RPAツールを適用する場面/用途と導入シェアが指し示す今後の要注力ポイント

ノークリサーチは中堅・中小企業がRPAツールを適用する場面/用途や同ツールの導入社数シェアに関する調査を実施し、その分析結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ

2025-03-24 14:00

<RPAツール活用の拡大/縮小/廃止などといった状況別にユーザ企業の実態を把握することが大切> ■NTT-AT/ユーザックシステム/オープングループが上位、10位以内のシェア差は今後縮小 ■導入予定では業務システム/ソリューション/独自開発を基盤としたRPAツールにも要注目 ■最初から「手書き紙面処理」を訴求するのは避けて、まず「定型書式」から始めるのが堅実
PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2025年3月24日

RPAツールを適用する場面/用途と導入シェアが指し示す今後の要注力ポイント

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室 代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880URL:http//www.norkresearch.co.jp)は中堅・中小企業がRPAツールを適用する場面/用途や同ツールの導入社数シェアに関する調査を実施し、その分析結果を発表した。本リリースは「2024年版 中堅・中小企業におけるRPAおよびノーコード/ローコード開発ツールの活用実態レポート」のサンプル/ダイジェストである。

<RPAツール活用の拡大/縮小/廃止などといった状況別にユーザ企業の実態を把握することが大切>
■NTT-AT/ユーザックシステム/オープングループが上位、10位以内のシェア差は今後縮小
■導入予定では業務システム/ソリューション/独自開発を基盤としたRPAツールにも要注目
■最初から「手書き紙面処理」を訴求するのは避けて、まず「定型書式」から始めるのが堅実


対象企業: 年商500億円未満の中堅・中小企業1300社(日本全国、全業種)(有効回答件数)
対象職責: 情報システムの導入や運用/管理または製品/サービスの選定/決済の権限を有する職責
※調査対象の詳しい情報については本リリース4ページを参照


■NTT-AT/ユーザックシステム/オープングループが上位、10位以内のシェア差は今後縮小
以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業(有効回答件数1300社)に対して、RPAツールの導入社数シェア(導入済みおよび導入予定)(複数回答可)を尋ねた結果のうち、導入済みと導入予定の合計が高い順の上位10位を抜粋したものである。
(本リリースの元となる調査レポートには計38項目に渡るRPAツールのシェアを集計した結果が収録されている、製品/サービスの一覧は次頁に掲載) 上位10位以内の大半は国内ベンダが占め、その中でもNTTアドバンステクノロジ、ユーザックシステム、オープングループ/オープン(旧:RPAホールディングス/RPAテクノロジーズ)のRPAツールが上位に位置している。ただし、導入済み(青帯)と比較すると、導入予定(橙帯)では互いのシェア差が小さくなっていることがわかる。本リリースの元となる調査レポートではRPAツールの活用状況別に見た導入社数シェアなど、更に詳細な分析を行っている。次頁では、その一部をサンプル/ダイジェストとして紹介している。


■導入予定では業務システム/ソリューション/独自開発を基盤としたRPAツールにも要注目
本リリースの元となる調査レポートでは以下の38項目+ <<その他>>に渡る選択肢を列挙し、導入済み/導入予定のRPAツールは何か?を尋ねた結果を集計/分析している。(国内ベンダに事業譲渡された外資系ベンダ製品は外資系のグループに含めている)
<<国内ベンダ>>
・WinActor NTTアドバンステクノロジ
・BizRobo! オープン(RPAテクノロジーズ)
・Auto名人シリーズ ユーザックシステム
・SynchRoid ソフトバンク、オープングループ(RPAホールディングス)
・OCEVISTAS 大崎コンピュータエンヂニアリング、オープン(RPAテクノロジーズ)
・パトロールロボコン/ロボシュタイン コムスクエア
・ipaSロボ デリバリーコンサルティング
・NEC Software RobotSolution(BizRobo!は除く) NEC
・GENEST/EntreQue/Axelute 富士通
・RKシリーズ キーエンス
・NaU DSP なうデータ研究所
・Robo-Pat FCE ・batton batton
・AUTORO(Robotic Crowd) オートロ(チュートリアル)
・BizteX cobit BizteX
・アシロボ ドヴァ(ディヴォートソリューション)
・RoboTANGO スターティアレイズ
・JobAuto シジャム・ビーティービー
・Ez Robot Ezテクノロジーズ(RPAソリューションズ)
・クラウドBOT C-RISE
・EzAvater テリロジーサービスウェア
・コボットPlatform ディップ
・ziggxa flow ジグザ
・マクロマン コクー
・ロボオペレータ PKSHA Associates
・オークファンロボ オークファン
・Owlgarden RPA エクス
<<外資系ベンダ>>
・UiPath UiPath
・Blue Prism SS&C Blue Prism
・NICE APAシリーズ NICE
・Power Automate Desktop 日本マイクロソフト
・Automation 360(Anywhere Enterprise) オートメーション・エニウェア
・Pega Robotic Process Automation Pegasystems
・UiPath UiPath
・Blue Prism SS&C Blue Prism
・NICE APAシリーズ NICE
・Power Automate Desktop 日本マイクロソフト
・Automation 360(Anywhere Enterprise) オートメーション・エニウェア
・Pega Robotic Process Automation Pegasystems
・WorkFusion(RPA Expressを含む) WorkFusion
・Tungsten RPA(Kofax RPA) オープン(RPAテクノロジーズ)(TungstenAutomation Japan、Kofax Japan)(事業譲渡)
・Verint RPA ベリントシステムズジャパン
・AutoMate Fortra(HelpSystems)
・OpenRPA OpenIAP
<<その他>>
・その他の製品/サービス:
・Webサービス連携ツールの一機能として利用
・ERP/基幹系システムの一機能として利用
・コラボレーションの一機能として利用
・ワークフロー・ビジネスプロセス管理の一機能として利用
・ペーパレス化のソリューションの一部として利用
・テレワークのソリューションの一部として利用
・独自開発システム
以下のグラフは<<>>で記載した選択肢グループ毎の社数シェアを導入状況別に集計したものだ。いずれの導入状況においても国内ベンダが外資系ベンダを大きく上回っているが、「導入済み&縮小」や「導入あり&廃止」でも高い値である点に注意が必要だ。また、「導入予定」では<<その他>>の値がやや高く、今後はRPAを他の業務システムやソリューションの一環として訴求することが有効なのか?それとも独自開発による自動化が増えるのか?などの見極めが重要だ。調査レポートではそうした観点での分析も行っている。次頁ではRPAツールを適用する場面や用途に関する分析結果を紹介している。


