2025年 支出額の実績値に基づく中堅・中小向けのIT市場規模推移
調査設計/分析/執筆: 岩上由高
ノークリサーチ(本社〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室 代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880URL:www.norkresearch.co.jp)は支出額の実績値に基づく中堅・中小向けのIT市場規模推移に関する集計/分析を行い、その結果を発表した。本リリースは「2025年版中堅・中小企業のIT支出と業務システム購入先の実態レポート」のサンプル/ダイジェストである。
<2025年のIT市場規模は約1兆4550億円、小規模は厳しい状況だが中堅と中小は概ね好転>
■計25項目のIT商材/ソリューションの市場規模を年商5区分、業種8区分、地域9区分で算出
■年商5~50億円では <<ハードウェア>>が伸長、内訳では 「サーバ/ストレージ機器」 が多い
■組立製造業では「基幹系システム」と「顧客管理系システム」の連携による市場拡大に注目
■近畿地方のDX市場規模では自動化/ ペーパレス化/ コミュニケーション改善の比率が高い
調査時期: 2025年7月~8月
対象企業: 日本全国、全業種の年商500億円未満の中堅・中小企業1300社(有効回答件数、1社1レコード)
対象職責: 情報システムの導入や運用/管理または製品/サービスの選定/決裁の権限を有する職責
詳細については右記の調査レポート案内を参照: (リンク »)
■計25項目のIT商材/ソリューションの市場規模を年商5区分、業種8区分、地域9区分で算出
ノークリサーチの年刊調査レポート「中堅・中小企業のIT支出と業務システム購入先の実態レポート」では、毎年有効回答件数1300社の中堅・中小企業を対象とした調査を実施している。同調査ではベンダや販社/SIerから実際に導入した製品やサービスは何か?その際に支出した金額は幾らか?を尋ねた結果を集計/分析し、DX関連ソリューション、業務アプリケーション、ハードウェア、クラウドサービスといった計25項目に渡るIT商材/ソリューションの市場規模を年商別、業種別、地域別に算出している。
以下のグラフは中堅・中小市場におけるIT市場規模(全てのIT商材/ソリューションの合算値)を年商規模別に集計した結果を2024年と2025年で比較したものだ。(IT市場規模の算出対象などに関する詳細は次頁を参照)
2025年の中堅・中小向けIT市場規模の合計値は14,452.2億円となり、2024年(14,862.5億円)と概ね横ばいとなった。年商別に見た場合には小規模企業層(年商5億円未満)で大幅減、中堅中位企業層(年商100~300億円)で微減である点を除き、他の年商区分では増加している。2023年~2024年は中堅上位企業層(年商300~500億円)を除くいずれの年商区分も市場規模が横ばいまたは縮小していた点を踏まえると(※)、2024年~2025年は小規模企業層が厳しい状況ではあるものの、中小企業層(年商5~50億円)と中堅企業層(年商50~500億円)のIT支出は概ね好転していると捉えることができる。
※ (リンク »)
上記はIT市場規模の合計値であるため、ベンダや販社/SIerが今後の施策を検討する上ではIT商材/ソリューション毎の動向を年商別、業種別、地域別に把握する必要がある。最新刊「2025年版中堅・中小企業のIT支出と業務システム購入先の実態レポート」では、計25項目に渡るIT商材/ソリューションの市場規模を年商別、業種別、地域別に算出した経年変化(2024年~2025年)を分析し、ベンダや販社/SIerが注力すべき分野や顧客層はどこか?を明らかにしている。次頁以降では、その一部をサンプル/ダイジェストとして紹介している。
■計25項目のIT商材/ソリューションの市場規模を年商5区分、業種8区分、地域9区分で算出
「2025年版中堅・中小企業のIT支出と業務システム購入先の実態レポート」では、以下の5カテゴリ、計25項目に渡るIT商材/ソリューションを列挙し、各項目の年商別のIT支出額および年商別/業種別/地域別の導入割合を集計している。
