住友生命と電縁は5月11日、ブロックチェーン技術を活用した保険管理業務に関する実証実験を開始すると発表した。期間は3カ月を予定している。
電縁は、クラウドワークスの100%子会社で、システムコンサルティングやシステム開発を主要業務としている。同実証実験では、保険契約の引受や契約管理、保険金の給付などの保険管理業務をブロックチェーン上で行う仕組みを構築し、効果を実証する。
情報セキュリティや業務効率化などを含めて、ブロックチェーン技術の保険管理業務への適用可否や導入効果を検証し、有用なシステムの開発につなげていく。なお、実験におけるオペレーションはスマートフォンでの完結を前提とし、保険加入者の利便性向上と業務の効率化を図る。
期待される効果として、保険管理プロセスの自動化とオペレーションコストの削減、保険加入者の利便性の向上、高いセキュリティの確保などが挙げられている。セキュリティの確保では、ネットワーク上の複数サーバで同一データを分散管理することで、全ての取引記録が透明性高く共有され、改ざんなどの不正が困難となる。これにより保険契約情報の安全な管理が期待される。
また、ブロックチェーンを利用することにより、従来の中央認証やデータ管理など、ハードウェアに依存したセキュリティ構築が不要となる。これにより、システム構築費用の削減も期待できる。