■最初から「手書き紙面処理」を訴求するのは避けて、まず「定型書式」から始めるのが堅実
さらに本リリースの元となる調査レポートでは以下の選択肢を列挙してRPAツールを適用する場面や用途を集計/分析している。
F5-1.RPAツールを適用する場面や用途(複数回答可)
<<データの転記や照合に関する項目>>
・書式が定まった紙面の転記/照合 例) マークシート方式で記入する申込書をシステムに転記する作業を自動化する
・非定型である紙面の転記/照合 例) 名刺のように書式が一定でない紙面のデータを転記する作業を自動化する
・手書きを含む紙面の転記/照合 例) 手書きの自由記述を含むアンケートをシステムに転記する作業を自動化する
・Webサイトの転記/照合 例) 競合他社の価格情報を検索して一覧に整理する作業を自動化する
・メール文面の転記/照合 例) メールで送られた注文を販売管理システムに入力する作業を自動化する
<<データの配置や配信に関する項目>>
・ファイルを定期的に配置する 例) 毎日所定の時刻に売上速報をアップロードする作業を自動化する
・メールを定期的に配信する 例) 定例会議の前に事前資料をメールで送信する作業を自動化する
<<データの作成や加工に関する項目>>
・資料やレポートの作成 例) 会計システムのデータを経営層向けにグラフ化する作業を自動化する
・データの集約と修正 例) 店舗や拠点の売上データを統一された書式にまとめる作業を自動化する
・データや書式の変換 例) システムAのデータをシステムBに読み込むための変換作業を自動化する
<<高度な判断を伴う処理に関する項目>>
・Q&Aサイトの自動応答 例) 過去の履歴などを元にQ&Aサイトに書かれた質問に対して自動的に応答する
・メールの自動返信 例) 過去の履歴などを元にメールで送られた問い合わせに対して自動的に応答する
・ワークフローの分岐 例) 過去の履歴などを元にワークフローにおける条件分岐を自動的に判断する
・データ分析と予測 例) 顧客情報や履歴データを元に優良顧客や要注意顧客(支払遅延など)を推定する
<<その他>>
・その他:
以下のグラフは上記の中から※1と※2の場面/用途の割合をRPAツールの導入状況別に集計したものだ。「導入済み&拡大」では※1と※2の値が全体と比較して大幅に高くなっていることから、RPAツールの活用拡大を図る上では定型紙面と手書きの双方における転記/照合の自動化を訴求することが重要と考えられる。だが、「導入済み&縮小」や「導入あり&廃止」では※1の値が低い一方で※2が高い値を示している点に注意が必要だ。これは定型書式で十分な経験を積む前に手書き紙面処理の自動化に取り組んだことで、十分な成果を得られずにRPAツール活用を縮小/廃止してしまったと捉えることができる。RPA活用提案を行うIT企業には最初から難度の高い場面/用途を選ばないようにユーザ企業を啓蒙/指南する役割が求められてくる。 ここでは一部の場面/用途のみを抜粋したが、調査レポートでは上記に列挙した様々な場面/用途について集計/分析を行っている。次頁では本リリースの元となる調査レポートの詳細(調査対象企業属性、分析サマリの章構成など)を記載している。

