ウイルス対策製品「Webroot」を使っているすべての人にとって、大変な日となった。
Webrootは米国時間4月24日にマルウェア定義のアップデートをリリースしたが、これをきっかけにソフトウェアが「Windows」のシステムファイルをマルウェアと誤検出し、世界中で膨大な数のマネージドシステムがダウンした。
問題が発生したのは米国東部時間午後で、Webrootはこれらのファイルを誤ってW32.Trojan.Genとして検出し始めた(W32.Trojan.Genは本来、一般的なマルウェアとして知られる)。そのため、OSが有効に機能するために欠かせない重要なシステムファイルが隔離され、Windowsで使用できなくなった。
本記事執筆時点で、Webrootのウェブサイトに公開されている掲示板のスレッドはすでに9ページにもわたって続いているほか、障害の発生はTwitterを見れば明らかだ。
多くのツイートを個別に見ると、BloombergやFacebookなど複数の大手ウェブサイトもフィッシングサイトと認識されたことを確認しており、ユーザーはこれらのページにアクセスできなくなったという。
セキュリティ関連情報の解説を発信しているSwiftOnSecurityのツイートによると、Webrootの問題は13分続いただけだったが、修正を求めるクライアントの数が膨大なために、問題を解決しようとする同社の取り組みはこう着状態に陥ったという。
3000万人超のユーザーを抱えるというWebrootは現時点で、同ソフトウェアの「Home」エディションと「Business」エディション向けの解決策を推奨したが、本記事執筆時点で、影響を受けるユーザー全体に向けた普遍的または具体的な解決策はまだ提供していない。
Webrootの広報担当者は問題を認め、「修正パッチを作成中」だとしたが、修正の実施時期については明らかにしなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。