シーメンス、生産・工作機械におけるデジタル・イノベーションのための業界ソリューションで、複雑な機械構造の効率化を可能にする新ソリューションを発表

シーメンスPLMソフトウェア

2017-11-13 11:00

•モジュール式の設計プロセスを取り入れ、設計の柔軟性向上とデータの再利用率を改善 •デジタル・ツインによるバーチャル環境での評価を可能にすることで、物理プロトタイプの作成点数を削減
シーメンスは本日、産業機械業界向けに新しいソリューション、先進的な生産・工作機械エンジニアリング(Advanced Machine Engineering)を発表しました。製品がますます複雑化する一方で市場投入期間をさらに短縮したいという今日の生産・工作機械メーカーの課題を解決します。「先進的な生産・工作機械エンジニアリング」ソリューションは、製品開発プロセスを通して、機械、電気、ソフトウェアの設計データを連携させ、完全なデジタル・プロトタイプ、すなわちデジタル・ツインにアクセスして、バーチャルにテストできるプラットフォームを提供します。このようなエンジニアリング・プラットフォームを構築することで、コラボレーションの強化、開発期間の短縮、納期遅延やコストの削減を可能にし、導入時の顧客満足度を実現します。

EDAG Production Solutionsの事業開発リーダーThomas Strigl氏は、「この高品質な自動化ソリューションによって、機械の納入を大幅に短縮することができます。例えば、実機による試運転時間をこれまでの3分の1に短縮できるでしょう」と述べています。

「先進的な生産・工作機械エンジニアリング」ソリューションは、モジュール式の製品開発アプローチを採用しています。すなわち、製品群の中で共通する部品とプロセスを規定し、その上で顧客ごとの特別な要求や、それにより影響する変更に応じられるよう容易に修正できる機能モジュールを定義するというものです。また高度な複合領域手法を採用しているため、連続した一つひとつの開発プロセスからコカレント・プロセスへと移行して、製品要件を効果的に管理し、顧客の期待以上の成果を上げることができます。この新しいソリューションは、製品開発とグローバルなサプライチェーン管理をコンカレントに実行することで、組立品質を最初から向上させます。このアプローチは、開発期間の短縮、部品在庫の削減、機械の多様な機能の統合を可能にします。

「先進的な生産・工作機械エンジニアリング」ソリューションは、機械、電気、ソフトウェアの設計を同時並行で進めるための共通フレームワークを提供して、メカトロニクス設計を可能にします。各分野に共通する言語、デジタル・スレッドを構築して、製品開発のまさに初期段階からパラレルなコラボレーションを推進し、また既存の設計の再利用率を向上させます。例えば、機械設計者は詳細設計に向けたコンセプト・モデルを使用して作業を進め、電気設計者はモデル・データを使って各機械に最適なセンサーやアクチュエーターを選択し、自動化設計者はモデルからCAMやオペレーショナル・シーケンス・データを取り出してソフトウェアを開発すると言ったことが可能になります。このソフトウェアを活用すれば、製品開発中に必要となる物理プロトタイプの作成点数を削減でき、それにより、製品の開発期間が短縮し、市場投入までの時間を早めることができます。

開発製品の完全なデジタル・ツインを使用すれば、物理プロトタイプの作成点数とそれに伴うコストを大幅に削減できるだけでなく、設計からテスト、試運転にもその活用範囲を広げることができます。デジタル・エンタープライズを実現するシーメンスのエンド・ツー・エンド・ソリューションのパワーを活用すれば、設計コンセプトを迅速に作成して、例えば重力、摩擦、電気系統や流体、空気圧の性能など可変性における影響をシミュレーションできます。こうしたデジタル・ツインをバーチャル・コミッショニングに活用すれば、製品を実製造する前にテストができる効率的な製品開発サイクルを構築できます。またこの製品開発サイクルの初期段階で問題を特定することで、コスト高につながる作業着手の遅延やプロセスの後期における遅延を回避することができます。

シーメンスPLMソフトウェアの産業機械・重機担当グローバル・シニアディレクターのRahul Gargは、「シーメンスの新しい先進的な生産・工作機械エンジニアリングインダストリー・ソリューションは、複雑なプロセスを効率的に管理してコストを削減し、新製品の市場投入期間を短縮し、顧客の価値実現をサポートします。当社のソフトウェア・ツールを活用すれば、反復的なシステム設計の最適化、組織内のナレッジとベストプラクティスの収集と再利用を可能にして、革新的なモジュール式の機械設計アプローチで、今日の市場で最も高度な機械を納入できるようになります」と述べています。

産業機械・重機業界に向けたシーメンスのソリューションの詳細については、 (リンク ») をご覧ください。

シーメンスPLMソフトウェアについて
シーメンスPLMソフトウェアは、シーメンスデジタルファクトリー事業本部のビジネスユニットです。製造業がイノベーションを実現するための新たな機会を創出し、産業のデジタル変革を牽引するソフトウェア・ソリューションを提供して世界をリードするグローバル・プロバイダーです。米国テキサス州プラノを本拠地とし、これまで世界140,000社以上のお客さまにサービスを提供しています。シーメンスPLMソフトウェアは、あらゆる規模のお客様と協働して、アイデアの実現方法、製品の実現方法、稼働中の製品や設備資産の有効活用と状況把握の方法を変革できるよう支援しています。シーメンスPLMソフトウェアの製品やサービスに関する詳細はwww.siemens.com/plmにてご覧いただけます。

シーメンスAG について
シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、165年以上もの間、卓越したエンジニアリングとイノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業であり続けています。電化、自動化、デジタル化の分野を中心に世界200カ国以上で事業を展開しています。シーメンスはエネルギー効率に優れた省資源技術を世界でもっとも多く提供している企業のひとつであり、海洋風力発電の建造では世界一、コンバインドサイクル発電では主要サプライヤー、送電ソリューションでは大手プロバイダー、そしてインフラストラクチャー・ソリューションならびに産業向け自動化ソリューションとソフトウェア・ソリューションのパイオニアです。さらにシーメンスは、コンピューター断層撮影や磁気共鳴画像診断システムなどの医用画像診断装置の大手サプライヤーでもあり、また臨床診断および臨床情報技術のリーダーでもあります。2016年9月30日を期末とする2016年度における売上は796億ユーロ、営業利益は56億ユーロでした。2016年9月末現在の全世界の社員数は351,000人です。シーメンスに関する詳細はwww.siemens.comにてご覧いただけます。

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