<<DX関連ソリューション>>
・自動化/システム連携/開発ツール 例) ノーコード/ローコード開発ツールを用いてシステムを素早く構築する
・コミュニケーション改善/データ共有 例) Web会議サービスを商談に利用して、遠隔地の新規顧客を獲得する
・ペーパレス化 例) 紙面で行っていた工場内の部品管理業務をタブレットで電子化する
・販売/マーケティングの改善や刷新 例) WebサイトやSNSを活用した遠隔/オンラインでの販促を展開する
・ジェネレーティブAI(生成AI) 例) 文書や画像を自動生成してキャッチコピーやロゴ画像に活用する
・センサ+AIによるデータ分析 例) 熟練者のコツやノウハウをデータ化することで若手に継承していく
・クラウド活用/レガシー移行 例) 業種に特化したSaaSを既存の業務システムと上手く併用していく
・既存の業務システムにおけるDX 例) FinTech、HRTech、SalesTechなどの業務毎のDXを推進していく
・ドローンの活用 例) ドローン空撮によって屋外や高所の設備点検作業を効率化する
・VR/AR/デジタルサイネージ 例) ARヘッドセットで熟練者と画面を共有することで技能を継承する
・3Dプリンタの活用 例) 3Dプリンタで試作品や展示用の複製を安価かつ素早く作成する
・ロボットの活用 例) 飲食店における料理の配膳作業を自立走行型のロボットが担う
<<業務アプリケーション(パッケージ/クラウドの双方を含む)>>
・基幹系システム ERP、会計管理、販売管理、人事給与管理、生産管理など
・情報系システム グループウェア、ワークフロー、ビジネスチャット、Web会議など
・顧客管理系システム CRM(SFAおよびマーケティングオートメーションなども含む)
・分析/出力系システム 業務システムのデータを集計/分析/出力するBIや帳票など
・運用管理系システム セキュリティ、資産管理、システム監視、バックアップなど
<<ハードウェア>>
・サーバ/ストレージ機器 IaaS/ホスティング(機器を所有していない場合)は除く
・PC/スマートフォン/タブレット DaaSなどのように端末を所有していない場合は除く
・ネットワーク機器 スイッチ、ルータ、無線LAN基地局、ファイアーウォールなど
・複合機 コピー、FAX、プリンタ、スキャナを兼ねた機器
<<クラウドサービス>>
・IaaS/ホスティング ハードウェア基盤(サーバ/ストレージなど)をサービスとして提供するもの
・PaaS ミドルウェア(データベースなど)や開発環境をサービスとして提供するもの
・SaaS アプリケーションをサービスとして提供するもの
<<その他のサービス>>
・データセンタサービス ハウジング環境(所有するIT機器を稼動させる設備)の提供
年商区分
・5億円未満
・5~50億円
・50~100億円
・100~300億円
・300~500億円
業種区分
・組立製造業
・加工製造業
・建設業
・卸売業
・小売業
・流通業(運輸業)
・IT関連サービス業
・一般サービス業
地域区分
・北海道地方
・東北地方
・関東地方
・北陸地方
・中部地方
・近畿地方
・中国地方
・四国地方
・九州/沖縄地方
様々なIT商材/ソリューションと顧客属性が混在する中堅・中小向けIT市場ではボトムアップ方式が適している。そこで調査レポートではボトムアップ方式を用いて右記の年商別、業種別、地域別に上記に列挙した25区分のIT商材/ソリューションの市場規模を算出している。
算出方法の詳細は右記の15~16ページを参照 (リンク »)
次頁以降では年商別、業種別、地域別のIT市場規模算出結果の一部をそれぞれ紹介していく。
■年商5~50億円では <<ハードウェア>>が伸長、内訳では 「サーバ/ストレージ機器」 が多い
以下のグラフは年商別のIT市場規模算出の一例として、年商5~50億円(中小企業層)におけるIT商材/ソリューションの5つのカテゴリ毎に集計したIT市場規模の経年変化を調査レポートから抜粋したものだ。
