大成建設は、従業員が所有するスマートデバイスから社内システムにアクセスする仕組みを稼働させる。シンクライアントサービス「FUJITSU Thin Client Solutionモバらくだ for スマートデバイス」(モバらくだ for スマートデバイス)を採用し、10月15日から全従業員9000人が順次、サービスを利用する。富士通が10月7日に発表した。
大成建設では、従業員の半数が外勤部門であり、私物端末の業務利用(BYOD)へのニーズが高まっていたという。営業や設計、施工、調達、労務管理など部門を横断する業務が多いため、システムを外部からでも安全に利用できるシステム基盤が求められていた。そこで、大成建設は、コミュニケーション基盤強化の一環として、全従業 員を対象にモバらくだ for スマートデバイスの利用を決定した。
モバらくだ for スマートデバイスは画面転送型のシンクライアントサービスあり、利用端末にデータを残さずにシステムへアクセスできる。画面転送の高速表示技術「RVEC」を採用し、スムーズな画面表示と情報をダウンロードできないセキュアブラウザを持つ点などが特徴。また、Internet Explorer 8互換機能で既存のシステムをそのまま利用可能と説明している。
モバらくだ for スマートデバイスでは、個人が所有するスマートデバイスに専用のアプリをダウンロードし、IDとパスワードを入力することで大成建設のウェブシステムにアクセスできる。外勤の従業員は、社外からでも普段使っているスマートデバイスでコミュニケ―ションでき、勤務報告などの人事系の個人申請ができるという。
大成建設は今後、同サービスをグループ会社2万人まで拡大し、他の業務システムにも対応させる予定。