Memory-Mapped I/Oレジスタの開始アドレスを表示するメッセージ

OSSメッセージペディア

2008-01-23 15:00

HPET id: id base: address

対処

通知情報のため、対処の必要はなし。

説明

HPETのEvent Timer BlockのIDとそれにアクセスすためのMemory-Mapped I/Oレジスタの開始アドレスを表示する。

カーネル構成のCONFIG_HPET_TIMERを選択しないと表示されない。

HPETはIA-PCのために考案された新しいタイマの仕組である。仕様上は従来のPIT, RTCを使用しつつ、これらの代わりにもなりえる構成となっている。プロセッサに内蔵されない外部タイマ回路で、最大256個のタイマブロックを構成可能。設定は各タイマブロックの(Memory-Mapped I/O)レジスタに対して行なう。各タイマブロックはIDを持ち、メモリ消費量が1KBである。

Linux 2.6では、以下のタイマリソースが使用できる:

(1) PIT(Programmable Interval Timer)

プロセッサに内蔵されない外部タイマ回路である。クロック信号は内部で発生するため、外部信号に依存しない。タイマ割り込み周期はプログラムで柔軟に変更可能。通常は8254チップが使用される。発生した割り込みは特定なプロセッサに配分されることはない。

(2) Local APIC Timer

各プロセッサ内部に内蔵されるタイマで、該当プロセッサに対して割り込みを発生する。32ビットのカウンタを持つため、PITより長い割り込み周期を発生できるが、プログラムからカウンタの値をバスクロック信号の1, 2, 4, 8, 16, 32, 64, 128毎に対して1を減らすことしか設定できない。

(3) HPET(High Precision Event Timer)

上記で説明されている。

(4) PM-Timer(ACPI Power Management Timer)

ACPI対応のマザーボードであれば、このタイマが提供される。固定周波数約3.58MHzのクロック信号を発生し、クロック周期毎にカウンタ値が1減らされる。I/Oポートに対してカウンタ値をアクセスできる。

カーネル起動直後、RTCの時間が読み込まれ、上記のタイマリソースが1つ選択される。RTC (Real Time Clock)は現在の時間を計測する独立なタイマ回路である。タイマチップの電源はバッテリによって提供されるため、システムの電源が落ちていても時間の計測は続けられる。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]