ニューヨーク発--Microsoftでの「Windows Vista」の開発は3カ月前に終了していたが、同社のマーケティング部隊は今ようやく本番を迎えている。
Microsoftがマンハッタンのウェストチェルシーで、2日間にわたる発売イベントを開始した。ここはかつて倉庫街として知られていたが、今は、アバンギャルドのアートギャラリーがひしめく街に生まれ変わっている。冬のマンハッタンは寒く、街頭パフォーマンスを行うのに良いコンディションであるとは言い難い状況だ。
膨大な数の報道陣や招待客、Vistaベータテストの参加者に混じり、寒さに耐えながら人を使った広告パフォーマンスを見ていたあるカメラクルーは、「これでは、しもやけができてしまう。これも職業病だ」と述べる。16人の空中ダンサーがカラフルな全身タイツを着て、Vistaと「Office 2007」のロゴが描かれたビルの壁にバンジージャンプ用のロープを使ってぶら下がり、ダンスを披露していた。
Microsoftは米国時間1月29日深夜にVistaとOffice 2007の一般発売を開始する。前回の「Windows XP」のリリースからは、5年以上が経過している(なおVistaとOffice 2007の両製品とも大企業向けには2006年11月にリリースされている)。
発売記念イベントの一環として29日昼には、Microsoft最高経営責任者(CEO)のSteve Ballmer氏が大手ハードウェアベンダー各社の幹部らを高級レストランCiprianiに招き、祝杯をあげている。
Ballmer氏は、Vista発売直後の売り上げが「Windows 95」の5倍に達するという見通しを示している。同氏は、「おそらくXPの2倍に達するだろう」とも付け加えた。
DellのCEOであるKevin Rollins氏によると、同社ウェブサイトのトラフィックはVista搭載システムの受注を開始した週末に20%増加したという。Rollins氏は、「最初の週末だけで(Vistaを)数万本販売した」と語っている。
Ballmer氏とMicrosoft会長のBill Gates氏はこのあと、ニューヨーク近郊のベータテスターを招待し、Times Squareに場所を移して発売記念パーティーを開催している。
Gates氏は29日にCNET News.comのインタビューに応じ、「500万人もの人々の支援を受けながらVistaを発売することができた。この場を借りて感謝したい」と語った。
発売直前まで欧州にいたGates氏は一旦米国に戻り、Today ShowやThe Daily Showをはじめ、たくさんのインタビューに応じた。だが、ロンドンでのイベントと、スコットランドで同社が主催するGovernment Leaders Forumに参加すべく、すぐに英国へと戻っていった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