情報処理推進機構(IPA)は4月7日、ITスキル標準(ITSS)の新たなスキル標準「ITSS+」を策定する一環としてセキュリティとデータサイエンスの2領域に関するスキル標準を公表した。
ITSS+は、従来のITSSが対象としている情報システム部門などの人材が、スキルを強化するための「学び直し」の指針として活用されることを想定しているという。2016年12月に「第4次産業革命に対応したスキル標準検討WG」設置され、新たなスキル標準の検討が進められている。
ITSS+の位置付けのイメージ
2領域のうち、セキュリティは直近で必要性が高まり、専門性のさらなる具体化が急がれること、データサイエンスも必要性が高まる一方で、現状のITSSには十分な内容が含まれていないことから、過渡的ながら先行公開したという。なお、ITSS+はITSSに統合するものではないとし、2領域についてはそれぞれ固有の整理を踏まえ、ITSSの構成とは異なっている。
セキュリティ領域では、経営課題への対応や設計・開発、運用・保守、セキュリティ監査における13の専門分野を具体化したほか、4月に新設した国家資格「情報処理安全確保支援士」で想定されている業務内容を包含している。
セキュリティ領域のスキル標準イメージ
データサイエンス領域では、大量データの分析と分析結果を活用するためのタスクやそのために習得すべきスキルを取りまとめた。データサイエンティスト協会のスキル委員会と共同で作成している。
データサイエンス領域のイメージ