数シェアとユーザ評価に関する調査を実施し、分析結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ

2017-09-28 12:00

<「売上分析」や「SaaS」などの注目トピックにプラスする個別の差別化要因が必要> ■導入社数シェア上位に位置する製品/サービスの顔ぶれは同じだが、順位は今後も変動 ■「SaaS」と「IaaS/ホスティング」の双方を含めた視点が大切、少数だが「BYOD」にも要注意 ■製品/サービスの更なる訴求には「様々な売上分析+アルファ」の強みを持つことが重要
PRESSRELEASE(報道関係者各位)2017年9月28日

2017年中堅・中小企業における販売・仕入・在庫管理システムの導入社数シェアとユーザ評価

調査設計/分析/執筆:岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニTEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2017年の国内中堅・中小企業における販売・仕入・在庫管理システムの導入社数シェアとユーザ評価に関する調査を実施し、分析結果を発表した。本リリースは「2017年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の「販売・仕入・在庫管理」カテゴリに関するサンプルおよびダイジェストである。
本リリースの内容は以下のURLにも掲載されております。
発行元URLをご案内いただく際は以下のURLの記載をお願い致します。
(リンク »)


<「売上分析」や「SaaS」などの注目トピックにプラスする個別の差別化要因が必要>
■導入社数シェア上位に位置する製品/サービスの顔ぶれは同じだが、順位は今後も変動
■「SaaS」と「IaaS/ホスティング」の双方を含めた視点が大切、少数だが「BYOD」にも要注意
■製品/サービスの更なる訴求には「様々な売上分析+アルファ」の強みを持つことが重要


対象企業:日本全国/全業種の500億円未満の中堅・中小企業
対象職責:以下のいずれかの権限を持つ社員
「情報システムの導入や運用/管理の作業を担当している」
「情報システムに関する製品/サービスの選定または決裁の権限を有している」
調査実施時期:2017年7月~8月
有効回答件数:1300社(有効回答件数)※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 (リンク »)


■導入社数シェア上位に位置する製品/サービスの顔ぶれは同じだが、順位は今後も変動
以下のグラフは導入済みの「販売・仕入・在庫管理」製品/サービス(複数回答可)を尋ねた結果を年商500億円未満全体で集計した結果である。(本リリースの元となる調査レポートでは年商別、業種別、地域別などの様々な集計データが含まれる)
導入社数シェア上位9つの製品/サービス(「GLOVIAシリーズ」「SMILEシリーズ」「OBIC7販売情報システム」「商奉行/蔵奉行」「弥生販売」「EXPLANNER/Ai」「ビズインテグラル販売」「FutureStage」「商魂/商管」)の顔ぶれは2016年から2017年にかけて変わりないが、シェア順位には変動が見られる。本リリースの元となる調査レポートでは、「年商別の導入社数シェア状況」や「導入背景を製品/サービス別に集計した結果」などを元に、販売・仕入・在庫管理の製品/サービスを開発/販売するベンダが留意すべき事柄に関する分析と提言を行っている。


