Rubyビジネス・コモンズ設立準備委員会は7月24日、日本で生まれたライトウェイトランゲージであるRubyをビジネス分野で活用するために必要な知識を共有することで、参加企業や団体、個人がビジネスの活性化を目指す新しい団体「Rubyビジネス・コモンズ」を2007年7月31日に設立することを明らかにした。
Rubyビジネス・コモンズは、事務局を特定非営利活動法人 高度IT人材アカデミー(AIP:福岡県福岡市)に置き、地域に密着した取り組みからスタート。アジア地域や欧米へと世界に向けて開かれたコミュニティを目指している。7月24日現在の参加企業、団体は43社で、中国、ベトナムの企業も参加している。
この新しいコミュニティは、技術とビジネスを結びつける知識を蓄積し、共有することが最大の目的。開発者に必要な知識だけでなく、ビジネスに適用する場合に必要な知識やアイデアも共有し、ウェブサイトで公開する。当初は福岡市でスタートするが、参加を希望する地域があれば、公開されるメーリングリストに参加表明することで誰でも参加することが可能になる。
具体的な取り組みとしては、ソフトウェア開発者向けの「Rails講習会」を毎月開催するほか、合宿形式でビジネス上のアイデアを出し合い、その場で実装する「アイデア100本ノック開発合宿」を実施。また、参加者が自由に開発したプログラムの動作検証をインターネット上で行える「Playground」の提供や、教育機関や企業と連携し、学生や企業が参加する機会を提供する。
Rubyビジネス・コモンズ設立準備委員会の代表で、イーシー・ワンの代表取締役社長である最首英裕氏は、「ビジネスに役立つ情報をリアルな人のつながりと共に共有し、ビジネスを活性化させていきたい。また、Ruby分野における“スター”の発掘や育成によりRuby知名度の向上を目指している。そのためにはメディアとも連携することでプロモーションも積極的に行ってしていきたい」と話す。
なお2007年7月31日に、ソフトリサーチパーク(福岡県福岡市)において「Rubyビジネス・コモンズ設立総会」を開催。福岡県知事の麻生渡氏が挨拶を予定しているほか、Ruby開発者である“まつもと ゆきひろ”氏が「Rubyが開く未来」をテーマに基調講演を行う。また、ユーザー企業である楽天も講演を予定している。