本リリースの元となる調査レポート

『2024年版 中堅・中小企業におけるRPAおよびノーコード/ローコード開発ツールの活用実態レポート』
ユーザ企業における認識、適用される場面や用途、課題/ニーズ、ツールの導入済み/導入予定シェア、支出額といった多角的な視点からAI活用と歩調を合わせた業務の自動化や迅速なシステム開発を実践するための成功パターンを提言
【対象企業属性】(有効回答件数:1300社、調査実施期間:2024年7月~8月)
年商: 5億円未満 / 5億円以上~10億円未満 / 10億円以上~20億円未満 / 20億円以上~50億円未満 /50億円以上~100億円未満 / 100億円以上~300億円未満 / 300億円以上~500億円未満
従業員数: 10人未満 / 10人以上~20人未満 / 20人以上~50人未満 / 50人以上~100人未満 /100人以上~300人未満 / 300人以上~500人未満/ 500人以上~1,000人未満 /1,000人以上~3,000人未満 / 3,000人以上~5,000人未満 / 5,000人以上
業種: 組立製造業 / 加工製造業 / 建設業 / 卸売業 / 小売業 / 流通業(運輸業) /IT関連サービス業 / 一般サービス業 / その他:
所在地: 北海道地方 / 東北地方 / 関東地方 / 北陸地方 / 中部地方 / 近畿地方 / 中国地方 /四国地方 / 九州・沖縄地方
その他の属性: 「IT管理/運用の人員規模」(12区分)、「ビジネス拠点の状況」(5区分)
【分析サマリ(調査結果の重要ポイントを述べたPDFドキュメント)の概要】
本調査レポートは中堅・中小企業における「RPA」および「ノーコード/ローコード開発」の2つのツール活用をテーマとしている。そのため、調査結果の重要ポイントをまとめた分析サマリ(PDF形式)の章構成も以下のように2部構成となっている。
第1部: RPA
1-1. RPAツールの活用状況
「導入済み&拡大」「導入済み&維持」「導入済み&縮小」「導入あり&廃止」「導入予定」「導入無&予定無」「判断不可」といった詳細な選択肢を設けて、RPAツールの活用状況を2023年と2024年で比べた集計/分析を行っている。
1-2. RPAツールに対するユーザ企業の認識
そもそもユーザ企業はRPAツールをどのように認識しているのか(Excelのマクロ機能などと区別できているのか?など)を確認している。
1-3. RPAツールを適用する場面や用途
Webサイトや紙面の転記/照合などの基本的な自動化から、資料/レポートの作成やワークフローの自動分岐などの高度な自動化まで、計14項目の選択肢を列挙して、RPAツール活用を拡大するためにはどのような場面/用途の訴求が有効か?を分析/提言している。
1-4. RPAツール活用における課題やニーズ
RPAツール活用における課題(計21項目)およびRPAツール活用における取り組みや方針(計20項目)を集計/分析している。
1-5. RPAツールの社数シェアと導入費用
計38項目に渡る具体的な製品/サービス名を列挙した上で導入済み/導入予定のRPAツール社数シェアを集計/分析、さらにRPAツールの導入費用の傾向についても明らかにしている。
第2部: ノーコード/ローコード開発ツール(NLDツール)
2-1. NLDツールの活用状況
「導入済み&拡大」「導入済み&維持」「導入済み&縮小」「導入あり&廃止」「導入予定」「導入無&予定無」「判断不可」といった詳細な選択肢を設けて、NLDツールの活用状況を2023年と2024年で比べた集計/分析を行っている。
2-2. NLDツールに対するユーザ企業の認識
そもそもユーザ企業はNLDツールをどのように認識しているのか(HP作成やモバイルサイトに特化したものもNLDツールに含めているのか?など)を確認している。
2-3. NLDツールを適用する場面や用途
新規の業務システム開発、レガシーマイグレーション、クラウドサービス間の連携、Excel代替など、計10項目の選択肢を列挙して、NLDツール活用を拡大するためにはどのような場面/用途の訴求が有効か?を分析/提言している。
2-4. NLDツール活用における課題やニーズ
NLDツール活用における課題(計20項目)およびNLDツール活用における取り組みや方針(計20項目)を集計/分析している。
2-5. NLDツールの社数シェアと導入費用
6カテゴリ計43項目に渡る具体的な製品/サービス名を列挙して導入済み/導入予定のNLDツール社数シェアを集計/分析、さらにNLDツールの導入費用の傾向についても明らかにしている。
【発刊日】 2025年4月21日(予定)
【価格】 225,000円(税別) RPAツールとNLDツールのどちらか一方のみの販売は行っておりません

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当調査データに関するお問い合わせ

株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-10 武蔵野ビル5階23号室
TEL 03-5361-7880 FAX 03-5361-7881
Mail: inform@norkresearch.co.jp
Web: www.norkresearch.co.jp
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