<<DX関連ソリューション>>や<<クラウドサービス>>が概ね横ばいである一方、<<業務アプリケーション>>と<<ハードウェア>>は増加しており、特に後者は増加幅が大きい。そこで、同年商帯における<<ハードウェア>>の2025年の内訳を示した結果が以下のグラフである。
2025年はWindows 10のサポート終了の影響で、<<ハードウェア>>の市場規模に占める割合は「PC/スマートフォン/タブレット」が高くなると予想されたが、中小企業層に関しては「サーバ/ストレージ機器」および「ネットワーク機器」の占める割合が相対的に高い。(<<ハードウェア>>における「PC/スマートフォン/タブレット」の占める割合が最も高い年商区分も複数存在する)ベンダや販社/SIerとしては、上記の主な要因がクラウドからオンプレミスへの回帰なのか?あるいは、中小企業層ではクラウドとオンプレミスの双方でサーバ導入が盛んになっているのか?の見極めが重要となる。本リリースの元となる調査レポートでは<<ハードウェア>>と<<クラウドサービス>>(「IaaS/ホスティング」などを含むカテゴリ)の市場規模の内訳を比較することで、上記について明らかにしている。
■組立製造業では「基幹系システム」と「顧客管理系システム」の連携による市場拡大に注目
以下のグラフは業種別のIT市場規模算出の一例として、組立製造業におけるIT商材/ソリューションの5つのカテゴリ毎に集計したIT市場規模の経年変化を調査レポートから抜粋したものだ。
<<ハードウェア>>と<<クラウドサービス>>は概ね横ばいである一方で、<<DX関連ソリューション>>と<<業務アプリケーション>>は増加しており、同業種の中では後者の増加幅が最も大きい。そこで、同業種における<<業務アプリケーション>>に関する2025年の内訳を示した結果が以下のグラフである。
組立製造業では「基幹系システム」(その中でも特に「生産管理システム」)が本業に直結するIT活用であり、DXの取り組みにおいても重要な基盤となる。そのため、<<業務アプリケーション>>の市場規模においても高い比率を占めていることが改めて確認できる。また、2番目に高い比率を占めているのが、「顧客管理系システム」である点も重要だ。昨今では中堅・中小市場においても、納期回答や受注予測の精度向上などを目的とした生産管理システムと「営業支援システム(SFA)」( 「顧客管理系システム」に含まれる)の連携も進みつつある。このように業種別の市場規模を俯瞰することで、成果が得られている施策は何か?を客観的かつ定量的に把握することができる。
■近畿地方のDX市場規模では自動化/ ペーパレス化/ コミュニケーション改善の比率が高い
以下のグラフは地域別のIT市場規模算出の一例として、<<DX関連ソリューション>>カテゴリの市場規模を名古屋を含む「中部地方」、大阪/神戸を含む「近畿地方」、福岡を含む「九州/沖縄地方」の3地域で比較したものだ。
3地域のいずれも<<DX関連ソリューション>>の市場規模は2024年~2025年にかけて微増となっているが、近畿地方は値自体も残り2地域と比べて高く、かつ2024年~2025年の増加幅も最も大きい。そこで、近畿地方における<<DX関連ソリューション>>に関する2025年の内訳を示した結果が以下のグラフである。
RPA、モダンデータスタック、ノーコード/ローコード開発を含む「自動化/システム連携/開発ツール」、AI-OCR、経費精算システム、名刺管理システムなどによる「ペーパレス化」、 Web会議やクラウドストレージなどを活用した「コミュニケーション改善/データ共有」の3項目が近畿地方の<<DX関連ソリューション>>で高い比率を占めていることが確認できる。ただし、中部地方や九州/沖縄地方は上記とは少し異なる傾向を示しているため、地域別の傾向差も把握しておくことが大切だ。
次頁以降では、本リリースの元となる調査レポートや関連する他の調査レポートおよび各種サービスの案内を掲載している。
本リリースの元となる調査レポート
『2025年版 中堅・中小企業のIT支出と業務システム購入先の実態レポート』
