Microsoftと米Yahooは、両社間の検索事業委託提携に関し、米司法省と欧州連合(EU)からの承認という最後の関門をクリアした。
両社は米国時間2月18日、今後は移行における詳細部分に注力していくと述べた。
両社は共同プレスリリースで、「今回の提携については、今後数日のうちに実行を開始する予定であり、Yahooのアルゴリズム検索および有料検索プラットフォームをMicrosoftに移管し、Yahooは両社の世界中のプレミアム検索広告主に対する契約販売事業を独占的に実施することになる」と述べた。
Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏は、今回の承認はこのプロセスにおける「エキサイティングなマイルストーン」だと述べた。今回の提携が最初に発表されたのは2009年7月のことであった。それ以前に両社の間には、長期にわたる苦しい交渉の末、合併合意に至ることができなかったという経緯がある。
両社は、アルゴリズム検索の移行を2010年末までに完了したいと述べた。そしてそれまでに、提携の広告に関する部分を移行したいと述べた。しかし、年末の広告商戦に与える影響が大きいと判断した場合は、後者の移行を2011年にずらす可能性もある。
MicrosoftとYahooは、2012年初頭までに移行を完了したいと述べた。これが完了すれば、「YahooとMicrosoftは、異なる分野の広告主に対し、それぞれ独自に顧客サポートを提供する予定である。Yahooの販売チームは、大規模広告主、SEOおよびSEM代理店、再販業者とそのクライアントを独占的に担当しサポートする。Microsoftは、セルフサービス広告主を担当しサポートする」と両社は述べた。
EUは18日、Yahooのサイトネットワークに対してMicrosoftが検索技術を独占的に提供するという契約に対する承認を正式に発表した。承認にあたってEUは、この提携が欧州における競争関係に大きな影響を及ぼすことはないと信じていると述べた。EUの監視機関である欧州委員会(EC)は、この提携が広告主、パブリッシャー、ユーザーに与える影響について調査したと述べた。ECは、業界に害を及ぼすことはなく、逆に、MicrosoftがGoogleに対抗するための手段を得ることにより、インターネット検索および検索広告分野における競争が活性化するだろうというという結論に達した。
EUの承認はある程度予期されていた。先週すでに、そのような予測が出回っていた。
MicrosoftとYahooは今後、「韓国、台湾、日本の地域で提携に基づく事業を開始する前に」これらの国の規制機関の承認を得る必要があると両社は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