■「SaaS」と「IaaS/ホスティング」の双方を含めた視点が大切、少数だが「BYOD」にも要注意
メールやグループウェアといった情報系アプリケーションに続き、「販売・仕入・在庫管理」においてもクラウド形態が普及しているのか?という点は製品/サービスを開発/販売するベンダのみならず、販社/SIerにとっても関心の高いトピックの1つである。
以下のグラフは導入済みの最も主要な「販売・仕入・在庫管理」製品/サービスの運用形態を尋ねた結果を年商500億円未満全体で集計し、2016年と2017年で比較したものだ。
2016年と2017年を比較すると、「独自開発システム」に該当する項目の回答割合はいずれも低くなる一方で、「パッケージ」に該当する項目が高くなっている。また、同じクラウド形態でも「パッケージ(IaaS/ホスティング利用)」がやや増えている一方で、「ASP/SaaS形態」は僅かだが減少している。販売・仕入・在庫管理は会計管理などと比較して個別カスタマイズも少なくない。そのため、同じクラウド形態でも個別カスタマイズに対応できる「パッケージ(IaaS/ホスティング利用)」が選ばれやすい可能性が考えられる。このように「クラウド=SaaS」ではなく、システムに求められる要件を踏まえて「クラウド」を広く捉える視点も重要となってくる。
さらに、端末環境についても注意を払っておく必要がある。以下のグラフは導入済みの最も主要な「販売・仕入・在庫管理」製品/サービスの端末環境を尋ねた結果を年商500億円未満全体で集計し、2016年と2017年で比較したものだ。
2016年から2017年にかけて大きな変化は見られないが、「ノートPC(社外利用&個人所有)」および「タブレット/スマートフォン(社外利用&個人所有)」の回答割合が僅かながら高くなっている点に念のため留意しておく必要がある。こうした個人所有の端末を社外で利用する場面(いわゆる「BYOD」)では仮にごく一部での利用であっても情報漏えいのリスクも高くなりやすい。ベンダや販社/SIerとしてはユーザ企業における端末の利用形態を把握し、情報漏えいなどの事象に備えた然るべき対処が必要となってくる可能性もある。


■製品/サービスの更なる訴求には「様々な売上分析+アルファ」の強みを持つことが重要
本リリースの元となる調査レポートでは「販売・仕入・在庫管理」に関して「評価/満足している機能や特徴」「現状で抱えている課題」「今後持つべき機能や特徴」を尋ね、その結果を年商別や製品/サービス別に詳しく分析している。例えば、導入済みの製品/サービスに関して「評価/満足している機能や特徴」を尋ねた設問の選択肢は以下の通りである。
【売上分析に関連する項目】
・予測やシミュレーションによる売上分析ができる
・顧客管理システムと連動した売上分析ができる
・少量多品種の商材に対応した売上分析ができる
・催事やDMの効果測定と連動した売上分析ができる
【在庫管理に関連する項目】
・先入先出法(FIFO)による棚卸資産管理ができる
・委託先や外注先も含めた在庫数を把握できる
・入荷予定を考慮した在庫数を把握できる
・バーコードを活用した入出庫管理ができる
・商品マスタの重複や表記揺れを解消できる
【店舗管理に関連する項目】
・実店舗とeコマースを統合した売上分析ができる
・店舗の売上データなどをリアルタイムで把握できる
【顧客や取引先に関連する項目】
・CRMやSNSと連携して顧客との連携を強化できる
・SCMやEDIと連携して仕入先との連携を強化できる
【個別の機能要件への対応力】
・プログラミングをせずに項目や画面を作成できる
・プログラミングをせずにデータ連携を実現できる
・公開されたテンプレートを取捨選択できる
【クラウドに関連する項目】
・パッケージとクラウドを選択/併用できる
・様々なクラウドサービスと連携できる
【ベンダや販社/SIerに関する項目】
・開発元の企業がなくなってしまう心配がない
・質問に対する販社/SIerからの回答が早い
【その他】
・導入や保守サポートの費用が安価である
・バージョンアップの費用が安価である
以下のグラフは導入社数シェア上位4つの製品/サービスにおける「売上分析に関連する項目」の評価結果(一部のみ抜粋)をプロットしたものである。(調査レポートには主要な製品/サービスに関する全ての評価項目に関する集計結果が含まれる)
売上分析は販売・仕入・在庫管理においてユーザ企業が最も重視する機能/特徴の1つだ。実際に「全体」の評価と比較すると導入社数シェア上位の製品/サービスは売上分析に関連する項目で相対的に高い評価を得ていることがわかる。ただし、導入社数シェアで上位に位置するためには更に何らかの強みを持っておく必要がある。ここでは詳細は割愛するが、上記に列挙された導入社数シェア上位の製品/サービスでは売上分析に加えて、「委託先や外注先も含めた在庫数を把握できる」(「GLOVIAシリーズ」)や「質問に対する販社/SIerからの回答が早い」(SMILEシリーズ)など、他社と比較して高い評価を得ている項目が幾つか見られる。このように、販売・仕入・在庫管理で訴求力を強めていくためには「様々な観点での売上分析+アルファ」の強みを持つことが重要となってくる。

