Sun Microsystemsが、マイクロエレクトロニクス事業の新たな部署を立ち上げてから初めてとなるチップ技術の顧客を獲得した。
Sunは米国時間4月3日、10Gビット/秒のイーサネット回線をサーバやサーバ用ネットワークカードに内蔵する「Neptune」というチップ技術の設計をMarvell Technology Groupがライセンスしたことを明らかにした。契約の詳細は明らかにされていないが、MarvellがSunに対してロイヤルティを支払う予定だという。
Neptuneを使うことで、Marvellは他社に販売するサーバネットワーキング製品を開発する計画だと、広報担当のDiane Vanasse氏は語る。同氏は、「これらの製品が、MarvellのLAN製品の品揃えを法人および消費者向けPC市場から、サーバセグメントにまで拡充することになる」と述べている。
SunのDavid Yen氏によると、正式には「Sun Multithreaded 10 Gig E Networking Technology」と呼ばれるNeptuneは、その対象をマルチコアプロセッサに絞っているという。Yen氏は、この新しいマイクロエレクトロニクスグループ担当エグゼクティブバイスプレジデントに先週任命されている。
Yen氏は、「コア」と呼ばれる処理エンジンを8つ持つ同社のプロセッサ「UltraSPARC T1」(開発コード名「Niagara」)の開発を主導した。さらに、各コアは「スレッド」と呼ばれる命令シーケンスを4つ実行できる。
合計32のスレッドを実行できるNiagaraは意欲的なマルチスレッドプロセッサだが、Intel、Advanced Micro Devices(AMD)、IBMは、いずれもマルチコアもしくはマルチスレッドデザインを用意しており、その方向に向けたさらなる動きを見せている。
「シングルスレッドのコンセプトに基づく従来のネットワークインターフェースデザインにはボトルネックがある」とYen氏は語っている。Neptuneは、サーバのネットワークコネクションを流れるデータパケットのストリームから並列処理の可能な部分を認識するよう設計されていると、同氏は加えた。
Sunは、Neptune技術をx86ベースとSPARCベースの両方のサーバに採用していく。同技術は、64のスレッドを同時実行でき、2007年後半にサーバへの搭載が予定される「Niagara 2」に組み込まれる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