IBMは、クラウドデータベース新興企業のComposeを買収し、同社のデータ分析ポートフォリオのさらなる強化を図っている。
カリフォルニア州サンマテオを拠点とするComposeは、2010年に創設され、以前はMongoHQという社名で知られており、モダンなウェブアプリに対するプロダクション対応のデータベースをアプリ開発者に提供していた。Composeは、Redis、Elasticsearch、PostgreSQL、RethinkDB、そしてもちろんMongoDBを対象としたソリューションを専門としていた。
Y Combinatorの2011年夏クラスのメンバーでもあったMongoHQは、2014年に社名をComposeに変更している。
Database-as-a-Service(DBaaS)を提供する同社は既に、IBMのCloud Data Services事業に統合されている。
IBMはこの買収に伴い、3500を超える企業顧客と、新興企業から大規模企業までを網羅するとされる開発者コミュニティーも手に入れる。
買収の金銭的条件は公表されていない。
Composeの最高経営責任者(CEO)で共同創設者のKurt Mackey氏は米国時間7月23日のブログ投稿で、同社は「収益性が高く急速に成長してきた」が「より大きな企業と連携する適切な時期に来た」とした。
IBMの顧客に対して既に試用版と完全製品版が提供されているComposeのサービスは、IBMのハイブリッドクラウド開発プラットフォームで同社パブリッククラウド戦略を支える10億ドル規模の基軸である「Bluemix」と特にうまく連携するように構築されている。
最大規模の「Cloud Foundry」導入基盤とIBMが述べるBluemixは、2015年5月時点で1週間あたりの新規ユーザー数が8000人にものぼっていた。
Composeの現行顧客はこれまで通りのサポートを受けることができ、料金モデルやデータセンターのオプションが今すぐ変更される予定もない。
しかしMackey氏は、Composeが営業またはマーケティング担当者をこれ以上独自に雇用することはないと述べ、今後の販売がすべてIBMを介して行われることを示唆した。Composeの従業員は希望するならばリモートで勤務し続けることができると、同氏は付け加えた。
「実際、IBMがわれわれに適していた理由の1つはその点にある。同社は地球上で最もリモートフレンドリーな大規模企業だ」とMackey氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。