調査実施時に選択肢として挙げた製品/サービス一覧
本調査においては、販売・仕入・在庫管理を「見積、売上、請求、調達、仕入、棚卸といった販売や購買に伴う管理機能を担うアプリケーション」と定義している。アンケートの回答者は10種類のアプリケーションカテゴリから導入済みのカテゴリを選び、選ばれたカテゴリの中から更に導入済みの製品/サービス名を選択する。
販売・仕入・在庫管理の製品/サービスにはERPを構成するラインアップの1つとして提供されているものと、単体のシステムとして提供されているものがある。個々の製品/サービスがどちらに該当するか?の認識は開発元/販売元とユーザ企業では必ずしも一致しない。そのため、仮に製品/サービスは同じであっても、それを「ERPの一部」と見なしているのか、「個別の基幹系システム」と見なしているのかによって本調査における回答状況は変わってくる。
本調査においてはこういった違いそのものが「中堅・中小企業における基幹系システム活用の実態」を反映する重要な傾向と捉え、回答企業の認識をそのまま結果に反映している。そのため、開発元が「自社の製品は販売・仕入・在庫管理である」と考えていても、ユーザ企業の認識が「ERP」であればERPカテゴリでのシェアは高く、販売・仕入・在庫管理でのシェアが低いという結果になる可能性もある。
本リリースの元となる調査レポートの中において、販売・仕入・在庫管理の製品/サービスとしてのシェアや評価は販売・仕入・在庫管理に関する「分析サマリ」の中で網羅されているが、「自社の製品/サービスは単体の販売・仕入・在庫管理というだけでなく、ERPとしての性格も持っている」といった場合はERPに関する「分析サマリ」も併せて参照することによって、より広い情報を得ることができる。
また、以下の選択肢は過去の調査結果に基づいて、自由回答の中から多く挙げられたものは選択肢として新たに取り上げ、逆に一定期間以上シェア数値がないものは割愛するといった形で年毎に調整を行っている。

ビズインテグラル販売:NTTデータ・ビズインテグラル
OBIC7販売情報システム:オービック
GLOVIAiZ販売管理/smartFMMAX/きらら販売:富士通
EXPLANNER/Ai:NEC
FutureStage(TENSUITEforWholesale):日立システムズ
SMILEシリーズ:OSK(大塚商会)
商奉行/蔵奉行:OBC(オービックビジネスコンサルタント)
COREPlusNEO販売管理:日本事務器
販売大臣NX/NXSuper/NXERP:応研
MJSLINK販売大将/Galileopt販売大将/ACELINKNX-CE販売:ミロク情報サービス
DS-martERP販売管理システム:電算システム
スーパーカクテルデュオ販売:内田洋行
商魂/商管:ピー・シー・エー
弥生販売:弥生
販売王:ソリマチ
アラジンオフィス:アイル
Intra-mart販売管理システム:NTTデータイントラマート
iSeriesSite(GUI-PACK):日本IBM
GrowOneCube販売:ニッセイコム
ProPlus販売管理システム:プロシップ
AGENT3販売管理システム(ExePro販売管理):東芝ソリューション販売
楽商:日本システムテクノロジー
楽一:カシオ計算機
ClearWorks販売ワークス(SaaS形態):スマイルワークス
ERPの一機能として利用
上記以外のパッケージ製品またはサービス
独自開発システム(オープンソースをベースとしたもの)
独自開発システム(完全なスクラッチ開発)

本リリースの元となっている「2017年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の詳細は下記URLを参照
(リンク »)

本データの無断引用・転載を禁じます。引用・転載をご希望の場合は下記をご参照の上、担当窓口にお問い合わせください。
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当調査データに関するお問い合わせ
株式会社ノークリサーチ担当:岩上由高
〒120-0034東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705
TEL03-5244-6691FAX03-5244-6692
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