有効回答件数1300のユーザ企業を対象に「どのようなIT商材やソリューションをどのIT企業から導入しているか?」 「その結果、どのような成功体験(売上の増加、従業員の生産性向上など)を得たか?」の経年変化およびAI活用を始めとする最新動向を踏まえた評価項目によって 「委託先/購入先であるIT企業に関する満足点や不満点は何か?」を明らかにした必携レポート。
【対象企業属性】(有効回答件数:1300社、調査実施期間:2025年7月~8月)
年商: 5億円未満 / 5億円以上~10億円未満 / 10億円以上~20億円未満 / 20億円以上~50億円未満 /50億円以上~100億円未満 / 100億円以上~300億円未満 / 300億円以上~500億円未満
従業員数: 10人未満 / 10人以上~20人未満 / 20人以上~50人未満 / 50人以上~100人未満 /100人以上~300人未満 / 300人以上~500人未満/ 500人以上~1,000人未満 /1,000人以上~3,000人未満 / 3,000人以上~5,000人未満 / 5,000人以上
業種: 組立製造業 / 加工製造業 / 建設業 / 卸売業 / 小売業 / 流通業(運輸業) /IT関連サービス業 / 一般サービス業 / その他:
地域: 北海道地方 / 東北地方 / 関東地方 / 北陸地方 / 中部地方 / 近畿地方 / 中国地方 /四国地方 / 九州・沖縄地方
その他の属性: 「IT管理/運用の人員規模」(12区分)、「ビジネス拠点の状況」(5区分)、「IT活用に関わる職責」(2区分)
【分析サマリ(調査結果の重要ポイントを述べたPDFドキュメント)の概要】
第1章:業務システム購入先の選択に見られる年商規模別の変化
ベンダや販社/SIerの具体名を8グループ、計80超に渡って列挙し、IT商材やソリューションの委託先/購入先となっているベンダや販社/SIerの社数シェア動向を2024年~2025年の年商規模別に見た経年変化も交えて分析。
第2章:IT商材/ソリューション導入に見られる変化と今後のニーズ
中堅・中小企業が購入/導入するIT商材やソリューションを5カテゴリ、計27項目に渡って列挙し、導入済み割合の経年変化(2024年~2025年)および今後の導入予定を分析することで、「今後、それぞれのIT商材/ソリューション導入が見込めるのはどのセグメントなのか?」を解説。
第3章: IT導入で得られた成功体験に関する年商規模別の変化
IT企業から導入したIT商材やソリューションによって、どのような成功体験(売上の増加、従業員の生産性向上など)を得たか?を計17項目に渡って列挙し、その経年変化(2024年~2025年)を年商規模別に分析。
第4章: ユーザ企業から見たベンダや販社/SIerの満足点(プラス評価)
「AIなどの先進的なIT活用」、「社内の人材育成」、「システム開発の内製」などの最新動向を反映した選択肢(計25項目)を設けてユーザ企業がベンダや販社/SIerに対して利点または満足点(プラス評価)と考える項目は何か?を分析。
第5章: ユーザ企業から見たベンダや販社/SIerの不満点(マイナス評価)
第4章で分析したプラス評価の裏返しとなる項目(計25項目)を列挙し、ユーザ企業がベンダや販社/SIerに対して課題または不満点(マイナス評価)と考える項目は何か?を分析。
第6章: ユーザ企業がIT商材やソリューションに支出する金額
ベンダや販社/SIerから導入したIT商材やソリューションの合計額を元に、年商規模別かつIT商材/ソリューション別に年平均支出額の経年変化(2024年~2025年)を集計/分析。
第7章: 中堅・中小企業における年間IT支出の市場規模
第2章と第6章の結果を元に、中堅・中小企業における年間IT支出の市場規模をIT商材やソリューション毎に算出し、さらにそれらを年商別、業種別、地域別に集計。
【発刊日】 2026年1月8日 【価格】 225,000円(税別)
【レポート案内(サンプル属性、設問項目一覧、集計データ例など)】 (リンク »)
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