Canonicalは、「Ubuntu Linux 10.04」(開発コード名:「Lucid Lynx」)の最初のベータ版をリリースした。統合されたソシャルネットワーキングなど、一般ユーザー向けの機能が追加され、外観が新しくなっている。
同ベータ版は英国時間3月19日、デスクトップ、サーバ、ネットブックのそれぞれに対してリリースされた。またCanonicalは、「Ubuntu Enterprise Cloud」およびAmazonの「Elastic Compute Cloud(EC2)」向けの「Ubuntu 10.04 Server」のテスト版もリリースした。
Lucid Lynxは、同OSの長期サポート版である。つまり、標準版のサポート期間が18カ月であるのに対し、同ソフトウェアのデスクトップ版は3年間、サーバ版は5年間サポートされる。Canonicalによると、今回のリリースは重大なアップデートであり、同社が今後のバージョンにおいて開発予定の新機能が搭載されているという。
同社は、「MeMenu」を特に強化した。MeMenuとは、オープンソースのマイクロブログクライアント「Gwibber」を用いることにより、ユーザーが自分のインスタントメッセージを管理し、様々なネットワークへと短いメッセージを投稿できるようにするものである。
「Gwibberプロジェクトをベースに構築されたパネルのMeMenuには、Twitter、identi.ca、Facebookなどのソーシャルネットワークとの統合が組み込まれている。Gwibberは現在、複数のフィードを同時に監視するための複数カラムからなるビューもサポートする」とCanonicalは述べた。
もう1つの大きな変更点は、「Gnome」デスクトップの外観である。「Human」として知られていた茶色をベースとした以前の外観を刷新し、光をイメージした外観にしたとCanonicalは述べている。新しいインジケータや壁紙、「Ambiance」と「Radiance」という2つの新しいテーマがあり、製品ロゴも新しくなっている。
また、まもなく開設予定のCanonicalの音楽ストア「Ubuntu One(U1)」が、まずはデスクトップ版のOSに統合される予定である。これによりユーザーは、デフォルトの音楽プレーヤーである「Rhythmbox」を介して直接、音楽を購入することができるようになる。U1は現在、リミティッドベータテスト中である。
Canonicalは、Ubuntu 10.04のベータ版をもう1つリリースする計画であり、その後リリース候補版を4月22日、正式版を4月29日にリリースする予定。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