Mozilla Corporation(カリフォルニア州マウンテンビュー)は、「Firefox」ブラウザのモバイル版に相当する、「Fennec」(コードネーム)の第1アルファ版を2008年10月にリリースし、ほとんど普及していないNokiaの「Maemo」搭載インターネットタブレット2機種に対応する第1ベータ版も2009年3月にリリースした。そのFennecが米国時間5月15日、はるかに多くのテスターがで利用できるプラットフォーム、「Windows Mobile 6」に対応した。
Maemo用Fennecの第1ベータ版がNokiaの「N810」および「N800」に合わせて作られていたように、Windows Mobile 6用Fennecの第1アルファ版(CABファイルをダウンロード)は、HTCの「Touch Pro」に合わせて微調整されているが、将来のリリースではより多くの携帯電話への対応拡大を目指すことになる。期待できる特徴で最も目を引くのは、アドオンのサポートだ。われわれは「CTIA Wireless 2009」カンファレンスで少しだけ見たが、MozillaによるWindows Mobile用Fennecのビデオツアーから判断すると、モジュールの構築はかなり進んでいるようだ。一連の推奨アドオンに加え、各種拡張機能の検索を立ち上げるタブもある。
ユーザーインターフェースはMaemo機器対応版とまったく同じで、「Awesome Bar」の検索フィールドが上部中央に表示され、検索履歴が表示されるほか、タイピングに応じてキーワード候補も表示される。画面を左側にフリックすると、右端にブックマークツールやアドオンマネージャが現れる。右側にフリックすると、ブラウザ画面を小型化したアイコンが表示され、「タブブラウジング」に近い体験ができる。機能ボタンやアイコンはいずれも端に表示され、それ以外の画面にはウェブページが表示される。
Mozillaは技術者向けに、CSSを使用するWindows Mobile用Fennec第1アルファ版のインターフェースを構築した。これは、アプリケーションがさまざまな画面サイズや解像度に対応するのに役立つだろう、とMozillaは説明している。同社はまた、Fennecの今回のビルドに、Firefoxのメモリ管理ライブラリ「JeMalloc」を採用したことを明らかにした。こうしたリソースの共有も、Mozillaがモバイル製品を開発する取り組みにおいて、技術的に可能な限り、デスクトップ向け製品がバックエンドで提供するものと同等にしようとする姿勢を示している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