IEの脆弱性でマシン乗っ取りのおそれ--MS、月例パッチで対応

Joris Evers(CNET News.com) 2005年08月10日 10時36分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Microsoftは米国時間9日、Windowsにみつかった複数のセキュリティ脆弱性に関する勧告を公表した。これらの脆弱性のなかには、攻撃者によるコンピュータの乗っ取りに使われるおそれがあるものも含まれている。

 Microsoftは8月の月例パッチリリースの一環として、6つのセキュリティパッチを公開した。このうちの3つは「緊急」レベルの脆弱性に対応するもの。同社では、ユーザーが何も操作しなくても、悪質なインターネットワームの感染につながるおそれのある脆弱性を「緊急」に分類している。

 今回リリースされたパッチのうち、1つは同社のウェブブラウザ「Internet Explorer(IE)」にある3つの欠陥に対応するものだが、Symantec Security Responseのシニアマネジャー、Oliver Friedrichsによると、Microsoftが9日にパッチを公開した問題のなかでも、ユーザーにとってはこれら3つの脆弱性が最も危険だという。また、Windowsのプラグ&プレイ機能とプリント機能に影響する2つの脆弱性も問題を引き起こす可能性があると同氏は説明している。

 Symantecによると、IEのJPEG画像処理に関する問題は、特に警戒を要するという。MicrosoftはMS05-038セキュリティ情報のなかで、ユーザーがだまされて、攻撃者が用意した悪質な画像を含むウェブサイトやHTML形式の電子メールなどを開いた場合、そのPCを乗っ取られてしまうおそれがあるとしている。

 「悪質なウェブサイトがこれらの脆弱性を利用し、スパイウェア、トロイの木馬、ボットなど、各種のプログラムを無警戒なユーザーのマシンにインストールする可能性がある」(Friedrichs)

 IEのなかに存在する他の2つの脆弱性も、攻撃者によるコンピュータの乗っ取りにつながるおそれがある。その1つは、IEからファイルフォルダ内部を見られるようにする機能に関連したURLの処理方法に関するもので、もう1つは、IEがWindowsのほかの部分を呼び出す機能に関するもので、こちらは先月パッチが公開された問題と似通っている。

 IEの問題は、現在サポートされている同ブラウザとWindowsの全バージョンに影響するが、ほかの2つの「緊急」な脆弱性は影響範囲が限られており、Microsoftの新しいOS製品にはあまり影響しない。

 Microsoftは、セキュリティ情報MS05-039のなかで、Windowsのプラグ&プレイ機能にある脆弱性について、攻撃者がこれを悪用した場合、Windows 2000システムにリモートから匿名でアクセスし、これを乗っ取れることが可能だとしている。ただし、Service Pack 2を適用したWindows XPやWindows Server 2003が動作するコンピュータでは、このような攻撃は不可能だと同社は述べている。

 また、Windowsの印刷スプーラサービスにある脆弱性が悪用されると、Windows 2000およびWindows XP SP1が動作するマシンに、不正にアクセスできてしまう。ただし、Windows XP SP2とWindows Server 2003が動くシステムの場合は、この攻撃を仕掛けられても、マシンがクラッシュするだけだという(同社のセキュリティ情報MS05-043)。

 一方、テレフォニー サービスの脆弱性により、リモートでコードが実行される問題については、Microsoftの現行OSすべてが影響を被ると、同社はセキュリティ情報MS05-040のなかで述べている。同社はこの脆弱性を「重要」に分類している。この問題が主に影響するのは、テレフォニー用サーバとして設定されているサーバ類で、攻撃者は特別に用意したリクエストを送りつけることでこのようなシステムを乗っ取ることが可能になるという。

 残り2つの脆弱性はともに「警告」レベルのものだ。その1つは、リモート デスクトップ プロトコル(RDP)の脆弱性により、サービス拒否が起こるという問題で、以前から存在が把握されていたもの。また、もう1つのほうは、Kerberos認証プロトコールの脆弱性により、サービス拒否、情報の漏えいおよびなりすましが行われる、というものだという。

 RDPは、Windowsシステムへリモートからアクセスするユーザーが利用するプロトコールだが、Windowsがアクセス許可を求めるリクエストを処理する方法に問題があるため、攻撃者にシステムをクラッシュさせられてしまう可能性がある(同社のセキュリティ情報MS05-041)。なお、この問題が影響するのは、Windows 2000およびドメインコントローラとして使われているWindows Server 2003搭載システムに限られる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連キーワード
セキュリティ

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
「企業セキュリティの歩き方」
「サイバーセキュリティ未来考」
「ネットワークセキュリティの要諦」
「セキュリティの論点」
スペシャル
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
展望2017
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
より賢く活用するためのOSS最新動向
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
米株式動向
日本株展望
企業決算